ケアマネの仕事を始めて2年目頃の事、一枚の写真を見て、私はがく然としてしまいました。そこに写っていたのは、肩回りの丸々とした太めの中年女の姿でした。この姿が、今の私なんだと現実をみせつけられショックでした。
 
 ケアマネの仕事をする前は、老人ホームの介護職員として働いており、排泄介助、食事介助、入浴介助と忙しく動き回っていました。イスにすわれるのは、記録を書くほんのひと時でした。どんなに何を食べても、私は太らない体質なんだと過信していました。動き回る仕事だったから、摂取カロリーと消費カロリーがちょうどよかっただけで、摂取カロリーは変わらないのに、消費カロリーが低下したのでは、太って当たり前です。
 
 ケアマネの仕事は、記録したり、書類作成したり、他の事業所との電話連絡や調整だったりと机の仕事、パソコン業務が多く、体を動かす事の少ない職場といえます。介護職員の時よりは体力的には楽で、それなのにお茶したりおやつを食べたりの日常生活を送ってきたわけで、結果こんなに太ってしまったとわかりました。
 
 職場の先輩に相談すると、「運動するのが1番いいよね。私もカーブスやっているから行ってみたらいいよ。」とすすめてくれました。「たしかにそうだよな。運動しなくちゃ。」と思いながらも、仕事帰りに寄るには遠回りだし、やっぱり面倒だなと先延ばしにしていました。

 ウォーキングなら手軽にできると思い、近所を30分~40分ほど歩いたり、各地で開催されるウォーキング大会などには、まめに参加していました。それで運動できているという気になっていました。好きなボーリングも月一回は投げていましたが、コロナ禍もありやめてしまいました。
 
 そして、定年も間近いというある日、93才の母が、転倒し骨折し寝たきりとなってしまい、主治医より「先は長くないだろう」と告げられ、「それなら家で看とりたい」と私は仕事を辞めました。十一月に自宅へ帰ってきて、一年後の十二月に穏やかに母は旅立ちました。たった一年間の介護でしたが、少しは親孝行できたのかなと、今、思っています。
 
 母を介護する生活も半年が過ぎた頃、母の容体も安定していたし、私もこの介護生活のサイクルに慣れ、心に余裕がでてきたのでしょう。「カーブスへ行ってみようか。」と思い立ったのでした。新しい事を始める時は、いつも緊張しますが、何かしたいというワクワクドキドキの期待感もありました。
 
 1回30分の筋トレをするだけで、うっすらと汗もかいて終わった後は気分壮快でした。なんか体が軽くなった感じで気持ちもすっきりしました。筋トレの大切さ、タンパク質の食事を心がける事、プロテインの効果など、沢山の事をコーチに教えてもらいました。

 いつもやさしくアドバイスしてくれるコーチに感謝です。そして、上手に私のモチベーションを上げてくれます。また、私より年上の方が、マシンを一生懸命動かしている姿、仲間達と楽しんでいる姿に、私も頑張ろうと勇気をもらっています。
 
 カーブスに通い始めてもうすぐ一年ですが、今は、週5回を目標にしています。もう生活の一部になっていて、11時になると「さぁ、カーブスへ行こう」と準備を始めます。少しずつですが身体もしまってきたのを感じますし、庭の草むしりをしていて、立ち上がるのが楽になったのは、足の筋肉がついてきた証拠だと、一人喜んでいます。
 
 母の介護をしている時、カーブスに行くのは、私のささやかな息抜きでいい気分転換でした。そして今、自分の時間がいっぱいある中、カーブスはもう生活の一部になっています。介護の仕事をしてきたから、元気な人、弱っていく人、いろいろな高齢者の姿をみてきました。だからこそ、元気でいられる幸せをつくづく感じます。私も元気に自分の足で歩いて、好きな所へ行けるようこれからも筋トレを頑張っていこうと思います。筋トレと食事とプロテインを合い言葉に、一歩一歩なりたい自分の姿に近付きたいと思います。これからもカーブスのお世話になっていこうと思っています。