私がカーブスに入会して今年七月で丸四年になります。学生の頃から運動は苦手で、縁のない人生だった私が入会するきっかけになったのは五年前の病気でした。
肺ガンの告知、右肺三分一切除の手術、そして手術後、主治医から五年生存率は20%との説明をうけました。「好きなことをしなさい。」と言われた時は「もう駄目なんだ。」と奈落の底へつき落とされた気がしました。
  死の恐怖におびえる毎日でした。抗ガン剤治療をうけ、あとは経過観察に入り、いろんな本を読み、毎朝は人参ジュース作り、良いと言われるサプリメント・・・etc、今思えば、何もかも必死で何とか方法を模索していた気がします。そして免疫力を高め自然治癒力を上げる。それには体温を上げなければいけない。体温を上げるには筋肉が必要だという事を知り、高校時代の友人の勧めもあり、カーブスの扉をたたいたのでした。
  カーブスに通いたての頃は再発の不安と恐怖で、何事も悲観的に捉えていたような気がします。何とかしなきゃという思いで通い始めたはずなのに・・・なかなか前向きにはなれませんでした。病気のことを話すのも気が進まず、口に出せば改めて現実を確認することになるのが辛いという思いがありました。
それでも何ヶ月間通いつづけると、コーチの人たちに少しずつ思いを伝えることができました。そうすれば、あれほど怖かった思いが和らぎ、少し元気がもらえた気がしました。それから検査があるたび、前日には必ずカーブスに行き、コーチの人たちに「大丈夫、きっと大丈夫!!」と強く手を握りしめてもらったり、ハグしてもらったりしています。それが今では私のジンクスのようになり、それがなければ不安にさえなるのです。
  いつもそうやって、今日まで何度力をもらい検査をのり越えてきたでしょう。その度、コーチの人たちは私を元気づけ、励ましてくださっています。本当にありがとうの思いでいっぱいです。
  そうして一年半ほどした頃は、相変らず再発の不安はありましたが気持ちは随分、前向きになっていました。そして、ガンになり、もしかしたら五年は生きられないかもしれないけれど、何かしたい。何かしよう!!という思いが湧き出るほどになっていました。同じ何かをするなら、今までならまず、やらないと決めつけていたものにしようと思い、決めたのが富士山登山でした。
  肺を一部切除している私には高所はとても辛いです。主治医の先生に許可をもらい主人といっしょに今まで全く興味も、気もなかった登山のトレーニングに励みました。もちろんカーブスのトレーニングも言うまでもありません。目標を持つことでより一層力が入りました。コーチに「私、富士山に登るのを目標にします。」と宣言し、「すごいですね。頑張りましょう。」と応援してくださいました。
  そして、平成二十五年八月、無事登頂を果たしました。それからもいろんな山を主人と二人で登る事が生き甲斐にもなっています。ほんと、以前の私では考えられないことです。カーブスに通っていなければ、富士山登山という発想もなかったかも・・・。カーブスで心が前向きになれたことが何より嬉しいことです。
  そして、今は他のメンバーさんとの交流もあります。年齢が近く、最近、孫が生まれたばかりの私も含めのばぁばたちです。ランチに行ったり、いろんな話しを聞かせてもらったり、情報の交換などして、いい距離間を保ちながらのお付き合いは心地よいです。きっとカーブスの30分のトレーニングという形が人間関係もよく保たれる要素じゃないかなという気がします。
  そしてコーチの人たちも、いつも笑顔で、気さくで、気ままなおばさん相手でも辛抱強い!(笑)いえいえ、親身になって話しを聞いて励ましてくださる。縁とは不思議なものです。一歩踏み出す勇気が命を救うこともあるのですから。五年生存率20%と言われた私の命が今在るのは、登山という目標を持ったこと。登山という目標を持てたのは、カーブスに通い、前向きな心になり、いろんな人の支えがあったからと私は思っています。ありがとうございます。
  これからこの命、感謝の思いを大切に、今度は私が誰かの力に、希望になれればと、患者会などで体験談のお話しをさせてもらったりしています。そして筋トレの大切さも忘れず付け加え伝えています。