カーブスに入会して十年以上になる。きっかけはスーパーの店頭でコーチに声を掛けられた事だった。私はその頃介護の仕事を十五年以上続けていた。ギックリ腰を繰り返す。右膝は変形性膝関節症で、溜った水を抜いたり注射を続ける。更に肩やひじの痛みもひどく、歯みがきや髪にブラシを当てる際には逆の手を添えて行う程だった。医者からは体重を減らし、足腰の筋肉を鍛えるように言われていた。何か体を動かす事を考えプールやスポーツクラブなどいろいろ考えてはみるも、三交替勤務の私は曜日や時間を決める事はできなかった。カーブスのコーチと出会ったのはちょうどそんな時だった。翌日体験をして説明を聞き即入会手続きを!

 なぜなら自分の都合の良い日、良い時間に出来るという事に感動したからだった。それからは仕事休みの日に用事がなければカーブスに通い続けた。最初は痛みで動かせないマシーンやストレッチの中で出来ない動作もあったが少しずつ出来るようになって行った。

 二年程続けた頃から痛みが軽減、病院通いもほとんど無くなっていた。それ以上にカーブスで出会ったメンバーさんや優しい笑顔のコーチに会える事が楽しみになっていた。四~五年続けるうちにほとんど痛みが無くなって行った。私の改善に驚く職場の人達には筋トレの効果を話し、知人や友人にも筋トレの輪を広げて行った。カーブスに出会えた事に感謝し、その後元気に仕事を続けていた。

 それなのに四年程前、ふとした気の緩みで又も右膝を痛めてしまった。前回は除々に痛みが増していったが今回は痛みが続き、時には激痛で歩けない時もあった。病院通いが始まった。ある時は車椅子を使用する事もあった。溜まった水を抜き、注射を続ける日が多くなった。当然カーブスも休まざるをえなかった。三週間程休んで少しずつカーブスに通い始めた。やはり以前の様に使えないマシーンもあったが出来る物から少しずつでも頑張ろうと思っていたのにまさか...

 新型コロナの発生により、いろんな所に規制が掛かり始めた。高齢者施設で仕事をしている私達にも厳しい規制が掛けられカーブスへも行けなくなってしまったのだ。一ヶ月~二ヶ月と長いお休み続いた。途中少し落ち着いて又通えると思ったが更なるコロナの蔓延で休みが続くことに。筋力が確実に落ちていく不安があった。そんな不安な気持ちでいる時に更なる不幸な出来事が...

 施設に入所している母が高熱を出して入院したとの知らせが届いた。幸いコロナではなく一安心したのも束の間、わずか二週間後には九十五才で天国へ旅立って行った。この時期で県外への移動も制限されていたが職場の上司に相談、無理を言ってお休みをもらい帰省させてもらえて母を見送る事が出来た。葬儀を終え家に戻ったがコロナ感染の心配もあり、自己理由での県外移動だった為高額のPCR検査を受け、陰性確認後に職場へ戻った。母を亡くした悲しみ、膝の痛みでの体調不良など気分的に沈んだ日々を送っていた頃に明るいニュースが舞い込んで来た。次男夫妻に待望の第一子が生まれるとの知らせが!それを聞いて気持ちが晴れやかになった。母の生まれかわりかも知れない。

 今のままではだんだんと歩けなくなり杖が必要になって将来は車椅子生活になるのではないだろうか。かわいい孫も抱けなくなるのではないかと焦った。

 長期間カーブスを休み体力が減退していく不安もあったが、現実的な気掛りが―

 休んでも毎月自動的に引き落とされる会費の事が気になり、正直言って「退会」の二文字が脳裏をかすめた事もあった。どうしようか。でも辞めたらどうなるだろうかと不安も。

 その時ある思いが頭に浮かんだ。あれ程の痛みが続いた膝や腰、肩、それがほとんど治ったのはなぜだろう。思い浮かぶのはカーブスの筋トレ効果ではないだろうかと。人から聞いた話ではなく、何より私自身が実感したのだから間違いない。あるテレビ番組で「筋肉はウソをつかない」と言う言葉を耳にした事がある。やはりカーブスは続けるべきだと改めて決心した。年老いてからでも体操が出来る施設を開いて下さったカーブスだもの。続けないともったいない。

 コロナはまだ終息しないが大部落ち着き始め外出などの制限もなくなった。以前は友人達と旅行へ行くのが楽しみだったがここ数年行けていない。そろそろ計画を立てようと話が出ていて楽しみだが膝の不安がある。せっかく出掛けても友人達に迷惑を掛けては楽しみも半減してしまう。

 今でも右膝は九十度位しか曲がらず、階段の上がり降りは各一段毎に両足を乗せて、ゆっくり動かす状態だ。カーブスへ行く際も駐車場から店までびっこを引いて歩く事もある。でも一歩店内に入ると「真由美さ~ん、こんにちは」と笑顔のコーチが大きな声を掛けて下さる。馴染みのメンバーさんが手を振って出迎えてくれる事で"やる気モード"が全開する。店内入口の壁に「支えてくれる人がいて、励ましてくれる人がいて、勇気の出るお店」と言う貼り紙がある。お店の目標みたいだが、その言葉はそのまま私の思いでもある。今私は二十年の介護の仕事から離れ、同じ職場で入居者さんや職員の食事作りに専念している。一人で十数人分を作り、メニューによっては手間が掛かる時もあるが、やりがいがあり「美味しい」と言って食べてもらえる事が励みになっている。

 以前の様な肉体的、精神的な疲れやストレスもなく、又半日のパートの為仕事の日でも午後からカーブスに行ける日が多くなった。

 いつまでも元気で自分の足で歩きたい。主人や子供達に迷惑を掛けたくない。これが一番の望みです。

 カーブスの筋トレ効果を信じた私はこれからもずっとカーブスを続けて行く!!