この3月で私がカーブスに通い始めて一年になりました。今では1日置きに来ることが生活のリズムになっています。今日もカーブスのドアを開け、コーチの明るい声が迎えて下さると、自分がここで元気になれる!と思うのです。
コーラス仲間の友人は、カーブスに通い始めてから血圧が正常値になり、主治医から薬を飲むのを止めても良いと言われた、と喜んで、私を誘ってくれました。誘われても私にはあれこれと出かける日もあり、通い始めるにはもっと忙しくなりそうで考えました
でもこれがチャンスかもしれない。今までにもカーブスの店の前を通る度に自分の運動不足が気になっていたのは確かです。そして常に家族からも「家の中にじっとしていたらどこに行ってもすぐに疲れてしまうよ」と言われていましたし。
数年前の年の暮れに、体が重く疲れやすいなと思っていた頃のことを思い出します。出勤する夫を見送るとなぜか、なまけ心かなと思いながらも体がいつものように動こうとしません。つまり一人になると起きていられないのです。夫が「どこか悪いところがあるかも知れないなら医者へ行きなさい」と言います。けれど何と言って自分の不調を説明したら良いのかわからないのです。内科のかかりつけ医にも異状なしと言われ、でもおかしいのにと理解してもらえませんでした。
一ヶ月過ぎても寝込んだままで、帰宅した夫を出迎えも出来ず床についていた夕暮れ時、とうとう夫は強い口調で時間外診療でもいいから連絡しなさい、と病院へ行くことを勧めました。仕方なく電話をすると、すぐに来て下さいとのこと。夫が車を出している間に玄関に出ると、突然胸が苦しくて立っていられなくなりました。何とか車に乗れたものの、それから急に息が出来ず、気が付くと呼吸がどんどん速くなって恐ろしいくらいです。いつもなら数分で着くはずの病院が、はるか遠くに思えました。車を降りることも出来ずにいると、車いすが用意され係の人が私を乗せて他の患者さんを後に診察室へ通されました。ストレッチャーの上で問診や検査。看護師さんが私に、ゆっくり呼吸しましょう、ほらもっとゆっくり、吸って~吐いて~と誘導して下さいます。が苦しくてなかなか出来ません。血圧も正常、心配しないでと声をかけて下さるのに落ち着くことができない。
部屋の外には夫が、こんな私にびっくりしている。心配しているだろうと思うことで、少しずつ気を取り直せるようになりました。
医師は改めて専門医に診てもらうことを勧めてくれました。
それから数日後、年長の友人が活動に出て来ない私に電話をくれました。話をしてみると、私に似た病状の人はたくさん知っているし、みんな治って元気にしている人がいる。私自身も同病で良い医者に診てもらっているから紹介するよ、と後日彼女の車で病院へ連れて行ってくれました。問診の末「不安症」という病名を告げられたのです。私なりに考えました。何が不安かって。まずは今まで出来ていたことが集中して出来なくなって不安。大勢の人が集まる会議直前急に苦しくなってキャンセル。役目がこなせない。気力が保てない不安。そして体は重く眠り続けて一日が過ぎ何もしていない非生産的な自分。そんな私は生きていても意味がないとも思ったのです。
夫は気長に好きなだけ眠りなさい、何もしなくても誰も責めないと言ってくれました。起きていられる時も疲れて、ついつい甘い物を口にしてしまいます。春になり活動中の総会の時期。資料をまとめておいたし、何とか頑張ろうと出かけました。皆さんに合うのも楽しみだし大丈夫と思えました。が、いざ会議が始まろうという寸前、私の様子を見ていた(病院に連れて行ってくれた)彼女が、これはとても具合が悪いから私の会計報告だけ会議の一番先に順を変えるよう計らって下さいました。質問にも答え了承され役目を終えて廊下に出たとたん、体中の苦しさから開放されたとき、これが病気なんだ!とはっきり感じました。今までこの会で楽しく活動してきたのにどうして苦しくなったのか不思議な気分でした。家に帰ってバッタリと床に入ると涙があふれて止まりません。もう何も出来ない。どこにも行けないことを思い知らされたのです。そして眠り続ける私にその日夫は「いつになったら良くなるのかね~。」とつぶやきました。そんなこと、私にだってわからない。こんな私なら要らないなら居ない方が良い?とつい言ってしまいました。
あわてて夫は謝ります。私も謝りました。心配しながら仕事に行き、気長にと言ってくれながらもう半年も過ぎて、以前の私ではなくなり夫も辛かったのでしょう。
活動していたサークルも年度切替えの頃、ひとつ、またひとつと辞める手紙を書きました。一枚ずつ重い服を脱ぐように、責任のない自分に戻れることは気分的にほっとします。同時に心の中にぽっかりと穴があいて、何をするでもなく日が過ぎて行きました。
秋。気心の知れた友人がそろそろどう?と誘ってくれます。お試しね、大丈夫?等少しずつリハビリをされながら、私は友人に恵まれていることに感謝しました。家族や友人に見守られ、気力が戻り、不安ならいつでも休んでねと気遣ってくれることの有難さが励みになりました。この調子だと放っておいてもいつかまた、いつもの私になれると信じてくれた優しい人々に感謝しています。
いつの間にかコーラスに戻れ、他の活動も今までのように楽しめて、夫と気ままな旅にも出られるようになりました。
そんなところへ先出の友人がカーブスへの声をかけてくれたのです。
家に引きこもっている日を減らし、いつもの楽しい活動の他に、体全体を動かすことは新しい自分との出合いでした。
マシンに向き合う自分が別人のように思えます。通い始めた日も今日も、体を動かすことで頭の中がとっても開放された気分になります。コーチに体調はいかがですか?と問われる度に私は、これから元気になります、と答えてしまいます。本当にそう思うから。
ここに来て体を動かしている皆様の中にも他には言わない苦しいこと辛いことをかかえておいでの方もいるのかも知れません。それでも自分の体を大切に思い努力している姿に親近感を持てますし、同士なんだと思います。マシンの間から素敵な笑顔に出合う時、何てしあわせなんだろうと思います。
これからも皆様と共に励んで行きたいと思っています。ひとりひとりに親身になって向き合って下さるコーチの皆様、いつも有難うございます。これからもよろしくご指導下さい。