退職後は、週1回ずつクラシックバレエや英語教室に、というように、好きな事のみに没頭していました。踊りが好きだったので、退職後は何らかの踊りの教室に通いたい、と思っていました。それで、週1回バレエ教室に通い始めたわけです。
バレエは小さい頃に習っていたので、基本を覚えていて、スムーズに溶け込むことができました。ただ、問題は柔軟性です。足は上がらず、前後開脚はできず、今でも本当に苦労しています。1番~5番ポジションの立ち方も、大変です。とにかくバーをつかまえていないと、倒れてしまう。毎日のエクササイズが、いかに必要かを思い知りました。
 さて退職後の一番の問題は太りやすいことでした。仕事をしていた時は、本当に動いていたんでしょうね。そのおかげで、一定の体重をキープしていました。その体を動かしていた仕事がなくなったわけです。加えて、仕事をしなくていいという解放感もあって、体重はじりじりと増えていきました。
 昨年、バレエの先生から発表会に出てみないか、とのお誘いがありました。実は広島にいるときに、フラメンコを10年ほど習っていたことがありました。そのことを、あらかじめバレエの先生に話していたのです。発表会出演の話は、くるみ割り人形のスペインの踊りを踊ってみないかとのことでした。衣装を持っていたので、二つ返事で引き受け、それを着て踊ることにしました。そして、最初の練習時間に気づきました。「痩せんば、いかん。(福岡弁です)」。それが、発表会の3カ月前でした。
 実はその衣装を着ることが、最大の問題だったのです。その衣装は「バタ・デ・コーラ」という名称で、スカートの後方が長い特別な衣装です。衣装の体幹部分がスレンダーで、体にピッタリ密着しているのです。つまり、フラメンコを踊っていた時の、20年前の体重に戻らなければ、衣装を着ることができない、という状況だったのです。
実はその時点で、まだ痩せる必要がありました。その時に、本当にカーブスに行っていてよかったと心から思いました。2年間、カーブスで運動していくらか痩せていたからこそ、もっと痩せることができる、と思ったのです。広島でもフラメンコの発表会前には、体重コントロールには苦労しました。踊る事を職業にしている人達は、体を絞る、という意味で、このような体重コントロールに、多かれ少なかれ苦労しているのだと思います。もちろん苦労していない人もいるか、とは思いますが。
 練習時は「バタ・デ・コーラ」の衣装を足から入れて、後方のファスナーを腰の部分で止めて着て、体幹部分はレオタードで、踊りました。フラメンコを踊るときに一番難しいのは、スカート部分の対処方法でした。つまり、スカートのさばき方なのです。それはバレエの時にも一緒でした。
バレエの皆さんの軽い衣装とは違って、はるかに重い衣装なのです。スカートを持ち上げる腕も、そして体幹も鍛える必要がありました。大変なことを引き受けてしまった、という思いでした。
そして、舞台の1週間前からFitness Club に通い始め、トレッドミルで体を絞りました。そのFitness Clubは1週間、お試しのサービスがあったのです。実は、2週間前には衣装を着ることができていましたが、「ファスナーが上がらんかったら、どうしよう(福岡弁です)。」という不安から、どうしても行かなければ気がすまなかったのです。
 そして、発表会当日。ちゃんと「バタ・デ・コーラ」を着ることができましたよ。とても気持ちよく、踊ることができました。発表会を見た友人から、とても目立っていたと聞きました。そりゃ、そうでしょう、と本当に思います。
今も、その体重をキープしています。何事もやってみなければわからないものですね。「You (I) can do it!」です。