「まだカーブスに通っているの?」友人にきかれて「うん」と答えると、エー!!とおどろかれています。学生時代を卒業して何がうれしかったと言ったかといえば、「体育をしなくてよくなったこと」と、本音で言い切る体操嫌い。体を動かすことはきらいではないけれど、スポーツの為に時間を使うことなど、60年近く生きてきて考えたこともなかった。
 

 料理が好きで食べるのも好き、飲むのも好きとなると、やはり当然ながら体重は増えてくる。これではならんとウォーキングもしたし、二、三度ジムや水泳教室も通ってみたけれど長続きはしない。
 当時85才の実家の母に「友達であなたみたいな体型の人は皆、杖をついているわよ。減らしなさい」といわれても、どうやって減らしていいかもわからない。生来のめんどくさがりも手伝って「まあいいや」と居直る日々が続いていました。
 

 私の仕事はヘルパーです。ある時、自転車で坂道がのぼりきれなくなって、ギョッとしたのは今から二年前です。今迄、のぼりきれていた坂がのぼれなくなったということが何よりもショックでした。そういえば、いつのまにか、お腹がタプタプしているし、首も太くなり、ひざや腰を痛めた友人のことも思い出し、しみじみヤバイ!!と思いました。
 体をこわしたら仕事ができなくなる。なんといっても体がもとでのこの仕事、いろいろなことはあっても、好きだからこそ10年続いていたのだし、ふと以前読んでいた雑誌に出ていたカーブスを思い出しました。
 梅が丘の駅前にあった紫の看板、思い切ってTEL、カーブスに興味があるというと、スタッフが親切に対応してくれて入会することに決めました。最初に計ったスリーサイズにびっくり。体重は計っていたけれどスリーサイズなど、この10年間、測ったこともなかった。成る程、これではスカートが次々はけなくなるわけだと妙に納得しました。カーブスの良いところは自分の現在を知るということだと改めて思います。
 

 カーブスは30分で終ります。仕事の合間にかけこんで、また次の仕事にかけつけられる手軽さが何よりも、不精者の私にはぴったりとはまりました。又、マシンを使っているうちに、自分の体のくせや、力み方がわかり、何故肩こりしやすかったか等、今迄気がつかなかった自分の体に目をむけるようになりました。
もうひとつ、これは予想外でしたが、当時私は夫の亡き後、認知症の母との二人暮らしに疲れていました。母と私は昔から仲良しでしたが、それでも認知症が進んでいく母との生活は、時には心身共に疲れきりました。
やつれもしないのよと笑う私に、周りはストレス太りだと心配していたようです。
カーブスでの30分のマシンジムとストレッチは、そんな気分の切り換えに何よりも有効でした。マシンをうごかしている間は、あれこれ考えず没頭できます。ストレッチがおわる頃にはスッキリと切り換えられて、身体を動かすことの利点はこれか!と思ったものです。
 

 その後、母も新設のグループホームに入所が決り、少しづつ表情がおだやかにたのしそうになりました。今年のお正月、旅行に行き、グループホームに「ただいま」とはいっていった母をおくりつつ、改めて介護の只中、カーブスと関われて心身共に元気を保ててよかったと思いました。
 カーブスをはじめて、しばらくして会った友人達に口々にヤセた!といわれ、締ったといわれました。背中がうすくなったといった友人もいます。体重も最初にストーンと落ちましたが、その後、劇的な変化はありません。
ただサイズをみるとやはり変わっていて、成る程と思いました。スタッフのあたたかい笑顔やはげましの言葉に元気づけられ、又、顔見知りになったメンバーさんと町で会い、笑顔であいさつを交すことも増え、私の世界も広がってきました。何よりも変ったことは、体を動かすことが日常になってきたことだと思います。カーブスをはじめてからヨガもはじめ、仕事も遊びも先ずは健康で動ける身体を第一に考えるようになりました。
 

 自分の身体は最後迄自分で責任をもつことが人生一番の仕事だとつくづく思います。
 まだ続いているんだという友人の言葉に、「カーブスは生活習慣だから」と答えています。気障でもなんでもなく、身体の健康は心の健康につながると思います。還暦をむかえる今年、カーブスに出会えてよかったとしみじみ思うこのごろです。