ドアを開けるとドアベルの音と共に、「弘子さん、こんにちは!」とコーチが明るい声で迎えてくれます。その声で私も自然と笑顔になります。
カーブスに通い始めて一年半、人見知りで引っ込み思案の私が続けられているのは、コーチの皆さんの明るい挨拶と温かい励ましのおかげです。
きっかけは、左腕が上がらなくなったことでした。高校時代の友人からは「70歳過ぎて五十肩とは若いね」とからかわれ、私自身も「そのうち治るだろう」と軽く考えていました。ところが半年たっても痛みは引かず、夜も眠れないほど悪化し、ようやく整形外科を受診しました。診断は五十肩ではなく、肩腱板断裂という加齢でもろくなった腱が切れてしまう病気でした。リハビリを続ける中で、先生からは運動不足を指摘され、毎日筋肉を鍛えること、肩甲骨を意識して胸を張ることなど、生活の見直しを求められました。
3か月後、ようやく痛みが和らいだとき、私の身体は、自分が思っている以上に確実に老いていることに気付きました。
「このままではいけない、何とかしないと!」
そう思い始めた頃、知人から筋肉をつけるためにジムに通い始めたという話を聞き、その言葉に背中を押されるように、私も思い切ってカーブスの扉を開けました。
ジムの中では、私と同世代の女性たちが、楽しそうにマシンを動かしていて、その姿は驚くほど若々しく、生き生きとしていました。
運動は30分。運動が苦手な私でも無理なく続けられ、コーチの励ましやお褒めの言葉でやる気がぐんとアップします。
通い始めた頃は、「体重を落として若い頃のスタイルに戻れたら...」などと夢のようなことを考えていました。でも今は、どこへでも自分の足でさくさく歩いていける"健康寿命"を延ばせればいいなぁと思っています。
そういえば、最近、転ばなくなったなぁと思います。以前は地面の小さな段差につまずいて顔や膝をすりむくことがよくありました。でも、今はつまずいても転倒しなくなりました。足に筋肉がついて、体幹がしっかりしてきたからだろうと思います。
あの日、勇気を出してドアを開けた自分を今は褒めてあげたいと思っています。
佳作
「老いに気づいたあの日から」
カーブスって
どんな運動?