ちょうど十年前、二月の寒い日、両親を温泉に連れて行ってあげようと迎えに行った山村の実家。屋根には、春まだ遠しとばかり数十センチの積雪。見上げた私はあの位置なら私でもおろせる...と、何と勇ましくもハシゴを掛け雪おろしに挑んだのです。
今思えば気持ばかりは若いけど、体は間違いなく老人への仲間入りをしていたことに気づかず、スコップ片手に屋根に上ったのです。手にしたスコップを一振り雪の中に突込んだ瞬間、バランスをくずし、ハシゴもろ共まっ逆さま!一瞬の出来事でした。落ちる瞬間、私の脳裏をよぎったのは、"死ぬのかな?"脊髄損傷の車イス生活かな?でした。わずか一秒あるかないかの時間、こんなことを思って落ちてゆきました。救急車で運ばれ、幸い頭は打っておらず、腰椎二ヶ所骨折、全治一ヶ月。幸いにしてこの程度ですみました。
その時、ホッとしながら自分のバカさ加減を思い知る一方、その内時間が経てば元のような元気な体になれると思い込んでいました。その後の大変さを露知らず......。予定通り退院、杖をついたり、つたい歩きのリハビリを経て少しずつ元気になってゆきました。
しかし現実はスーパーでの買い物袋さえ持てなくなった腰痛持ちになってしまったのです。歩けるようになったとはいえ、鈍痛は常にあり、重い物は持てない、台所等の立ち仕事など充分できない体になってしまったのです。こんなことではいけないとあれこれリハビリの指導を受けながら、腰には常にコルセットが必要という、別人のような体になってしまっていました。時に無理しようものなら、激痛のため歩けなくなり、部屋を這(は)って移動することも...。たかが腰椎骨折と思った私の甘い考えは、日々の気持の上で、できなくなったことが増えるイライラで家族にも迷惑をかける日が多くなってゆきました。
孫を抱っこすることも無理となり、毎日が腰痛のご機嫌に振り回されておりました。
そんなある日、近所のカーブスに通っておられる方から、同じ腰痛持ちであった体が、通い出してからどんどん改善され、今では何でもできるようになったという話を聞きました。"ぜひ!体験を!"とすすめられたのです。治るものなら何でも試したい一心で訪ねたカーブス、最初はおそるおそるマシーンとのつきあいでしたが 内容的にとても納得でき、迷わず入会しました。少しずつ慣れながら、最初は腰への負担を恐れ外していたマシーンも徐々に自分の体力で難なく操作できるようになる内、私が一番に感じたことは、気持の大きな変化でした。少しも改善されない痛みとつき合っていた今迄は、気持的にどうでもよいという投げやりな思いが常に心の片隅にあったのですが、カーブスに毎日通う内、私の気持がどんどん前向きになっていることに気づいたのです。
たとえば犬の散歩。胸の下から腰全体に巻いたコルセット姿の私は近所ではすっかりなじみになっていましたが、その痛々しい姿でする犬の散歩も、しかたなくする最低の義務であり、いやいやながらトイレだけすませるとまだ歩きたがる犬を無理矢理連れ帰るという手抜きの方法が精一杯でした。
 ところがカーブスに通い始めて一年もする内、気がつけばなくてはならなかったコルセットを外し、散歩の距離も犬が行きたい方へかなりの時間をかけて"満足なだけ歩いて帰ろうね"と犬に向かって言える程、長距離を歩くことが負担でなくなってきたのです。
これは私にとって大きな変化であり、腰痛改善の大きなサインでした。
歩くことが苦にならなくなった頃、気づけば台所での立ち仕事も、コルセットもせず、思いっきりこなすことができるようになっていったのです。孫に抱っこをせがまれても"おばあちゃん腰が痛いからごめんね"の辛い返事も今では、楽々と応じられるようになってきました。何という大きな変化でしょう!まずは紹介して下さった方に感謝!です。
そして通い始めて三年目に入った私が今では困っている友人を見つけては、"ぜひ、一度体験を!"と私自身のエピソードを話しながら紹介できるまでになれたのです。
しかし、時に腰痛もなりを秘そめているだけで、ちょっとしたことで再発するという体験もしています。三ヶ月程前、"今日はおばあちゃんのベッドで一緒に寝たい"と言ってきた孫に、ちょっと二人ではせまいかな?と思いながらもかわいさにまけ、そのまま、朝まで寝たのですが、窮屈な姿勢が祟って、朝腰の激痛に襲(おそ)われたのです。すっかり忘れていたこの痛みは、歩くことさえ困難...。
カーブスを休み整体院へかけ込むはめになりました。私の不注意から、又あの苦痛の日々が始まるのかと思いながら治療を受けた私に、先生の予期せぬ嬉しい言葉。
"筋肉がとてもしっかりしているから、すぐよくなるよ!"だったのです。
黙々と毎日通ったカーブスの筋トレ効果が先生によって証明された一瞬でした。
三日程整体院の治療を受け、元の元気を取り戻し毎日通える幸せを感じている今日この頃です。
"体が変われば心が変わる
 心が変われば毎日が変わる
 毎日が変われば人生が変わる"

 このことばは、私の何よりの実感です。
カーブスとの出会いに感謝しながら、心豊かな人生を送りたいと思っています。