熱心なお誘いでした。チラシを読みました。半信半疑で"おひろめ会"に参加しました。
 「腰痛は腹筋を鍛えると治る」
 「筋トレと柔軟体操、合わせて三十分」
 「予約なしでオーケー」
 マシンを体験させてもらいました。私にもできる気がしました。店に帰って夫にお願いしました。夫は快く承諾してくれました。
 こうして私は小山美しが丘店の会員になることができました。感謝でした。


 私が両膝の半月板を痛めたのは、今から四十年以上前の中学二年の時でした。高校時代もよく膝に水がたまり病院通いの繰り返しでした。それでも少し体力がついたのか、二十代はお医者様のお世話にならずに済みました。
 結婚した夫がアウトドア派だったもので、三十代には、よく山に登りました。下りはいつも膝が笑っていましたが、家族四人での登山は楽しかったです。東北の飯豊縦走三泊四日が忘れられない思い出となりました。
 サイクリングもしました。花の勉強のため、オランダ、ドイツ、デンマーク、ベルギーを一カ月かけて家族四人で自転車で回りました。
 息子は二人とも中学生になっていましたので、いつも私が一番最後。これまた膝を痛めました。
 四十歳を過ぎた春の雨の日に、ついに両足が動かなくなってしまいました。弱い膝を使いすぎたのでしょう。病院で関節鏡で見ていただきました。
 「老化している」とのこと。病名は「変形性膝関節症」でした。ささくれだった軟骨は切っていただきましたが、膝の心もとないこと。膝にバネがつけられたらどんなにいいかしらと思いました。
 当時、家業は花屋でした。冬は冷たいし、夏は水やりと水取り替えが仕事でした。弱い膝をついついかばってしまうので、腰に負担がかかってきました。とうとう、腰が曲がって、腰痛と左足のしびれが辛くなりました。
 仰向けに寝られず、横向きで海老のように丸まっていました。ついにはコルセットまで購入しました。
 カーブスのお誘いがあったのは、その直後のことでした。腹筋を鍛えて腰痛が治るのなら、やってみたいと思いました。コーチの方の説明が熱心だったからです。場所も、運良く自宅と店の中間地点にあり、通い安かったのです。
 こうしてカーブス通いが始まりました。日に日に足のしびれている部分が短くなり、三カ月を過ぎる頃には、ほとんどしびれがなくなりました。


 ところがです。調子が良くなったので、ついついがんばりすぎてしまいました。年末の忙しい時に店の中で転んでしまいました。膝に水がたまり、足が上がらなかったからです。
 病院で水を抜いてもらい、カーブスもお休みしました。
 翌年一月は半ばになってカーブス再開となりました。コーチ達はにこにこ迎えてくれて「晃子さん。がんばりすぎないように」と声をかけてくれました。メンバーさんも「お久しぶりね。」「もう足の具合はいいのですか。」と気遣ってくださいました。ありがたかったです。
 こうして、"がんばりすぎないカーブス通い"が始まりました。体力も除々についてきて、足の動きも良くなりました。ステップボードの上で、楽しくステップを踏み次のマシンに進むことができるようになりました。新しく入ってこられたコーチは足の悪かった私を知らず、普通に指導してくれるので、これまた、楽しかったです。一年を過ぎた頃には腰痛はすっかり治り、足にも筋肉がついたのが実感できました。


 そんな折、夫が家業の花屋をやめる決心をしました。「手打ちうどん屋を始めよう」と言うのです。もともと料理は大好きでしたのでやってみたい仕事でもありました。接客も好きでしたので、おかみさんにもあこがれていました。一番の問題は私の足腰の弱さでした。これも、カーブスのおかげで改善されてきていましたので、「がんばってやりましょう。」と返事がきました。そして花屋をしながら、ひまを見つけては、うどん屋になる準備をしていました。毎日、二人で試行錯誤。
 三.一一の地震を受けて、花屋をきっぱりやめました。そして六月にうどん屋を開店することができました。カーブスに通い出して、二年になるすこし前のことでした。
 ところが、又、忙しすぎたのでしょう。開店から数日しかたっていないのに、転んでしまいました。膝に水がたまっていました。病院で水を抜いてもらって、痛み止めの薬を飲みつつ、おかみの仕事をしました。
 半月後、カーブスに復帰した時は、どんなに嬉しかったことか。コーチとメンバーさんの笑顔に支えていただきました。励ましていただきました。うどん屋のほうも支えていただきました。
 気がつくと、暑い夏も寒い冬も、厨房で天ぷらを揚げ続けた私がいました。体力がついていたのです。カーブスを続けていて本当に良かったと思いました。筋トレのおかげで、膝に念願のバネ(太ももの筋肉)がついたのです。


 あと三カ月でカーブスに入会して四年になります。うどん屋になってから二年がすぎます。あこがれのおかみの仕事も皆様に助けていただき、ずいぶん慣れてきました。
 生きているといろいろな事が起こります。
 思いどおりにならない事がたくさんやってきます。生きていくのが辛くなることもあります。それでも、私には通える場所があります。
 カーブスのドアの向こうには笑顔があり、楽しい音楽が流れ、私の体調を整えてくれるマシンが並んでいます。私のことを心配してくれるコーチがいて、友がいる。本当にありがたいことです。
 うどん屋のおかみになれたのもカーブスのおかげです。筋トレに通い続けていて、本当に良かったと思います。叱咤激励して励ましてくれた夫にも感謝です。
 もうすぐ、あこがれの五百回です。五百の数字入りTシャツを着てうどん屋の前で記念撮影をするのが、今の私の夢です。
 カーブスのおかげで、うどん屋のおかみになり今も続けています。筋トレをすすめてくれたカーブスに感謝です。これからもよろしくお願いします。