脂肪肝と言われたら?ムリなく取り組む食事・運動 |50代・60代女性の体験談【医師監修】
脂肪肝(脂肪性肝疾患)とは、肝臓に脂肪がたまりすぎている状態のこと。自覚症状があまりないため健康診断で発見することも多いですが、何もせずそのままにしていると重大な病気につながる危険が。今回は脂肪肝の原因や対処法について、肝臓内科の専門医、医療法人海陽会まえだクリニック 前田正彦院長に教えていただきました。
お話を伺ったのは‥
医療法人海陽会まえだクリニック 院長 前田正彦先生
医学博士。日本肝臓学会・肝臓専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。2016年にまえだクリニックを開院。内科・消化器内科・肝臓内科を専門とし治療に従事。
カーブスに通って脂肪肝がよくなった!実際の体験談
※体験談は、女性だけの30分健康フィットネス「カーブス」が実施するカーブスエッセイ大賞に寄せられた実際の作品から抜粋しています。
ジャックさん(53歳)
「健康診断で脂肪肝と判明!まさか…と驚きました。ショックで色々とネットで調べて『ダイエットしよう』と頑張ったけど、うまくいかず悩む日々でした。」
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その後自分に合った対策を見つけ、無事に脂肪肝と「サヨウナラ」できたというジャックさん。
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郁子さん(68歳)
「出産以降、体重が若い頃より30キロあまりオーバー。子育てとフルタイム勤務を言い訳にしつつ、運動不足と食べ過ぎのせいだな‥とは思っていました。さらに見た目だけではなく、高血圧症、脂質異常、高血糖‥ついに脂肪肝の烙印まで押されてしまったんです」
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現在は体重も減って、脂肪肝と言われなくなったという郁子さん。
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Q:そもそも脂肪肝とは?
前田先生:
脂肪肝とは、肝臓に脂肪がたまりすぎている状態のこと。脂肪肝は主にアルコールの摂りすぎによる「アルコール性脂肪肝(アルコール関連肝疾患)」と、それ以外の原因によって起こる「非アルコール性脂肪肝(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)」の2種類に分けられます。
Q:脂肪肝になってしまう原因は?
前田先生:
いずれの場合も生活習慣の乱れが主な原因です。
アルコール性脂肪肝は過度の飲酒が原因で、非アルコール性の脂肪肝は食べすぎや偏った食事、運動不足によって、消費し切れず余ったエネルギーが脂肪として肝臓にたまっていき、肥満なども相まって、脂肪肝の状態になる場合が多いです。
そもそも、エネルギーが体内に余ってしまった時、皮膚のすぐ下につく「皮下脂肪」やお腹まわりにつく「内臓脂肪」となって蓄積されますが、皮下脂肪や内臓脂肪の脂肪組織に入りきらなくなった脂肪が、心臓、内臓、筋肉といった本来たまるはずのない場所にたまってしまうことがあります。この”第三の脂肪”を「異所性脂肪」とよび、肝臓にたまる脂肪も異所性脂肪の1つです。脂肪肝は見た目には表れないので太り気味の方だけでなく、痩せている人にもリスクがあります。
また、運動不足や加齢による筋肉不足も脂肪肝と関係が。筋肉は、食事からとった糖質を運動時のエネルギー源として貯蔵しています。筋肉が減ると行き場を失った糖は肝臓に貯蔵され、それが脂肪肝につながるんです。
さらに、女性は閉経を迎える方が多いとされる50代頃、女性ホルモンの分泌量が減少することで発症リスクが高まるといわれています。
Q:脂肪肝になるとどんな症状が出ますか?
前田先生:
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれており、自覚症状がない場合が多いです。
健康診断で初めて指摘されることが多いですね。
Q:脂肪肝を放っておくとどうなりますか?
前田先生:
脂肪肝の方は、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を合併していることが多いです。脳卒中や心筋梗塞といった命に係わる病気のリスクが高く、肝臓だけでなくメタボリックシンドロームの改善や予防のためにも運動療法が望まれます。
Q 脂肪肝を改善するにはどうしたらよいですか?
前田先生:
脂肪肝に対する薬物療法は特別には存在せず、現時点で推奨された治療は食事・運動療法による体重減少です。
食事と運動療法による体重減少により、肝機能および 肝臓の形を改善することができる。10%以上の減量で肝機能や脂肪肝が改善するとされています。
➀食事
食事では、まずは摂取カロリーを適正に保つこと。
麺類、パン、ご飯の炭水化物を少し減らし、また、肝臓での原料となり、筋肉の材料であるたんぱく質をしっかり摂ることも効果的。肉や魚から摂れる良質なたんぱく質を中心に栄養バランスのよい食事を心がけるとよいでしょう 。無理な食事制限は望ましくなく、長期的に続けられる栄養管理が必要です。
➁運動
運動療法だけでも肝機能と肝脂肪化は改善するため、運動療法を行うことが推奨されています。中等度以上の運動強度がよいとされています。
運動の種類に関しては、筋力トレーニング(筋トレ)はエネルギー消費量が有酸素運動よりも低いにもかかわらず肝脂肪化を改善することがわかっています。筋トレは筋力や筋肉量を効果的に改善することができます。
筋トレのみでの肝脂肪の減少はわずかですが、全身の脂肪燃焼能力を高め、筋トレ後のエネルギー消費量が増加することがわかっています。また、心臓や肺への負担が少ないため、心臓病や呼吸器疾患の方や整形外科治療中の方、肥満のため有酸素運動が困難な方の運動療法としても良いと思われます。
筋トレは血糖を消費し、脂肪を燃やす効果があるほか、筋肉の量を増やし、基礎代謝を高めることにもつながります。
基礎代謝とは体温を保つ、呼吸をするといった生命を維持するために消費されるエネルギーのことで、1日のエネルギー消費の7割を占めます。
基礎代謝の量は筋肉の量に関係しているので、筋トレをすることは脂肪を燃やしやすい体づくりにつながり、脂肪肝をよくすることに役立ちます。筋肉が増えればより糖を取り込める場所が増えるので、行き場を失った糖が肝臓にたまるリスクを減らすことにもつながるでしょう。
一方、 ウォーキングなどの有酸素運動は、体を動かすときのエネルギーとして脂肪を燃やすため、週に3日以上定期的に行うことで脂肪肝の改善に役立ちます。筋トレと併せて行うとよいでしょう。
ー前田先生、ありがとうございました!
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