(一)
 私が七十七歳だった十年前、近所の友人とカーブスに入会しました。
 当時私は夫を亡くして五年、一人暮らしをしていました。それに、数年前から腰に違和感があり、歩行困難になることもしばしばでした。腰から左足にかけて、何とも説明し難い嫌な痛みに、整形外科の診察を受けました。結果は、脊柱管狭窄症とのこと、すべり症もあることが分りました。
 ともあれ、カーブスに入会したのだから、必ず結果を出そう!と決心しました。
 先ずは週三回のワークアウトと目標を決め腰には少し無理かなと思えるマシンも、最初は一回でも良いからトライしようと、ゆっくりさぐりながら動かし、一回が二回と徐々に普通にこなせるようになったのです。
 痛いからやらないでは、前に進めないこと実感したのです。
 コーチも「お腹に意識して!」といつも、声をかけて下さるので、息を吐く時、強く意識する習慣を付けました。
 自宅からカーブス迄の距離は、僅か二十分位ですが、三分位しか歩けない時期は、自転車を利用し、今日は歩けるかなあ!と思える日は、途中何度か休みながらも通いました。
 一緒に入会した友人も、私と行動を共にして下さいました。
 一年位過ぎた或る日、まるで霧が晴れたかのように、あの腰から左足に感じていた嫌な痛みがすうーと消えていたのです。
 「何!何この感じ、何の違和感もない」
 結果が出たのです。その瞬間です。
 カーブスに諦めず通っていて本当に良かったと強く実感しました。

その(二)
 三年前の四月、時は桜の花が満開の季節、友人と共に花見を楽しんでいました。
 あまりにも素晴らしいので、目先を上ばかりに向けていた私は、段差があるのに気付かず、右足を踏みはずし、右膝を下に身体の重心を思いきり乗せてしまいました。
 痛みのため、起き上ることも出来ず、周囲の方達に助け起こされた時は、膝からは、血が吹き出ていました。
 整形外科で傷の手当てをして頂き、レントゲンも撮って頂きましたが、骨には異状がないとのことでした。
 あれ程痛い思いをしたのにと、不思議に思い、骨密度の検査もして頂きました。
 以前、七十歳の時の検査結果は、同年齢の平均骨密度と比較して九七%相当でした。
 あれから十数年過ぎた現在、畳の上でつまずいても骨折しかねない年代なのです。
 検査の結果は...ナント!
          
同年齢  (腰椎)138% (大腿骨) 148%
若年成人 (腰椎)101% (大腿骨)  85%

先生がおっしゃるには、「高年齢なのにいいですね。筋トレを続けると年齢に関係なく良くなるのです」と、カーブス続けていて本当に良かった。と心から思えた瞬間でした。

その(三)
 昨年の五月、私は、人生最大の哀しみに見舞われました。
 福岡在住の長男が六十歳の誕生日を迎えて間もなく、あの世に旅立ってしまったのです。私は一人暮しになってから、息子は毎月、金曜日の夜一泊し土曜日の昼過ぎ福岡に戻って行く。そのように月に一度は私の様子を見に来てくれていました。
 八年間位続けていた或る日、肺ガンを発症し、リンパ腺にまで入ってしまったことを告げられ、がく然とし、目眩を感じました。
 その時彼は、五十四歳でした。「絶対治してみせるから心配しないで、全快したら、みんなをオリンピックに連れて行ってあげるからね」と明るく言ったのです。
 その後彼は、抗癌剤をしては職場に戻るような副作用も出ないようなのを使用していました。
 その間、二人の娘の結婚式も行ないました。
 バージンロードを娘と歩く彼は、髪は黒くふさふさと顔色も良く、どこが病気なの?と問いたい感じでした。
 一年後には、初孫も抱くことも出来、幸せを感じていました。
 昨年の二月急変しましたが、三月に意識が戻り、彼の誕生日の十四日は、ソフトバンクの赤いユニホーム姿を写メールしてくれました。ホッとした瞬間でしたが五月五日、嫁さんから「今、息を引きとりました」と...
 翌朝四時、家を出て福岡に向いました。
 通夜、告別式を済せました。本人の希望で父親の墓地に入りたいとのことでしたので、一週間後迎えに行き、お骨を抱いて我が家に戻って来ました。お骨になってようやく母親の元に戻ってきました。
 私は、四月で八十八才、米寿です。
 思えば昨年、四月から五月にかけて何度福岡往復したことでしょうか。娘も一緒でしたが、いつも走っていました。
 娘曰く「お母さん強かったね」とその瞬間
 これもやっぱり、カーブス続けてきたお陰でしょうね。今年プラチナカードも頂きました。この先どれだけ年を重ねられるか分かりませんが生きてるかぎりは、自分の生活は、自分で守りたいと思っています。そのため、カーブスは欠かせません。
 そして現在、夫と息子の墓前に供えるため、種から蒔いてお花を育てています。
 又、二女が昨年暮、男児を出産、私も二人の曾孫に恵まれました。
 息子が繋いでくれたラインで、毎日のように送られてくる動画にコメントしたり、イイネをしています。