「さあ、今日も行くの楽しみだな」自分でも驚くほどの変わりようだと思う。
「カーブス」その名称は以前から知っていた。四十才以上の女性だけのスポーツジム。最近の自分の体型を考えると、「健康のためにも一度行ってみたい。でも...」
学生時代から大の運動オンチ。同級生が楽しみにしていた運動会も私には地獄だった。走りも球技も本当に苦手で、意を決して二十代の頃に通いだしたエアロビクス教室でも、インストラクターの厳しい指導についてゆけず、心折れて結局三か月程で辞めてしまう。そんな自分がまた運動を始めてもまた続けられないのでは...色々な思いが心の中をかけめぐり、自分と葛藤した結果、「とりあえず、体験だけでも行ってみよう。」そう決心し、イオン土山店の門を叩いた。
応対してくれたコーチはとても親切で、説明もわかり易かった。決して上から目線ではなく、私が掲げた無理な目標体重にも、「時間はかかるかもしれないけれど、叶わない事はないと思いますよ。」と言ってくれた。
体験だけのつもりが、即入会を決めていた。若い頃の消極的な自分、運動嫌いを少しでも克服したかったのかもしれない。
通いだしたら、本当に楽しく俗に言う、ハマってしまったというか、マシンを動かすのが大好きになってしまった。
私には中学一年生になる、一人娘がいる。娘は小学校四年生からバスケットボールクラブに入っていて、運動大好き。性格も活発で新しい環境にもすぐ慣れて、友達も多い。つまり、母の私とは正反対だ。カーブスは毎日楽しかったが、なかなかお友達はできなかった。元来、自分から話しかけるのは苦手だ。
ある日、ほぼ同じ頃に入会された方と偶然少しお話しする機会があった。少し年上のその方はとても優しそうで穏やかな印象だった。それからは少しずつ打ち解けて仲良くなり今ではよくお昼やお茶に行ったりもする。先日、その方と話していて、「一生、一緒に通いましょうね。」と言っていただいた。その言葉が本当に嬉しかった。
今では約三年経つので、色々な方とお話しするようになったけれど、皆さん本当に若々しくて、元気だ。ある計測の時、少し体重や体脂肪が減っていて、喜んでいると、ほとんど話した事のない方が「減っとったんや。良かったなぁ。頑張ってんなぁ。」と言ってくれて、びっくりするほど感激した。でもこの私が通うイオン土山店はそういう気さくで人なつっこい方がとても多い。一度話すと、次に行って出会えた時に皆さんと挨拶を交わす。それだけで、とても爽やかな気分で一日を過ごせる。人との出会いは私にとって宝物であり、財産である。少し年上の友人との会話は私に色々な刺激を与えてくれて、話していると時間があっという間に過ぎてしまう。カーブスの話題から始まって、家族の事や趣味の話、本当に楽しいひと時だ。人との出会いは私自身を大きく成長させてくれる。
もう一つの大きな宝物は、カーブスコーチとの出会いだ。異動などで他のカーブスへ行かれた方もいるが、今まで約三年間で指導してくれたコーチは皆、優しくていい方ばかりだった。昔のエアロビクス教室での苦い思い出が蘇り、「私みたいな運動オンチにはまたキツく言われるかも...」と思った不安などは一瞬で吹き飛んでしまった。マシンでの的確なアドバイス、生活習慣や食事の面などに関しても、「こうすればいいですよ。」っという風に教えて下さり、まさに「目からウロコ」だ。実によく勉強しておられると思う。
月初めの計測は、ドキドキの瞬間だ。そんな急激に増減する事はないのだが、少しでも体重や体脂肪が減ると嬉しいし、まさに数字のマジックだ。少し前からは三か月に一回、筋肉チェックも加わった。私は脚力を測る片足スクワットが苦手だ。でも最近はだいぶ回数が増えてきた。腹筋の時は、少しでも楽しい事を頭の中に思い浮かべて頑張る。一回でも多く...。ただ、この計測で私が密かに心に決めている事がある。「どんな結果でも、他の人と比べるのは絶対にしない。」計測も筋肉チェックも自分が頑張った成果だ。自分自身が納得できればそれでいいと思うからだ。もちろん、より良くするための努力は必要だと思う。それを教えて下さるのはコーチの方々。素直に耳を傾けていれば、まさにその通り!と思える事ばかりだ。
娘が小学五年生の時、PTA役員で部長という大役をクジで引き当ててしまった。引いたのは自分自身だし、運の悪さを嘆くしかないのだが、一週間は落ち込んでいた。大好きなカーブスに行っても、どこか顔の表情が暗かったのだろう。前記のお友達が、「何かあったの?」と心配してくれた。事情を話すと「私も経験あるわ。今は大変な事しか考えられないだろうけど、後々、きっといい思い出になると思うよ。」と言っていただき、すごく気持ちが楽になった。この言葉を支えに、大変だった一年をなんとか乗り切れた。又、カーブスでの出会いに助けられたと実感した。この件に限らず、なんとなく気分が落ち込んでいる時でも、カーブスに行き汗を流すと、いつの間にか「何に悩んでいたんだっけ?」と思う時が多々ある。
カーブスで出会えた宝物、コーチ、仲良くして下さるお友達、私に向けられる色々な方の素敵な笑顔、楽しい話題、これからも永遠に大切にしてゆきたいと心から思う。
最後に、昨年秋に娘と大好きなアーティストのコンサートに行ったのだが、三時間立ちっぱなしでも全然平気だった。これもカーブスでの筋トレの効果かな?誰のコンサートに行ったのかは、少々恥ずかしいので秘密にしておきたいと思う。