昨年のこの頃は、姿勢よし、O脚なし、近所の人から、友人から、カーブスメンバーさんから「いつも元気そうネ!」と声をかけられるカーブス歴8年、76才の私でした。
昨年5月の末日、咳があるので軽い気持ちでX線CT検査をしました。結果は肺ガンの告知でした。晴天の霹靂と言うか、まさか私がと思いました。
 6月に入り集中的に、X線、CT、肺内視鏡、ペットCT、肺活量、心電図、心臓CT、肝臓MRI等検査を受けました。結果原発性肺ガン、来月25日には右肺上葉部摘出ダビンチロボット手術決定となりました。告知されて三週間何が何だか、運が良いのか、肺ガンが悪いのか、あれよあれよと思う短期間の間に手術をすることになったのです。身体は元気なので落込むこともなく、入院前日まで週三回、カーブスに通いました。
入院手続き、手術に当り注意事項の中で、横向きで頭の上に手を挙げての6時間の手術なので腕が痛くなります。腕の上下運動をしっかりしておいて下さいとありました。
手術した夕方気づくと腕や体から大きい管小さな管が何本ものびており、その上酸素吸入です。マラソンをした後のような荒い息づかいです。深呼吸をと言われてもその深呼吸を続けることも大変でした。息をするのがこんなにもきついものかと思いました。
 一本一本管が取り除かれ三日目には酸素吸入だけになりました。
 この日から、私と痛みとの戦いが始まりました。「寝ていると肺がしぼみ酸素が入らないので兎に角歩いて下さい」最初はベットの周り、洗面所までと酸素ボンベを引いて酸素吸入をしながら、深呼吸しながら一歩一歩ゆっくりゆっくり歩くのです。歩く為には先ずベットから起きあがらなければなりません。
腹圧に力を入れて、左足親指をベットの柵にひっかけて痛みを我慢して上半身を起こすのですが、そう簡単に起きれるものではありません。傷口、身体の中の痛みは5~8段階の痛みなのです。息切れが厳しくなるとつい横になって休みますが、肺は三分の一を切除しているので寝ていても息苦しくなります。歩く方が肺が大きくなるので呼吸は楽になりますが寝ても起きても息切息苦しさは続きます。よくなる為、楽になる為には歩くしかない。自然呼吸、深呼吸、酸素吸入をしながら肺を大きくふくらます努力するしかないないのです。
 一日に何度も何度も寝たり起きたりを繰り返すのです。その度の痛みを思うだけでもいやになる痛みです。少しでも手術した場所に負担がかからない工夫を考えました。腕を使い痛くない方の横腹(腹圧)を使い、ひざふとももとカーブスの筋トレ(マシーン)をする時のように手足をふるに使い、76才の年令の老女には普通出来ないであろう体勢で起きあがり横になれるようになったのです。何の楽しみもない入院生活の中で痛みを楽しみに変えていることに気づきました。「筋トレしていてよかったネ!」と一人ごとを言いながら起きあがるのです。「よっこらしょ、よく出来ました」とそして時間いっぱい歩くのです。水と携帯とうちわと時には酸素ボンベを引きながら、ゆっくりゆっくり一歩一歩深呼吸しながら院内を歩くのです。
 二日毎にレントゲンで肺の回復を見て下さるのです。「帰りたいですか、もう少しおりますか」と声をかけられました。「帰えりたいです」術後9日で退院となりました。「よく歩きましたネ。痛みと咳は家に持って帰って下さい。痛みは1年は続くと思って下さい。重たい物は持たないで下さい」と注意がありました。
退院してからも近くのスーパーマーケットの中を水を持って、休みながら一歩一歩、毎日買物ではなく歩きに行きました。
 退院後1週間目にカーブスに足を運びました。マシーンを一周だけ試してみました。身体の中の痛みは3~4段階です。マシーンを動かす力関係と回数は痛みと相談しながら、二回目からは2周しました。(店長さんには自分の好きなやり方でさせて頂くことを黙認してもらって)他のスタッフさんやメンバーさんには肺ガンの手術をしたことは話しておりません。「もう少し頑張って」と言われても「年だからぼちぼち」とか「手抜きが上手だから」とか、「私のそばに近かづかないで」とか可愛いらしくない言葉を冗談半分言いながら週三回通わせて頂きました。(店長さんはニコニコ笑顔で見守ってくれてました)いたわりの言葉も優しい言葉も私には不用で、そっとしておいて欲しいと思うだけでした。自分のペースでマシーンを動かしながら、自問自答を繰返しながらマシーンを動かす力の強さ回数等が私の身体の中の回復のバロメーターとなっていったのです。階段を登ったり、重い物を持つと息が荒くなるのに、マシーンを動かして息苦しさは全くないのです。
 なぜ?大きく呼吸をすること腹圧が肺をふくらます肺を鍛える大きな役目を果たしてくれたのだと思います。
 今年、3月末で術後8ケ月になります。痛みは1~2段階で痛みを感じない時はひと時もありません。咳もありますが外科の先生と私には人一倍の回復結果が出ている事を肺のCT検査で分っているのです。抗ガン剤服用しながら近所の人、友達、カーブスのメンバーさんから「元気そうネ」と声をかけられます。肺ガン上葉部摘出手術の大病をした77才の老女とは誰も気づいておられない今の私です。
 一人になって静かに想う時「元気そうネ」と声をかけられる自分にもどれたこと、カーブス歴9年の継続があればこそと、継続した自分を誉めてやりたいと思います。その影にはカーブスの筋トレの大きな力が私の身体の支えになってくれたことを心のそこから感謝しております。
 これからも週三回、月10回以上継続出来るよう努力したいと思っております。