カーブスに入会してまもなく三年になる。三年前のあの日の出来事が昨日の様に思い出される。


 朝おきて顔を洗おうと中腰になったとたん、突然ぎっくり腰に見舞われ、痛くて一歩も動けず、三日も寝込んでしまった。買物や食事の支度は慣れないながら、夫がどうにかやってくれたおかげで、ぎっくり腰がうその様に治ってしまったが、近くの整形外科で診察を受けた。
 レントゲン写真を見ながら先生は、「老化の兆候がはっきりあらわれております」と。いわゆる年のせいで仕方がないという意味かと判断して、帰りに本屋さんに寄り、『腰痛』(三木英之著)という本を買って読んだところ、自分に合ったリハビリをする事が大切である、と書いてあった。
 ちょうどその時、郵便受けにカーブスのちらしが入っており、それを握りしめ、自転車を走らせた。教室にはマシンが置かれ、スタッフが筋トレについていろいろと説明して下さり、「これに決めよう」と早速入会の手続きをした。これがカーブスとの出会いである。
 それから今日まで、ほぼ週に三回、自宅から10分のカーブスへと通いはじめた。最初はマシンを使いこなせるか心配だったが、スタッフの熱心な指導のおかげでなんとか身につき、筋トレの楽しさが少しずつわかってきた。それに毎月計測があり、自分の進歩が数字にあらわれる事も勉強になり、少しでも筋力が上るとうれしくなり、がんばろうという意欲が出てくる。今年の二月の計測の結果、七十三歳の私の体年齢が二十五歳も若く、一位にランクされ、教室にはり出された時は、おどろいてしまった。スタッフのTさんから、「おめでとう、通子さんの努力の結果ですよ」とおっしゃっていただいた時は、胸がいっぱいになった。おとなしく、引っ込み思案の私の心の中に、自信と希望のひかりが差し込んできた。「一生懸命がんばって行こう。なせばなるのだ」という自信をカーブスからいただいた事は、私にとって大きな財産となった。腰痛は今のところ完治はしてないが、だいぶ暖和され、あれ以来ぎっくり腰は一度もおきていない。


 それに何よりもうれしい事は、あきらめかけていた家庭菜園が再開できたのである。庭先にプランターをならべて、夏はトマトの苗を植え、秋には小松菜の種をまいて、ささやかな野菜作りを楽しんで三十年になる。庭の土を堀りおこし、庭先のプランターまで運ぶ作業はどうしても腰に負担がかかる。夫は、「野菜は買えばある、もうやめたら」と言うが、あきらめきれず、恐る恐る静かに、庭の土をプランターに運んでみたところ、無理をしなければ出来るのである。毎日少しずつ、一時間以内に切り上げる事にした。おかげで昨年の夏はいつもの通り、まっ赤な大玉のトマトが実り、友人や孫達におすそ分けが出来、よろこばれた。小松菜はおひたしやごまあえにして、採りたての味を夫と充分楽しんだ。まさに筋トレのおかげである。


 筋トレの仲間と交わす一寸したあいさつや会話も、心にしみ通る。教室に入いると、「こんにちは、今日は風がつめたいわね」と言うと、相手から「そうね、早く春にならないかなあ」と返事がかえってくる。ただそれだけで、心があたたかくなるから不思議である。


 スタッフの皆さんのゆき届いたご指導、と仲間の何げない会話と笑顔、カーブスからすばらしい贈物をいただいた。
 なにげない仲間との会話筋トレに通うはげみの一つ。