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【医師監修】「キレイにやせる」の勘違い

①歳をとると太りやすくなるのはなぜ?

若いころに比べて「食べる量は増えていないのに、だんだん太ってきた」
「食事制限をしても、なかなかやせられない」
などと感じる原因は、歳をとって筋肉がへってきたことにあります。

筋肉は、30歳から年に1%ずつ減っていきます。

筋肉は脂肪を燃やす工場にたとえられます。

脂肪は、運動した時にだけ燃えるわけではありません。
じっと寝ているときでも、呼吸をしたり、体温を一定に保ったり、心臓を動かしたりするために、筋肉工場では脂肪を燃やしてエネルギーを使っています。

このエネルギーは「基礎代謝」と呼ばれ、毎日使っているエネルギー全体の6割以上にもなります。
これは運動で使われるエネルギーよりずっと大きいのです。

基礎代謝の大きさは、筋肉の量によって決まります。筋肉が多い人は基礎代謝が大きく、筋肉が少ない人は基礎代謝が小さいのです。

つまり、若いうちは大きな筋肉工場で脂肪をどんどん燃やしてエネルギーを使うので太りにくく、歳をとって筋肉工場が小さくなると、脂肪を燃やせなくなるので太りやすくなってしまうのです。

怖いダイエット

食べる量を減らせば、体重は減ります。

しかし極端な食事制限は、わざわざ脂肪を燃やせない体を作っているようなもの。
なぜなら体重が落ちるときには、筋肉も一緒に落ちて、基礎代謝も減ってしまうからです。

食事量をもとにもどすと、基礎代謝が減った体ではエネルギーを燃やしきれず、再び体重が増えてしまいます。
それが、いわゆるリバウンド。

しかも、リバウンドしてもどる体重のうち、ほとんどが脂肪。結果的に体脂肪率がアップしてしまうのです。

②歳をとると体型がくずれるのはなぜ?

筋肉が減ると、太りやすくなるだけでなく、体型もくずれてしまいます。
決して太ってはいないのに、ポッコリと出た下腹やたるんだウエスト、ぷるぷるの二の腕などが気になるということはありませんか?

そういう人は、残念ながら脂肪がついてしまっているのです。

たとえばここに、30歳のときの体重が50kgで、50歳になった今でも50kgを保っている女性がいるとします。
若いころと今を見比べてみると、体重は同じなのに、明らかに今の方が体が大きく、たるんでみえるのはなぜでしょう?

それを解く鍵は、あまり聞きなれない「体組成」という言葉にあります。

体組成とは、筋肉、骨格、体脂肪、水分など、体を構成しているもののこと。

加齢とともに筋肉が減り、脂肪がつきやすくなることで、この体組成のバランスがくずれてしまうのです。

本来、筋肉は脂肪よりも重たいので、老化によって筋肉が減り、30歳のときの筋肉量よりも少なくなったのなら、体重は減っているはずです。

つまり、筋肉量は減ったのに体重は変わっていないということは、30歳のときよりも脂肪の割合がかなり増えたということなのです。
体がたるみ、体型が崩れたのは、これが原因です。

したがって、体重だけにとらわれるのではなく、正しい体組成を作る努力をすることが大切です。

監修:塙 勝博 医師
大学病院を中心に臨床と研究に従事。
12年間の医療現場を経て、医師の立場からカーブス体操教室での指導者育成、地方自治体介護予防事業などに関わる。

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