「よく、がんばるねえー。」と、Tさんの声。「痛いと言って安静にしていたら、筋肉はペラペラにやせ細って、歩けなくなっちゃうよ」と私。すると、そばにいたK子さんが、「あなた、ちゃんと歩いているじゃない。どこが悪いのよ。」「腰が悪くて、手術したさ。」と私。「じゃ、腰が痛いの?」とK子さん。「ううん。腰は痛くない。左足が痛い」と私。「へえー?」と理解できない表情のK子さん。(そうだよね、腰が悪くて手術したのに、左足が痛いなんて、どう考えても変だよね。)
私の病名は、腰椎変性スベリ症と腰椎狭窄症。カーブス仲間のほとんどの人が病名は聞いたことあるけれど、どんな状態になるのかは知らなかった。腰の骨と神経との関わりから発生する痛みは、左足に出てきて、その痛みは、その人にしかわからない。Tさんは、十五年位前に腰椎狭窄症の手術経験者で、私の痛さを理解してくれる唯一の人だった。
私は、昨年の十一月十日に手術をうけました。術後の私の体の筋肉は、病気が芽ばえてから、二とおりに分かれて、がんばってきたと、リハビリの先生の話です。それは、
① 痛みのある筋肉は、痛いために自然と使わなくなる。すると
② 痛みのない筋肉が、痛みのある筋肉の代わりをして動く。一生けん命二役をして働く。その結果、痛みのために使わなくなった筋肉は、ペラペラに薄くなり、逆に一生けん命二役をして働いた筋肉は、使いすぎてクタクタでコチコチに固くなってしまっている、とのこと。
弱まった筋肉を復活させるために、リハビリがある。どこの筋肉をどう動かせば、弱くなった筋肉を元気にさせられるか。
リハビリ担当のY先生の指導のもと、私の戦いが始まる。筋肉について、ほとんど知らない私は、『カーブスマガジン2024AutumnVOL.69』の10ページと11ページの筋肉名とその働きを参考に、私なりにリハビリをした。
驚いたことに、リハビリの一番はじめは「腹圧をかける練習」でした。腹圧をかけ呼吸を止めないことは、日々カーブスでやっていて、私にとっては、簡単なことでした。腹圧は、リハビリでのすべての動きの「はじめに」でした。
術後一番痛みを訴えたのは、左足太もも(大腿四頭筋)でした。歩く時も夜中も一日中痛みました。手でさわるとコチコチでした(二役で、一生けん命働いてくれた証拠だ)。太もものまわりの筋肉を復活させないと、大腿四頭筋の痛みはとれないとY先生に言われ、大殿筋(おしり)、内転筋群(左内もも)ハムストリングス(左裏もも)を動かす運動(腰上げ)を学んだ。がんばっても、なかなか左足に力が入らず、苦労した。
並行して、正しい姿勢の保ち方を学んだ。腹圧をかけて肩甲骨を引きしめた状態で歩く。正しい姿勢をすると、左足にしびれや圧迫がでた。Y先生より骨盤を後ろにちょっとずらしてと指導をうけると不思議、しびれや圧迫の痛みが小さくなった。
はじめは、訳もわからず言われるままに動かしていた筋肉を、しだいに、なぜそこを動かすのかわかるようになり、体のこの部分の筋肉と、この部分の筋肉を連動して動かすと、腰の神経の通り道が少し開く。神経の通り道が開くと、左足のしびれや圧迫の痛みが消えることがある。完全に消えるのではないが、痛みを弱く感じられることを体感した。
十二月二十七日退院。一月六日からリハビリ再開。一月十九日からカーブス復帰。左足に力が入らず、がんばろうとする自分の心と体が、うまくコントロールできず苦しかった。
大殿筋(おしり)内転筋群(左内もも)ハムストリングス(左裏もも)は、手でさわれる筋肉で、筋トレ効果を実感できた。
上半身と下半身の動きを支える腸腰筋、小さな三枚の筋肉で、インナーマッスルと言って、体の奥深いところにあるとか。私の体の左側にある腸腰筋は、ペラペラにやせているらしい。腸腰筋は意識して動かすようにしなければ、やせていくと言う。手でふれることができない腸腰筋の存在は、リハビリ後、痛くなったところに存在すると言う。
腸腰筋を習いたての頃、カーブススタッフのMさんに「骨盤を立てるのって、どうしたらいい?」と聞いた。すると、「腹圧をかけて正しい姿勢をすれば、骨盤は、自然と立つよ。」と教えてくれた。難しい筋肉の名前や骨盤と腹圧の関係などの会話ができて、うれしかった。
今の私は、腹圧から始まり、レベルアップしたさまざまな動きを組み合わせたリハビリを学びながら、カーブスに通い、筋トレをし、仲間とおしゃべりをして、痛みに負けない心を保ちながら、二刀流で、現在進行中です。