昨年のエッセイでは、来年は書くネタがありませんよう、と締めくくりましたが、そうは甘くなかったようです。
 昨年四月、草抜き中何らかのウィルスが体内に入ったらしく、左の顔が腫れ食欲が減退し、身体の疲労感に悩まされました。
 そしてやっと落ち着いたと思った八月、左肩関節炎を発症し、激痛と一日三回の鎮痛剤で身体が悲鳴をあげていました。その上十二月、今度は右肘関節痛に悩まされたのです。
 
 こうして私の七十歳は辛い年となりました。あれ程頑張っていたカーブスでの筋トレもつい休みがちになりましたが、医師やコーチの励ましで週三回でも通えたら、
 自分を"頑張ったね"と褒めて"頑張ろう"と鼓舞し続け、また春を迎えたのです。

 今年一月、徳島新聞に次のような文が掲載されました。「過去に心臓病になったことがある人は、日常的な運動量が多いほど病気の再発リスクが低くなるとする研究結果を、オランダのラドバウド大のチームがまとめた」と...。
 過去に心臓発作や心筋梗塞などを起こしたことがある人達の事です。そして「世界保健機構(WHO)は健康づくりのため、1週間に150分以上の中程度の有酸素運動か、75分以上の強めの有酸素運動をするよう勧めている」とあります。
 
 カーブスでの有酸素運動はボードでの足踏み運動と、運動後のストレッチになります。でも単純計算で1回30秒×20回で10分と5分合計15分の有酸素運動でしかありません。週6回通っても90分...全然足りないではありませんか。
 その上病院通いの私にとって週6回は奇跡と言えます。そこでコーチに教えてもらった事を実践しているのです。ボードでは脚を高く上げ腕を大きく振ります。ストレッチでも大きく身体を動かします。少しでも有酸素運動が出来るよう頑張っています。
 
 でも悲嘆していた私に朗報がありました。三月下旬の徳島新聞に次のような記事が載ったのです。東北大などの研究グループが「筋トレを週に約30分~60分行うと、心血管疾患、全てのがん、全死亡のリスクが最大で20%低減した」と発表したと...。
 これはカーブスでの3~5日の筋トレにあたります。いろいろ考えられた末のトレーニングだとは思っていても、実際にこのような検証結果で後押ししてもらえると、本当に心強いです。
 カーブスは最強です。

 ところでカーブスでの運動で再発リスクは低くなるのでしょうか?私個人のデータで言うと、十年前までは毎年のように大きな発作を起こしていました。必らずと言ってよい程夜に起こるのです。
 次女が朝まで付き添ってくれます。何も出来ず、苦しむ私をただ見守るしかない娘には毎回申し分けない気持ちでいっぱいです。そしてそれらの発作は大噴火の前の予震だったかも知れません。
 検査中の心停止はまさしく大噴火だったのでしょう。翌年も余震はありましたが、その後は休火山といったところでしょうか。
 
 そして四年後、長女の母の日のプレゼントでカーブスに入会したのです。それから七年目になりますが、今は幸いにもニトログリセンリンでおさえられる程度の症状で済んでいます。
 ただ何時大きな発作は起るかも知れません。その時の対処方法は教えられています。毎日不安は取り除けませんが、少しでも一日でも遅い発作であるよう願って、カーブスで頑張っています。

 「お孫さんが大きくなるまでは大丈夫でしょう。」と言われた下の孫は、今春大学生になりました。
 「俺が死ぬまで死なないように...」
 これは孫からのメールです。
 「頑張ります」
 当然これは私の返信メールです。
 
 「もう七十歳過ぎましたね。頑張りましたね。」
 先生からの微妙なお言葉...。
 先生の患者さんで平均寿命まで生きられた人は一人もいないとの事ですが、私が例外第一号となりましょう。到底無理な相談なのですが、二人の孫の成長を楽しみに一日でも長く生きられるよう、先生に頼りながらカーブスで身体を鍛えます。
 
 コロナの終息が見えない中、ワクチンの出来ない私ですが、衛生管理されたトレーニングルームでの明るく優しいコーチの皆さん、気心の知れたお友達に会える楽しみで、不安な心も少し和らぎます。
 以前のように毎日は通えませんが、私の朝のルーティーンとしてのカーブスは欠かせないものです。

 来年こそは書くネタがありませんでしたと御報告させていただきたいと願っています。