昨年8月、テレビのコマーシャルで「カーブス」を知り、夫にインターネットで近くの教室を検索してもらって、すぐ自分で申し込みました。 カーブス入会の動機を問われて「ドレスを格好良く着たいから」と書いたことを覚えています。8か月ほど前のことでした。 わたくし福田和子、4月8日で71歳になりました。 今年2月に傘寿を迎えた夫と一緒に13年くらい前に「ラ・ギターラ」という音楽ボランティア団体を立ち上げ、 柏市社会福祉協議会ボランティアセンターに登録。主に市内の高齢者施設を中心に活動しています。 懐メロ、歌謡曲、ラテン、ハワイアンそしてフラメンコなど、色々なジャンルの曲をお届けし皆さんから大変喜ばれています。 今では月に3~4回、年間40回以上も出演依頼がくる、超人気のボランティアグループです。 依頼先のニーズに合わせてメンバーを編成していますが、常時活動できるメンバーは10人前後。 私が司会とフラダンスを担当し、夫は歌とギター・ウクレレ等を担当しています。 私たちのパフォーマンスを観てくださる皆さんは、介護施設に入居されている方、デイサービスに通ってくる人たちです。 「お楽しみ会」や「お誕生会」など、1回50分程度の音楽ボランティアですが、 皆さんの耳に目に身体に訴え、そして楽しんでいただくため私たちは一所懸命演技します。 若い介護士さんは、私たちの出し物「湯の町エレジー」や「影を慕いて」なんて曲は初めて知ったという人たちが多い中、 高齢者の皆さんにとっては懐かしい忘れられない、思い出の曲ばかりです。 最後にみんなで合唱するころには手拍子・足拍子、なかには立ち上がって踊りだす人までいます。 「今日は本当に楽しかった」。涙を流しながら「また来てほしい」という皆さんの声を背に受け、施設を後にして自宅に帰ると、ガックリ疲れがでます。

 70歳を越えたころから、その傾向が顕著に現れてきました。そのうえお腹まわりや背中にくっついた脂肪で、 ドレスのファスナーもきつくなり「なんとかしなければ」と考えていた矢先に、カーブスと出会ったのです。 8か月たった今、体重はわずか2kgしか減っていませんが、肩に筋肉がつきヒップも明らかにアップしました。 つい最近、いつも着ていたお気に入りのドレスを着て、背中のファスナーを夫に上げてもらったところ「おや随分スムースにあがる」と夫がビックリ。 8か月の「サーキット・トレーニング」は無駄ではなかったのです。 私は司会の合間に、フラダンスを踊ります。 高齢者施設におられる方々は、私が元気に踊る姿を本当に嬉しそうに、そして憧れの眼差しで見上げてくださいます。 そうなんです。私はあの方々から見たら、「花」でなくてはいけないのです。疲れた顔や低いトーンの声は、観てくださる皆さんから嫌われます。 湖面を滑るように泳いでいる白鳥も、見えない水面下では足をバタバタさせています。カーブスでサーキット・トレーニングをしている私は、水面下の白鳥の足かも知れませんね。 とにかくマンネリになりやすい「サーキット・トレーニング」ですが、週ごとにテーマを決めて挑戦しています。 今週は基本に立ち返って!来週はリズミカルに、スピーディになど。コーチがそれを覚えていて「頑張って」と励ましてくださいます。

 若い人には理解できないと思いますが、年齢を重ねるということは大変辛いことです。 今月71歳になった私。でもね、自分のこと「おばあさん」だと思いたくありません。 中学生の孫がいますから、おばあちゃんには違いないのですが、孫たちは「千葉のああちゃん」と呼んでくれます。 嫁の気遣いを感じています。その嫁が昔、私にこう言いました。「お母さん、何を着るかではありませんよ。どう着こなすかです」。 なんと小賢しい嫁と、そのときは思いましたけど、ときどきその言葉を思い返しています。 その嫁、陽子というのですが、40歳を過ぎていますが筋肉質でどんな服でも着こなしています。 孫たちはママを誇りに思っており、もちろん私もその1人です。

 実は私たち「ラ・ギターラ」は、高齢者施設での音楽ボランティアだけでなく、毎年大きいコンサートを実施しています。 今年は4月19日に「ギターとハワイアンの集い」PART10という、ビッグなステージを開催します。 第10回の記念演奏会となるため、出演者はプロのアーティストや練習を積み上げたセミプロ級の方たちおよそ130人、 お手伝いしてくださるスタッフの皆さん約40人。今回も「入場無料」で開催するため、会場ホールの定員550人の入場整理券は2月末で満席になりました。 日頃私たちのボランティア活動に協力してくれている仲間の皆さんに、このステージでスポットライトを当ててあげたいし、 フラを踊る人たちにもビッグなステージを提供したい。そして回を重ねるごとに増えている観客の皆さんに、 楽しいステージを観ていただきたい。そんな思いから夫と2人、それぞれのポケットからお金を出し合って、幕を上げるのです。 私の役割は、毎回総合司会。コンサートの進行を司る重要な仕事です。約5時間のステージは体力勝負です。 しかし今年はいつもの年より、疲れずに最後まで頑張れると思います。去年の私より筋肉がついています。身体年齢もカーブスのおかげで、 入会時よりズーッと若くなっていますから。

 カーブスに出会ったことを、本当に感謝しています。何もしなくても、十分美しかったあのころには決して戻れません。 でも努力すれば、そう日々の努力を積み重ねれば、必ず成果があると信じています。 「ドレスを格好良く着たいから」と、当初の目標を立てたのですが、 周りを見渡すと足や腰が悪くて、必死の思いでカーブスに通っている人たちが沢山います。 その方たちから見ると「ふざけるな」と、お叱りを受けそうですが、目標はそれぞれ違っていてもいいのだと、気がつきました。人それぞれ目標は異なっていて当然です。 10年後日本はさらに高齢化が進み「超高齢社会」が訪れていることでしょう。そしてその頃、私たち夫婦が今のようにボランティア活動をもし続けていたら、 この私がドレスを格好良く着こなしていたら・・・。そんなことを考えるだけで私は楽しい。
今の私は「カーブスの虜」。日常生活のリズムに、カーブスが完全に入り込んでいます。さあ明日からまたまた「サーキット・トレーニング」に励もう。頑張るぞ!