私は年令を重ねるごとに『世間さまに恩返し』したいなという思いが強くなります。漠然とした表現になってしまうのですが、この思いはずっとあります。健康に生んでもらって育ち、社会的にも(日本で生まれ育ったということは、世界の中で女性が恵まれない立場にある国々のことを考えるとそのことだけでもすでに幸運です。)、回りにいる人々にも、感謝です。
そりゃあ小さないざこざや、悩みや、困りごとはあるけれど、とにかく日常をそれなりに穏やかに、元気にすごせていることに、やっぱり感謝、世間さまありがとうございます、という思いです。
 今は二〇二〇年、令和二年四月が始まった時です。世界は新型コロナウイルスにおびやかされています。
 去年、毎年エントリーしていた名古屋ウイメンズマラソンにようやく抽選で通り、カーブスのコーチの方も走られるのでお互い喜び合っていました。
 ところが、ジワジワ広がってきたコロナウイルスによって、東京マラソンの一般ランナーのレースとりやめになりました。そして続いて名古屋ウイメンズマラソンの一般ランナーも走れなくなってしまいました。そのときはコロナのバカヤローと言っていましたが、事態はどんどん加速度的に悪化して、芸術、スポーツ、イベント、各種サークル、教室の中止、外出の自粛、と個
人の生活は追い込まれていきました。
 私は以前からカーブスは他のスポーツジムとは違う、単に機械を動かすだけじゃない、人と人、スタッフとメンバー、メンバー同志の交流があるからこそのカーブスだと思っています。だからコロナウイルスの広がりの原因のひとつとしてスポーツジムがとりあげられたとき、カーブスもひとくくりにされて考えられてしまったことにすごく抵抗を感じました。
 カーブスが一週間お休みしたのち、再開してくれ、きちんとコロナ対策のあれもこれも準備の上での心づかいにも皆喜んだことと思います。もちろん私も。以前と同じようにはいかないまでも、体を動かせる場があるということ、人と会えるということ、当り前と思っていたことができなくなったからこそ改めて感じられる日々です。
 中止にする、閉館にする、確かにコロナ予防には有効です。でも反対に家にこもりきりになってしまっては体力もおちるし健康面も害します。カーブスは勇気ある再開をしてくれたと思います。『ゆるぎない強さ』をカーブスに感じます。私も『ゆるぎない強さ』を持てるよう努力したい。マラソンで市民ランナーの女性で八十三才の方が制限時間内でフルマラソンを完走されたことを知ったときから、私の目標になりました。八十三才よりも年一回でもフルマラソンを完走できる体力を持ち続けたい。男性で九十一才の方と二年前の神戸マラソンで一緒でした。私が八十三才でフルマラソンを走っていれたら、次は九十一才を目標にしたい。そう思うと楽しくなります。東京オリンピックが約一年延長になって、アスリートの方々は、「準備期間が一年できた。その分強くなれる。」とポジティブにとらえていらっしゃいます。私も今自分にできることをしつつ、毎日の生活を送ります。
 コロナウイルスで世界がパニックになっている中、アメリカでは銃がよく売れているそうです。物が少なくなって襲われる危険から自分の身を守る為、又、強奪のくわだて。対して日本ではマスク不足で、中学生の女の子が学校が休校の中、自分のおこづかい、お年玉八万円を使って布などの材料を買い何百枚ものマスクを縫って寄付したのです。極端な例かもしれませんが、私
は本来の日本人のやさしさ、強さを感じました。
 カーブスには本当のやさしさ、強さがあると思います。私も何が自分にできるかを考えつつ、『世間さまに恩返し』できるように毎日をすごします。そう思わせてくれるきっかけをつくってくれたのはカーブスです。
 これからもよろしくお願いします。