カーブスエッセイ大賞2020結果発表

作品詳細

入賞

「カーブスに通ってよかった」

ゆうこ・T様(69歳) カーブスイオン登別(カーブス歴:9年10ヵ月)

 小学生のころ、体育は2だった。5段階評価である。他の成績は5か4がほとんどで、学校へ行くのは楽しかった。
 ある日、難問にぶつかる。体育だ。鉄棒の逆上がりができなかった。子供にだってプライドがある。五十人のクラスのうち、できないのは二、三人。週に二回の体育の授業が嫌で嫌でしかたなかった。他の人がたやすくできているのに何故私はとコンプレックスを抱いた。
 そのうちにドッジボールの授業になった。私の体育嫌いは決定的になる。鉄棒は個人競技だがドッジボールは団体競技。私の入ったチームは必ず負けた。私が他のメンバーの足を引っ張っていた。子供心に責任を感じる。これ以降、体育(スポーツ=運動)は私の人生において鬼門となった。
 スポーツと無縁のまま退職する。六十歳近くなって自由に使える時間は増えたものの、やりたいことを見つけ出せない。
 そのような時に中学時代の同級生と食事をした。彼女はスポーツ万能で、特にバレーボールのサーブは強かった。退職後は持病があるので家の近くのカーブスに通っているとのこと。私には無縁の世界と聞き流す。心に留まることはなかった。
 何日か過ぎ、働いていたころより身体がすっきりしないことに気づく。肩こりがあり、身体が重く動作も鈍くなっていた。多分、通勤や仕事中にはかなりの運動をしていたのだろう。だが、体育の授業がトラウマになっていた私は何をすればいいのか。
 カーブスの文字が頭に浮かぶ。どんなところだろう。ハードだろうか?競い合うことはないのか?皆にへただと笑われないだろうか?心配してもしかたがない。まずは見学しよう。嫌ならすぐ帰ってこよう。思いきって見学に行く。その帰りに何と彼女と会ってしまったのだ。
 「あらっ!どうしたの。もしかしたら入会するの?そうなら私は紹介者になれるのでコーチに話をしてくるから」
 結局、私はあっという間に入会していた。しばらくしてから、たまたま彼女と同じ時間帯になりマシンで隣合せになった。スポーツ万能の彼女と運動神経ゼロの私が並んでマシンを動かしている。不思議だ。中学時代の同級生に私達二人を見せたかった。どういう顔をするだろう。想像すると楽しくなってくる。カーブスに通っていて本当によかった。
 その後、事情があり彼女は退会した。私は何度も休みながらも十年を過ぎようとしている。

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