「今まで生きて来て、いちばん良かったのはいつですか?」
ある時、仕事先の大学生が聞いて来ました。とっさに即答は出来ず、私の頭の中は過去へとタイムスリップしました。
うーむ...やっぱり骨折する前の動けていた頃?
いや、まだ若く何でも出来たあの頃?
でも...。
過去の私は今よりももちろん若く、元気で何をするにも全力投球でした。
思えば仕事と家事と育児、よく頑張っていたものだと、つくづく思います。
なのに、そんな頃が良かったかと考えればそうではない気がするのです。
今の時代と違い、昔は家事も育児もワンオペは当たり前。夫の仕事も手伝っていたので、自分の都合で早く帰ったり休んだりすることも出来ず、子供たちに淋しい思いをさせていました。すぐにでも帰って安心させてやりたい。 「ただいま!」と言って抱きしめてやりたい。 そんな思いがいつも心にあふれていました。
それがストレスになり、休みの日に好きなスポーツで汗を流すことが唯一の楽しみであり発散法だったのです。でも、ただ楽しいだけの日々なんて思い起こせないのです。若いとか体が動くとかいうことより、毎日の思うようにいかない苛立ちの方が大きく心にのしかかっていました。それに、子育ての悩み や仕事での夫との関係、今思い出してもしんどいことばかりでした。たとえ体が若くてもあの頃に戻るなんて絶対いやです。いろんなこと、大変なことをたくさんのり越えて来たんです。そのおかげで、多少のことは笑っていれば何とかなるという生きる術も身につきました。もう怖いものはありません。
時が過ぎ、私も充分年を重ねました。大ケガもしました。年令からくる体の不調もあります。でも、元気があれば、やる気があれば体力や筋力は鍛えられます。
だいたい、過去に戻ることなんて不可能なんだし、振り返ることは性に合いません。だから、「今」をしっかり生きなければと思うのです。
まだまだ「未来」があります。
どんな風に年を重ね、どんな人でいたいか。そんなことを目標に「今」を楽しく生きることこそ大切なんだと思います。
「やっぱり今かなぁ...」
気づくと私はそう答えていました。大学生たちは「そう言えるってステキですね!」とえらく感動してくれました。
今日も私は「今」を楽しむために筋トレにいそしんでいます。大きなストレスもなく 毎日おだやかに過ごせることの幸せをかみしめながら...。だって何といっても、今日の私が一番若いんですもの!