【医師監修】更年期のつらい症状の乗り越え方・過ごし方|50代の経験談

50代女性の4割が「更年期障害の可能性がある」にもかかわらず、8~9割の人が医療機関を受診していないことがわかっています(注1)。閉経前後の不調は200種類以上もあり、それが更年期症状だと気づいていない人も少なくないようです。
そこでここでは、更年期を経験した女性の経験談とともに、更年期との上手な付き合い方を紹介します。
(注1) 参考:厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査」
※経験談は、女性だけの30分健康フィットネス「カーブス」が実施するカーブスエッセイ大賞に寄せられた実際の作品です。
更年期の不調に悩む女性の経験談

てんはるさん(59歳)
「(作品より)私は今まで大きな病気はありませんが、体力不足で更年期を迎える頃に不調に見舞われました。気持ちまで沈み、たびたびの片頭痛に鎮痛剤の減りが早くなっていました。ちょっとした階段にきつさを感じ、何かと疲れやすくなっていました」
その後、体調が良くなっただけでなく、心まで上向きになったてんはるさん。長年やりたいと思っていた作品づくりにも挑戦し、充実した毎日を送られているそうです。

有美子さん(46歳)
「(作品より)今までは見過ごす事の出来ていた点が急に気になりだしたり、同僚の何気無い一言がずっと胸に突き刺さってしまったり、日増しに感情の起伏が激しくなっていくのを感じる様になりました。今となっては更年期障害の始まりだったかと理解出来ますが、当時の私はただただ毎日を不安に思うばかりでした」
感情のコントロールが難しくなり、「どうせ私なんて」が口癖になっていた有美子さん。少しずつ自信を取り戻し、今は職場での人間関係も良くなったそうです。
更年期症状、なぜ起こるの?
日本人女性が閉経する平均年齢は、50歳前後。個人差が大きいのですが、早い人で40代半ばころから、遅い人だと50代後半で閉経を迎えます。閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた約10年間を「更年期」といいます。
更年期には、さまざまな不調(更年期症状)が現れます。そのおもな原因は、女性ホルモンのエストロゲンが大きくゆらぎながら低下していくことにあります。さらに、加齢による体の変化や、家庭環境や仕事といった社会的要因、性格やストレスといった心理的要因も影響すると考えられています。
更年期のおもな症状
更年期に見られる症状には、おもに次のようなものがあります。
運動器系の不調

肩こり、腰痛、関節痛などの「痛み」を伴う運動器系の不調は、コラーゲンが減少し、骨密度も低下するため、関節の動きが悪くなり、痛みが出たり、手指のこわばりを感じたりすることで起こります。不調に悩む女性の約5割が「肩こり・首こり」があるとの回答もあります。
血管運動神経系の不調
自律神経が乱れて体温調整にも変化が起こり、血管運動神経症状が現れます。
ホットフラッシュ、発汗、寝汗、動悸、冷えなど
精神神経系の不調

自律神経系の乱れやメラトニンの減少により、不眠症になったり、気持ちが落ち込みやすくなったり、逆にイライラしたり攻撃的になったりします。
頭痛、不眠、うつ状態、イライラするなど
その他の不調

自律神経の乱れや加齢、コラーゲンが減少することなどで、他にもさまざまな不調が起こります。
食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘、腹部膨満感、胃痛
皮膚・粘膜の乾燥、口の乾き、ドライアイ、湿疹
月経異常、尿漏れ、頻尿、外陰部搔痒症、骨盤臓器脱、性交痛 など
更年期症状とうまく付き合いながら乗り越えるには
更年期の症状とうまく付き合うには、日頃の生活習慣を整えることが大切です。
食事

食事では、過度な食事制限などは控え、栄養バランスのよい食事を心がけるようにしましょう。糖質、たんぱく質、脂質、ミネラルなど、バランスよく摂ることが大切です。
特に大豆食品に多く含まれる大豆イソフラボンには、女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用があり、更年期症状をやわらげることが期待できます。
運動

運動は、腰痛などの慢性痛や、肩こりなどの症状に効果的です。また更年期の症状に多く見られる不眠にも効果があります。
運動のなかでも、更年期世代の女性は筋肉の衰えによる不調が出やすいため有酸素運動に加え、筋力アップのための筋トレがおすすめです。

筋トレをすると、男性ホルモン(※)や成長ホルモンも分泌されることがわかっています。
更年期の症状に悩む人のなかには、体調がすぐれず運動をする気になれないという方もいますが、体を動かすと体調がよくなることが多いので、無理のない範囲で始めることをおすすめします。ただし、自己流の筋トレで体を痛めてしまっては本末転倒です。相談できるインストラクターのいる運動施設を活用するのもよいでしょう。
※女性にも男性ホルモンは重要な役割をしており、また、女性ホルモン(エストロゲン)はテストステロンから変換します。

「運動に勝る処方薬はない」と断言できるほど、運動によるメリットはたくさんあります。更年期の不調に立ち向かうためはもちろん、この先の長い人生を自分らしく、いきいきと生きていくためにも、運動がもたらす効果は絶大です。ぜひ積極的に体を動かし、外面も内面も健康的で美しい状態を目指していただきたいと思います。
お話を伺ったのは‥

八田真理子先生
「聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田」院長。日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。日本産科婦人科学会認定ヘルスケアアドバイザー、日本マタニティフィットネス協会認定インストラクター。日本女性医学学会専門医。日本抗加齢学会専門医。
思春期から老年期まで幅広い世代の女性の診療・カウンセリングに従事するとともに、女性のヘルスケアに関する相談会やセミナーへの登壇など通じて、性教育・不妊・更年期などの正しい知識の啓蒙にも積極的に取り組んでいる。
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