カーブスに入会して4年が過ぎました。 勤めを終えた頃から五十肩を煩い、病院へリハビリに通っていました。 そんな頃にお隣りさんからカーブスに誘って頂きました。 車で30分程の通院が、億劫になりかけていた頃でした。早急には治るものではないことも、わかっていました。 病院に通う代わりに、カーブスでリハビリしてみようかなくらいのつもりでした。 最初は1か月くらい試してみようかと、お隣りさんと一緒に出かけました。 カーブスで「五十肩」のことを話しますと、「ゆっくりとやって行きましょう。」と、自分の娘程の若いスタッフさんがやさしく迎えて下さいました。 カーブスでは自分の都合の良い時間に行くことができて、怠け者の私には近くにカーブスの場がありましたことは、本当に幸いでした。

 若い頃は、友達とトレーニングジムに週2~3回は通っていました。 腹筋30回、重いバーベル上げや重い負荷をかけて自転車をこぎ、ランニングマシン等でTシャツが汗で絞れる程の運動をしていました。 しかし今思い返してみても、あの時は全く筋トレをするという意識よりも、気持ちの良い汗を思いきり出すためにだけに通っていたように思います。 何年か続きましたが、それぞれに家庭や仕事に忙しくなり、自然に遠のいてしまいました。 トレーニングジムに通っていた自負がありましたので、カーブスでサーキットトレーニングマシンの説明を聞いてからマシンを使ってみましたところ、 思っていたよりも重く感じたのです。 こんなはずではないとガクゼンとしました。悲しいかな、30代の頃と60代では、人はこんなにも衰えてしまうものでしょうか。 20代ではスキー・テニス・水泳・登山とスポーツ大好きでしたので、体力には自信があったはずなのにと、すっかり落ち込んでしまいました。

 しかし、快活なメンバーさん達に圧倒されながら1か月のつもりが、スタッフのほめ上手ややさしさに支えられて、 半年程続きましたら五十肩の痛さをいつの間にか忘れていました。 筋肉を鍛えることでラクになってきていたのです。頭ではわかっていましたが、本当に筋肉をつけることが大切なのだと、実感した思いでした。 その上、カーブスには近所の方々も大勢見えていて、カーブスに出掛ける日々も自然と多くなり、楽しみになっていました。 筋トレは身体だけでなく、気持ちまで明るくしてくれていました。 毎回ストレッチしながらビデオを見ていますが、元気いっぱいの方々の中に90歳のお母様と54歳の親娘の映像にいつも見込ってしまいます。 お母様が歩けるようになったと、娘さんが目頭をおさえていられる場面は毎回見ても胸が熱くなります。

 私の他界した母は70代の頃につまずいて足の指を骨折したり、よく足首をくじいたりして、外出するのが少なくなりました。 歳をとれば身体も足も弱ってくるもので、しかたがない事だと思っていました。 「大事にしてね」と好物を持って、話し相手になるくらいのことしかしていなかったのです。なんて間違っていたのでしょう。 このカーブスには80代の方々も大勢いみえて、頑張っていられるのに。 もっと早くに筋トレの事を深く知っていれば、あのビデオの親娘さんのように、母と一緒にカーブスに通えたのにと悔まれてなりません。 「歩けなかったかも」と、言われるビデオのお母様を労りながら、一緒にカーブスに来られる親娘が、幸せそうです。 お母様は、カーブスが楽しいと言われている。きっと通っていられるカーブスの教室のスタッフの方々も温かくご指導されていられるのでしょう。 私達のカーブスにも、親子で来られてお母様を見守りながらボードやマシンをされている場面は、幸せな親子関係がみてとれて温かい気持ちになります。

 以前、88歳の父が太腿骨を骨折し手術をしました。術後は人生が終ったかのように落胆し、病室での生活からか認知症の疑いが現われるようになってきました。 しかし私は、母の時にはできなかった筋トレの手助けをしたい。少しでも以前の父に戻したい気持ちでいっぱいでした。 父は私の自慢でもあり、子供の頃には毎晩のようにいろいろな本を読んでもらい寝つくのが習慣になっていました。 父が病室で休んでいる時には子供の頃に父がしてくれたように、今度は私が本を読んだり、父が歌ってくれた童謡を小さな声で歌っていました。 父は黙って聞いているのか眠っているのか、目を閉じていましたが、私は恩返しのようなつもりで幸せでした。 腕をさすり肩をなで、足の筋力の落ちたふくらはぎをやさしくマッサージしながら思い出話をするのが日課になりました。 毎日のリハビリで、心にも余裕ができ笑顔がみえるようになってきました。 「心と身体は一体なこと」。わかっているつもりでしたが、心にも栄養がついてこれほど筋トレが大切なことと実感しました。 そして、わかったのです。人の励ましによる筋トレが、最良の薬であることが。父は退院してから2年後に人生を全うしました。

 人との出会いを経験するカーブスで、筋トレは身体だけでなく心まで筋肉がついて豊かな気持ちにさせてくれています。 歳を重ねるごとに、一日一日を大切に生きていきたいと思えるようになってきました。隣県に嫁いでいる妹もカーブス仲間になりました。
リハビリから始まった私ですが、今では「楽しいスポーツ教室に通っています」と胸を張って言っています。