あっという間に、今年で還暦。何とか日々の雑事をこなしているうちに、熟女というのもおこがましいほどの年齢を重ねてしまいました。

 でも、私、元気です。

 

 三年前の春、友人からの勧めでカーブスに入会させて戴きました。下の息子も大学に入り、主人との本格的な二人暮らしが始まった頃です。子育てや仕事に追われ、自分の事は後回しで過ごした二十数年間。特に最後の何年かは、息子は笑うかも知れませんが、仕事もセーブして息子のために時間を作ろうと意識して過ごしたつもりです。子のいなくなった親鳥のようにはなるまい、子供の精神的負担になる親にはなるまいと強く思っておりましたので、息子が出ていった後は、息子がびっくりする程はじけたいと思っておりました。

 ところが、いざ、いざ、飛びたたんと先ず我が身を振り返り、愕然とするような事態に陥っている事に気が付きました。ソックスを立ったままで、はけない!片足立ちが出来なくなっていました。血圧も上が百八十越えです。街で、黄信号になって、ちょっとの一走りもできません。久しぶりの体重計も壊れているのではないかと思うほどの数値を示し、当然、体脂肪も三十以上になっていました。シワがないと褒められて、いい気分になっておりましたが、何のことはない、顔がパンパンにむくんでいたからでした。

 五十代後半に入って、新陳代謝も悪くなり、どんどん身体が老化しているのに、スポーツをする若い息子と競うように、油っぽいイタリアンや揚げ物を腹一杯食べていた結果です。息子は筋肉質ですが、どちらかというと太めでした。因みに、先に家を出ていた上の息子もやはり太めでしたが、家を出て二年もしないうちに、痩せてしまいました。その息子が、我が家の食事は量が多すぎると随分申しておりましたが、あまり気に留めなかったのが今になって悔やまれます。

 そういうことで、はじけようにも、まずは体力・気力に問題がありました。おまけに、私は小さい頃からの頭痛持ちで、人間は皆こういう風に頭が痛いまま頑張って生きているのだと思いこむ程でした。そして、たまに、胸が苦しくもなります。二、三分で治まるのですが、その頃は、夜中に痛くて目が覚めるほどになっていました。健康な身体がなければ、健全で前向きな思考なんて、なかなかできません。気力も落ちるというものです。

 

 少し、寄り道になりますが、その頃、身体と心は密接に繋がっている、という実例を母の病気で実感しました。もうすぐ九十一歳になる母は、現在は健やかに暮らしておりますが、当時、何年か、病気のラッシュでした。

 普段、温厚で控えめな母が、半年ほどで、非常に攻撃的になり、まるで違う人格の人間になったようでした。老化のせいだと思っておりましたが、実は甲状腺に腫瘍が出来ているということで、手術を受けました。途端に、性格が激変し、穏やかな言動に戻りました。

 ホルモンの分泌状態で、性格の根底がひっくり返るのを目の当たりにし、非常に驚きました。

 その後、母は、くも膜下出血、二回の大腿骨骨折を何とか無事に乗り越えてきましたが、九十代に入っても、本人の真面目さとやる気と根性で身体の機能をリハビリによってドンドン回復させております。一応、車椅子の生活なので、カーブスというわけにもいきませんが、日々のリハビリ以外に、自分で決めた足踏み等の体操を朝晩欠かさず行っています。継続は力なりです。少しずつ、無理なく欠かさず、身体を動かしているところは、まるで私設カーブスでカーブスの精神を実践しているかのようです。

 

 片足立ちが出来なくなった私は、友人に勧められ、半信半疑でカーブスを訪ねました。実は、いくつかのスポーツジムには、何年もの間、切れ目なく所属していました。ただし、所属しているという安心感だけで満足し、時間が合わない、シャワーの用意が面倒、等々実際には忙しさにかまけて、まったく通えないでおりました。ですから、最初、カーブスにもあまり期待してはいませんでした。入会申込の後、スタッフに云われました。

「では、いつから来られますか?来られる日、とりあえず三日分、丸を付けて下さい。」

 根が真面目な私は、内心、えぇっ、とは思いましたが、三日通いました。三日通って、非常に疲れましたが、久しぶりの運動で爽快感を味わえました。スタッフの「今度いつ?」コールに励まされ、気が付いたときには、はまっておりました。余りに不摂生な生活を過ごしていた後だったせいか、スルスルと体重・体脂肪が落ちていきました。  

 めったに汗をかかなくなっていたのに、二ヶ月ほど経つと、汗がびっくりするほど出るようになりました。スタッフに、興奮して、汗が出たと報告し笑われたほどです。

 老夫婦用の食事にシフトしたこともありますが、カーブスのスタッフから受ける食事の指導で、食事の取り方も随分と変化しました。

 二ヶ月前からは更に、プロティンのお世話にもなっておりますので、そろそろ出てくるだろう成果にも期待しています。勿論、今、ソックスは片足立ちではいています。頭痛・肩こりは随分楽になりました。手放せなかった頭痛薬ですが、最近はあまり飲まなくなりました。

 

 入会一年ほどで、体重が十キロほど落ち、理想的な状態になりました。その後、油断して、カーブスをさぼっていたら、また頭痛が始まり、体重も増えてしまいましたので、カーブスの有難味を心身共に実感し、大いに反省した次第です。今現在は、カーブスを日々の生活の中に組み込んでしっかりと根付かせています。会員の皆様も感じられるように、汗を流した分だけ結果がついて来るということで、身体の調子は非常に良く、お陰様で気分も上々、良好な精神状態です。カーブスから元気とやる気を沢山もらい、今、私は息子が驚くほど、おおいにはじけさせてもらっているところです。

 この歳になると、良いと分かっていても、無理や苦痛なことは遠慮したい。カーブスは、無理・無駄なく、楽しく通えるから、本当に有難いツールです。それをどう使うかは、その人次第。

 良いシステム、マシン、スタッフが揃っている完璧に近いカーブスでも、それを自分のために上手く使いこなすのは、自分自身しかいない。自分の身体と相談しながら、無理せず、しかし、一生懸命にこれからもマシンと格闘していきたいと思っています。 

 めげそうになった時、表からも、裏からもここまで支えて下さったスタッフや、仲間の皆さんに心から感謝しています。カーブス特有のスタッフやメンバー同士のソフトな連帯感が私をここまでカーブスに繋ぎ留める大きな力になっています。マシンだけではここまで続かなかった。時間や目標を共有できる心地よい仲間がいたからこそ、と心から思っております。

 ソックスもはけず、もう老人モードに突入と悲観していた私が、二周目の人生、あとは楽しみばかり、と豪語するまでに成長(?)したのは、カーブスのお陰と、つくづく有難く思っています。有難う!