今年もエッセイを書く季節がやってきました。エッセイを書くことで、現在の健康状態とカーブスとの関わりを振り返ることができ、私にとってはいい機会になっています。
さて、今年の題は標記の通りです。「痛いところはない!」ではなく、「痛くないところはない!」という二重否定の表現が私のこの一年を象徴しています。そうです。まさに痛いところだらけの1年だったのです。
発端は昨年の春、だんだん右腕が上がりにくくなりました。はじめのうちは様子を見ていましたが、ある朝目覚めた時、両腕をぐーんと伸ばしたとたんに息も止まりそうな激痛が右腕を襲いました。痛みで声すら出ないまま右腕上腕の痛む場所を左手で押さえ、痛みが引くのを待ちました。これはまずい。とりあえず整形外科を受診しました。診断は「肩関節周囲炎」。いわゆる「五十肩」です。私は60代ですが、「五十肩」と言うのですね。その時に医師から言われたことは「痛いから動かさないと関節が固まってしまい、もっと痛くなるという悪循環になる。だからしっかり運動をして治しましょう」ということでした。そのまま院内のリハビリ室に行き、そこで電気マッサージ、レーザー治療、理学療法士によるマッサージと運動の指導を受けました。その時、理学療法士の先生に言われたことは、「肩甲骨が動いていないから上腕の筋肉が無理をして痛みが出ている。」ということでした。そして肩甲骨を動かす運動を教えていただきました。それは上腕からひじまでをぴったり体にくっつけたまま、ひじから先を開いたり閉じたりする動きです。運動することで痛みが改善するのなら、とにかくやるしかない。そう決心しました。
五十肩から来る痛みが激しい期間は生活にも不便がたくさんありました。まずTシャツやポロシャツのような被り物が着られなくなったこと。腕が上がらないだけでなく後ろに回すとことも困難だったので、トイレの後、上衣を直すことが一苦労だったこと。コインパーキングで車に乗ったまま腕を伸ばしてチケットを取るのが難しかったこと。現在の仕事として小学校で非常勤講師をしていますが、授業をする時、黒板の上部に字が書けなくなったこと。1番印象的な出来事は、夏に左腕に蚊が止まり、痛む方の右腕で反射的にパシッと蚊を叩こうとした時に、右腕に激痛が走ったことです。しばらくは痛みのため声も出ませんでした。
痛みが出てからもカーブスには定期的に通い、運動を続けました。しかし、全部のマシンをこなすことは難しくなっていました。コーチが「痛むところまで動かさなくていい。痛む手前で止めたらいいです」と言ってくださったので、気持ちがすごく楽になりました。はじめは痛みをこらえてやっていましたが、痛みが出るマシンの時は、可動域を狭くしながらできるマシンはする、できないマシンの時は足踏みをしながら運動をする。これが痛みのある期間の私の運動スタイルとなりました。
五十肩の症状が出てから3ヶ月過ぎても痛みは改善されませんでした。そのころできないマシンは3つほどありました。整形外科では週1回のリハビリ、月1回の診察時に痛み止めの注射、整骨院のマッサージを受けていました。カーブスでもできる範囲での運動を続けていました。
秋が来て涼しくなったころ、腕を上げられる可動域が少し広がりました。できなかったマシンもできるようになってきました。ただし無理をしない程度の可動域です。全部のマシンの可動域が完全ではなくても一通りできるようになると、何だかうれしくてサーキットを回れること自体が楽しく感じられました。ただ、マシンの後のストレッチはまだまだできない動作がたくさんありました。腕を上げたり後ろに組んだりする動作は痛くてできません。私より年配のメンバーの方たちが軽々と両腕を上げてストレッチをしている姿を横目に見ながら、自分のできる動作だけをしていました。それにしても両腕をう~んと上に伸ばす動作、できていた時は何ともないのですが、できなくなった時にはできている方が本当に気持ちよさそうで、うらやましかったです。
ところで、五十肩発症と同時期に右膝の痛みがありました。さほどひどくなかったのですが、だんだん家の階段の上り下りで膝に痛みが出るようになりました。市販のサポーターを使いながら、毎日を過ごしていました。五十肩の痛みが改善されたのだから膝の痛みも地道に運動したらよくなるのではないか。そう思い、膝に負荷のかかるマシンは可動域を調節しながら行いました。コーチが「痛い時は運動すると全身の血流がよくなり、その結果痛みの改善につながる」と声を掛けてくださったのも励みになりました。痛いから動かさないというのが1番よくないようです。痛む手前まで動かせばよいというのはとても理にかなっています。
やがて年が明け、両腕を揃えて頭の上まで上がるようになったのです。う~んと背伸びできることの気持ちよさを久しぶりに味わいました。わずかに痛みがあるものの全部のマシンを回れるし、ストレッチも全部できます。もう整形外科のリハビリにも整骨院にも通わなくてよくなりました。仕事の合間にカーブスでしっかり運動すればますます元気になる。そんな年明けでした。
ところが2月上旬、あろうことか帯状疱疹にかかってしましました。発症してすぐ病院に行き、抗ウイルス薬を服用したので、わりと軽い症状で治まりました。それでもピリピリした皮膚の痛みは今まで経験したことがないものでした。しばらくは安静にするようにという指示が出てしまい、2週間カーブスはお休みしました。久しぶりにカーブスに復帰した時の運動の爽快感といったらどうでしょう。全身に血が巡っていくのが感じられると言っても過言ではありません。
こうしてふり返ってみると、整形外科と整骨院を掛け持ちしている大変な時期もありました。でも今は病院通いも終わり、カーブスで可動域を気にすることもなく思い切り運動できるようになりました。来年は「痛いところはない!」と言えるように、今日もカーブスでの運動を続けます