思えば話は四年前に遡ります。前職が駅から、バスで40分その後徒歩で20分位で、家からのトータルで1時間20分程通勤に時間がかかっていました。
ある日仕事を終えた時に、足に痛みと違和感を覚えましたが、それでも普通にバス停に辿り着けると思っていました。しかしいざ歩き出してみると、職場が小高い丘の上にあるために、その坂を降りる一歩々が痛くて足が出ません。普段だったら20分弱の道のりが1時間以上もかかり、油汗がにじむ程の痛みで、本当に一歩一歩の歩みでした。
整形外科の受診によると「膝の軟骨がすり減り骨と骨が直接接触する事で、炎症がおきて水が溜まっています。すり減った軟骨は元に戻らないから、炎症をおこさせないためには膝の筋肉を、鍛えて筋肉量を増やさなければならない。」と言われました。
最初の3ヶ月位は、飲み薬とぬり薬それに、加えて何回かの注射を受けました。それでも一進一退を繰り返し、なかなか良くなりませんでした。もちろん受診当初から、患部に電熱をあておもりを足首につけて膝を上げ下げするリハビリを、週3回位通い最終的には1年半通い続けました。
半年位通った頃ですが、たまたま年に数回娘の中学時代のママ友と会う機会があり、その折にカーブスに通っている友人から、「近々最寄り駅にカーブスができるから通ってみては!!」と勧められました。「スリムで背の高い彼女にどうして筋トレが必要なんだろう?」と不思議に思いながら、彼女の話を聞きました。
「フィットネスと聞くと、それだけで敬遠しがちだけど、どんな世代でも通い続けることができる、マシンを使っての筋トレなのよ。外見からはわかりづらいけど、私だって下腹にお肉はついているから。筋トレに定期的に通っている時とそうでない時では体脂肪や筋肉量の数値が全然違うから。おいしい物食べたい物を諦らめるのではなくて、食べたら筋トレを頑張るようにしている。」とのことでした。そんな話を聞かされても、実際の所私には余り『ピン』ときませんでした。
『50有余年の人生で運動が苦手で、一度も楽しいと思ったことがない私が、絶対に続くはずがない。』という変な確信がありました。
それでも『どうにかして元の生活に少しでも近づけたい。元の生活を取り戻したい。そのためには筋肉を鍛えて、筋肉量を増やすしかない。』その決心のもとに、カーブスの門戸を叩くこととなりました。
始めはやはり、余り気乗りがしないやる気のなさが、私の体からにじみ出ていたと思います。そんな私にインストラクターの方々が、根気よく筋トレの大切さを問いて下さいました。
その時は余りその意味を意識できませんでしたが、諦らめずにいつも同じスタンスで私に対してくれたことで、序々に本当に少しずつですが、私自身が変化してきたのだと思います。
『老い』は今まで所有してきた物が自分から離れ、可能だったことが不可能になり、保持できていたことがむずかしくなり、できないことが一つ一つ増えていく過程です。
それでも『諦らめずに前向きに立ち向かうことが大切』だと気付かせてくれたのが、インストラクターの方々でした。
我が家は道路から階段で20段余りあります。何歳になってもその階段をスムーズに登り降りできるように、筋力を維持するのがカーブスを続ける理由になっています。
多分ここ2年位の変化ですが、最初は本当にマシンの使い方も動かす意識もろくすっぽなってなかったと思います。しかし今は一つ一つのマシンが体に効く使い方を意識して、大体通4回位のペースで続けています。
おかげさまで、私にとって思いもよらぬ効果がもたらされています。それも他人に言われて気付かされたのですが、それまで年に2回位ではありますが、風邪をひいて医者がかりすることありました。かかりつけ医の先生に「最近風邪で受診することがないね」と言われ、「言われてみれば、3年位は風邪をひいてないな。」と気付きました。最初はお腹やでん部に『たっぷり』お肉が乗っていたのが、いつのまにか『スッキリ』し、ウエストのくびれを意識できるようにもなりました。カーブスで出会う仲間に、それも何人もから「ウエストすっきりしたね。」と声をかけられるようにもなりました。
ここにきて、仕事量が増えて、右側の足まで調子悪くなって整形外科に受診した折のことです。気むずかしい感じのかかりつけ医が苦手で、言いつけは必ず守るようにしている私です。しかし体重管理だけはなかなか思うようになりません。何を言われるか『ビクビク』しながら診察ベッドに登った私の膝上の筋肉を触診した先生の表情の変化を、私は見逃しませんでした。それは明らかに『思った以上の筋肉が付いている。』ことへの驚きの表情でした。何もおっしゃらない先生でしたが、私は『嗚呼、頑張って筋トレをやってきて良かった。地道な努力が評価された』と思うことができました。これまでなかなか体重減少に結びつきにくかった私ですが、これからはトータル的な観点で、筋トレに励む目標として捉えて精進したいと思っています。
これまで体の変化が、余り感じられないときも正直ありましたが、そんな時にインストラクターや仲間の一言一言が怠け心を踏み留まらせ、『又、頑張ろう』という気持にさせてくれます。
私の体験談が少しでもその踏み留まる力添えになれば、『継続は力なり』筋トレにはこの言葉が『ピッタリ』です。