二月一四日は私のカーブス記念日である。
 九年目に入った。最近店内のポスターでエッセイが募集されているのは知っていたし、カーブスマガジンに募集要項が載っているのにも気付いていたが、『今年もやってるな』『特に書くようなことないよな』とスルーしていた。
『九年目か...、よく続いてるな』とは思ったが、それ以上でもそれ以下でもなかった。
 そうこうするうちに新型コロナウイルスの感染拡大で予定していたことが次々と中止になり、遂にカーブスも三月九日~十四日の一週間休業になった。
 最初は「へぇ、そうなんや。午前中ゆっくりできて、いいかも。」と思っていたが、一日二日と経つうちに思いがけない自分の気持ちの変化に気付くようになった。なんだか生活にめりはりがなく物足りないのである。「亡くして分かる親の恩」という感じで、いつの間にかカーブスが自分の「必須栄養素」になっていたことに気付かされたのである。
『うわっ、これは一週間が限界だな。』と思ったが、コロナ騒動は収まるどころかますます拡大の一途をたどっていた。
 十四日(土)買物がてら様子を見に寄ってみた。店内ではコーチが一生懸命マシーンと格闘中であった。「こんにちは。ご無沙汰してます。それ、どうするんですか?」「ああ、お客さん同士接近しないように間隔を開けてるんです。」「まあ、大変!重いでしょ?お休み、どうなりそうですか?もしかして、もう一週間とか?」「いえ、今のところはそういう連絡は来てないんですよ。情勢によってどうなるかは分からないですけど...。」
十六日(月)いつもの時刻におそるおそる行ってみると開いていた。よかった!!
 以後ストレッチコーナーの廃止、サーキットの縮少(12台→8台)、手指の消毒、マスクの着用など制限が強化されながらもなんとか通常通りに通うことができている。『もしかしてドアに貼り紙が...?』と案じつつも、なんとか普段通りに通えている。が、さすがにいつもと比べると出席は少ない。みなさん用心、自粛されているのだろうが、寂しさを禁じえない。
「カーブス仲間」はまさにカーブスだけのおつきあいで、プライベートなことは全く知らないが、お互い老いに屈することなく、人生を前向きに生きようとしている者同士という連帯感は何物にも換えがたい。
 想像以上に長期化しているコロナ禍だが、なんとか収束して「お久しぶり!」「お元気でしたか?」と声かけあえる日を一日も早く迎えることができるよう祈っている。
 カーブスは「不要不急」の最もたるものだし、他のスポーツジムでの感染も報じられてはいるが、コーチの献身に支えられて、できれば「再休業」がありませんようにと祈るばかりである。