「お疲れ様でした。お先に失礼します。」
 退社時刻とともに、タイムカードを切り、一直線にカーブスへ向かうことが、私の今の日々の日課です。
 私がカーブスへ通うきっかけとなった出来事は、四年前に最愛の母が他界した事です。
 私は、幼いことから母と二人の母子家庭で育ち、もの心ついた頃には、父親は居ませんでした。私の母はとても厳しく、小さいころから私は叱られてばかりいました。私にとって強い印象しかなかった母が、肺がんを患い闘病生活をしていた時、日々弱っていく母を前に何も出来ない自分の無力さを痛いほど感じました。人は決して、死に抗うことは出来ないのだということをとても痛感させられ、その時初めて、健康が一番大事で大切だと気づかされました。
 母が他界した後の数日間は、その現実を受け入れられず、どこかで生きているのではないかという錯覚さえありました。しかし、一日一日が過ぎていくにつれて、母のいない現実を受け入れるしかないことに気づき、人前で涙を流すことができなかった私は、毎日枕を濡らす日々が続きました。当時は生きていくことさえ嫌になり、外出することも億劫になっていました。
 そのような状況の中、私をどん底から救ってくれたのは、たくさんの友人たちでした。みんなのおかげで私はまた、心から笑うことができ、大好きな仕事にも就くことが出来ました。
 あれから二年の月日が流れたころ、健康が一番大事だと知りながらも、日に日に大きくなる自分の体に頭を悩ませていました。その時ふと目にしたものが、新聞に折り込まれていたカーブスのチラシでした。最初は半信半疑の気持ちしかなく、とりあえず体験してみようと思い携帯電話を手に取りました。
 数日後、無料体験の機会があり、不安はありましたが、参加させて頂きました。
 その時、通っているメンバーさんやコーチの皆さんがとても元気で笑顔に溢れていて、楽しい雰囲気の空間だなと感じたことが、私のカーブスへの第一印象でした。筋トレが如何に大事であるかを教わり、また、ワークアウトも体験させてもらい、これなら私にも続けられそうだなと思い、後日入会することに決めました。
 しかし、二回通った後、どうしても足が向かず、一ヶ月、二か月と月日だけが流れていきました。
 その頃私は、カーブスに通うことだけではなく、何に対してもやる気が起きなくなっていて、大好きな仕事に行くことさえも出来なくなっていました。夜も眠れなくなり、ひとり落ち込む毎日が続き、心療内科で診察を受けると、「うつ病」と診断されました。
 「このまま私はずっと、ひとりで生きていかなければならないのか。」毎日、漠然とした不安に押し潰されそうになっていました。
 その時に私の心を救ってくれたのが、今の職場の同僚のみなさんでした。毎日、代わる代わる私の家まで様子を見にきてくれたり、話を聞いて励ましてくれたり、私は決して一人ではないのだと教えてくれました。会社の方も私の病気を理解し受け入れてくれ、普通なら辞めさせられていてもおかしくない状況の中、働かせていただく機会を与えてくれました。そのおかげもあって、少しずつではありましたが、私は本来の元気を取り戻すことができました。
 また、昨年の話になりますが、私は六月に高校時代の先輩を訪ね、アメリカのシカゴへ旅行することになりました。それまで小さな世界に閉じこもり、自信を無くしていた私にとって、アメリカ旅行は価値観を変える大きなきっかけとなり、今まで悩み苦しんでいたことさえも、とても小さく感じ、世界にはたくさんの色々な方が存在し、自分は自分らしくあれば良いのだと教えてくれました。その時改めて、健康がどれほど大切なのか気づくことが出来ました。
 その頃アメリカンサイズになっていた私の体は、少し歩くだけでも悲鳴を上げ、このままの状況が続くと、いつか私は病気になってしまうのではないかと思い、またカーブスへ通う決意を新たにしました。
 一度は挫折してしまった私を、コーチのみなさんはあたたかく受け入れて下さり、一緒に頑張りましょうと励ましてくれました。そのおかげもあり、今では毎日楽しく通っています。もう一度通うようになって、まだ八ヶ月あまりですが、体の変化だけではなく、こころの健康も取り戻し、眠られなかった日々が嘘のように毎日快眠です。三か月に一度の筋力チェックでは、最初一回も出来なかった片足立ちが、十回ほど出来るようになり、腹筋も十五回も出来るようになりました。
 これまで数多のダイエットに挑戦しては、リバウンドを繰り返してきた私にとって、カーブスは最後の砦でした。ここで駄目なら私に残された道はないと思い、必死にワークアウトに励み、食事も改善し、カーブスに行かない日は、一時間ほどウォーキングに出かけるなど、日々の生活を改善しました。その結果、急に大きく変化はしないものの、少しずつ体重も減り、体も引き締まり、以前は着けられなかった洋服が入るようにもなり、友人や同僚たちからは、「痩せたね」と声をかけてもらえるようにもなりました。コツコツと続けていくと、いずれは大きな結果に繋がる事をカーブスは教えてくれました。今では、カーブスに通うことが当たり前となり、行かないと落ち着かない毎日になっています。
 また、今年の一月から二月にかけて、カーブスで実施されていた、カーブスプリンセスのおかげで、これまで話すことのなかったメンバーさんとも仲良くなることができ、たくさんの成果を共有して、一緒に頑張ろうという気持ちも芽生えてきました。
 カーブスでよく目にする詩があります。
「体に変われば、心が変わる。
 心が変われば、毎日が変わる。
 毎日が変われば、人生が変わる。」
 この詩のように、私の人生は大きく変わり始めました。カーブスに毎日通うことで、私はこころも体も健康になり、これまで諦めていたことに挑戦することが出来ました。好きな人に告白する勇気が持てたり、苦手な人前に出て歌を歌うことが出来たりと、カーブスに通って良かったと心から思います。
 私がこの人生で後悔することがあるとしたら、それは、最愛の母にカーブスの良さを教えてあげられなかったことです。もっと早くカーブスの良さに気づけていたらと思うと、後悔してもしきれません。だからこそ、私は母の分まで、毎日を一生懸命生きていこうと思います。母とともに、日々のワークアウトに励み、病気にならない健康な体を維持していく事が、最大の親孝行になると思います。
 母は亡くなる少し前に私に言いました。
 「大丈夫。ひとりじゃないよ。」
 その言葉のとおり私には、沢山の友人や同僚、またカーブスのコーチのみなさんやメンバーさんがいます。これからはそれを胸に、感謝の心と、相手を思いやす心を忘れずに、毎日を笑顔で楽しく生きていきます。
 カーブスに出会えて、心から感謝。