春休みのある日の午前、リビングに行くと息子が宿題をしている。その背中に向かって「お母さんは今日は何時頃カーブスに行けばいいかな?」と声をかける。「いま行っていいよ。留守番してるから」と返事があるときと「午後公園で友達と遊ぶ約束してるから、午後に行ってほしいな」と返事があるときとがある。うん、わかった、と返事して1日の段取りを組む。机に向かう姿を見ながら、しっかりした体つきになったな、息子が成長してくれてカーブスに行く時間をとるのも難しくなくなったな、とこれまでのことを思い出す。振り返ってみると、私がカーブスを続けようと思った理由には息子のために元気でいたいということもあったのだ。
カーブスとの最初の出会いは何気ない日常の中にあった。心身の不調で休職を余儀なくされ、予想外の暇な時間ができてしまった。暇すぎたのでスーパーをうろうろしていると、テナントに入っているカーブスを見つけた。ちらりと覗くと、女性コーチが明るく声をかけてくれた。その頃の私は、運動は嫌いだが、適度な運動は必要だとは思っていて、しかしその機会を持てずにいた。コーチの案内と明るい雰囲気に惹かれて見学を申し込み、即入会を決めた。
 何度か通ううちに、自分の母親くらいの年齢の年輩のメンバーさんが元気に生き生きと筋トレを続けて、日常生活を前向きに楽しんでいることに強く感銘を受けた。私は若いとはいえない年齢で息子を出産したから、健康を維持して少しでも長生きして息子の成長を長く見届けたいという思いがあったことも、カーブスをはじめた理由だ。当時は仕事を休職せざるを得ないことで自責の念があったり、何も楽しく思えないと落ち込んだりしていた。しかし、カーブスに行くことで気持ちが明るくなり、「今日もカーブスに行って運動できた」ということが自信になった。
カーブスは、好きな時間に予約なしで行けて、30分程度で終えられるので続けやすい。私の場合は、息子が学校に行っている間や、在宅での仕事の合間に行けるのがありがたかった。カーブスのための時間を念頭において1日の予定を組み立てることで、生活のリズムがととのった。朝起きて気持ちが憂鬱でも、カーブスで筋トレして、コーチや他のメンバーさんに会うことで気分も明るくなる。
毎日生活をする中で、家庭ではいい母でいなければならないプレッシャーや、仕事が思い通りに進まないしんどさを感じる時がある。しかし、カーブスでは筋トレに集中することで余計なことを考えずにいられる。家庭でも仕事でもない第3の場として、日常の悩みをいったんおいておくことができる。運動の後は心身ともにすっきりし、また日常と前向きに向き合えるようになっていると感じる。
 さて冒頭に登場した息子のことである。カーブスをはじめた動機に、息子のために長生きしたい思いがあったことは先にも書いた通りである。私がカーブスをはじめたとき、息子は保育所に通っていた。息子が急に体調不良になったときには私はカーブスに行けないこともあった。やがて息子は小学生になり、心身ともに成長して急な体調不良も減ってきた。長期休みなどで学校がない時も、自宅で留守番してもらったり、息子が習いごとに行っている間に私がカーブスに行ったり、一緒にスーパーに来て私がカーブスの間に息子は他の店で買い物をしたりということができるようになった。 
下校時刻が早まるのを忘れてあわてて戻ることもあるが、玄関先で待っていてくれる。時々コーチに息子の話をしているからか、コーチも「お子さんのことがあっても時間を作ってこられているのはすごいです」と言ってくれて、誇らしく励みになる。買い物の時にメンバーさんに会うこともある。メンバーさんに「息子さん大きくなったでしょ」と言われて、いろいろな人に気にかけてもらえてありがたく思う。息子は野球やハンドボールなど体を動かすことが好きで、息子の体づくりのためにカーブスのたんぱく質の情報も参考にしている。
 この春、息子は中学生に、私は50代になる。カーブスを続けているおかげで、私が体調不良になることが少なくなった。「息子のために長生き」の目標がかなえられつつある手ごたえを感じている。とはいえ、50歳になって、同年代の友達と「体調のいい日がないよね」と愚痴り合うことが増えた。
疲れやすかったり風邪が治りにくかったり腰痛になったりと、私も友達もいろいろ不調がある。私の場合は不調があっても回復が早く、比較的健康に過ごせているのはカーブスのおかげだと感謝している。これから年齢を重ねた先の心身の状態に不安はないわけではないが、カーブスを続けていれば元気に過ごせると信じる。今後の人生、大切な息子と夫とともに、健康で幸せな時間を長く過ごすために、今日も私は息子の下校時間をチェックして、息子が在宅のときは「いつ行けばいい?」と声をかけて、いそいそとカーブスに行くのだ。