えっ!まさか...わたしが?

今から3年半前のある日、お風呂に入るとき鏡を見たら左右の乳房の高さが違う事に気付きました。どこから見ても何度見直してもやっぱり違うのです。まさかと思い大学病院で検査を受ける事にしました。レントゲン、マンモ、エコー、針生検(痛ったー!)等様々な検査をしました。乳癌でした。すぐに入院となり手術で左乳房を全摘出しリンパまで転移していたので左脇のリンパのほとんどを摘出しました。ショックでした。病院のベッドで死にたくないと毎日考えていました。リンパへの転移が相当あったのでステージは3か4だと思いますが、聞くのが怖くて今でも知らないままです。術後の治りが遅く3週間近くの入院でした。

辛い抗がん剤治療と放射線治療

退院するとすぐに抗がん剤治療が始まりました。私はAC療法で3週間ごとに点滴で数種類の薬剤や生理食塩水など合計で500mlぐらいを2時間程かけて入れていきます。帰宅するともう疲れて悪心と倦怠感で何もしたく無くなり横になります。そしてつらい日々が始まり暗い気持ちになります。癌を治す為だから頑張ろうと思うのですが、いろいろな副作用で体も心もボロボロになります。点滴後の2週間は激しい吐き気におそわれます。吐いてしまうと少しはスッキリしますがひどい吐き気だけが続きます。そして倦怠感。体がだるくてバラバラになってしまうのではないかと思うほどで、横になっていても辛い。そして脱毛。最初はヘアブラシに抜け毛がつくぐらいでしたが、だんだん量が多くなって...ある日突然かたまりで抜け、まるで落ち武者のようになりました。もうそんな自分の姿を見るのが辛くてシェバーで丸坊主に刈り上げました。泣きました。他には味覚障害が辛かったです。なかなか想像できないと思いますが何を食べても不味いのです。特に水の味は最悪で、苦くて重くて独特の金属のような重い味で。ただ喉に流し込むだけで辛いのです。こんな症状が2週間続き、3週間目は少し食べる事もでき普通に戻りますが、又抗がん剤の点滴で1から辛さがスタートします。この抗がん剤治療をおよそ6ヶ月程続けました。1番辛い時期でした。そして今度は放射線治療です。ほぼ毎日の様に放射線照射を受けます。同じ箇所に照射するので所々火傷のような状態になりました。この治療も倦怠感がひどく何もする気になれず横になっている時間が殆どでした。家事は全部主人がやってくれました。特に洗濯はダイナミックでした。ベランダに掛けてあるあの塊は何だろう?と思いよく見るとハンガーにまるでお団子の様に洗濯物が干して...否...固めてあるのです。久しぶりに大笑いしました。ホントに笑わせてくれるよなと思いながら...感謝...結婚してくれてありがとう。翌日にはお団子はくずしていましたが洗濯物はシワだらけでした。

やっぱりカーブスを続けよう

こんな辛い抗がん剤治療と放射線治療が終わった時には10キロ以上体重が減っていました。そしてその後ホルモン治療が始まりました。しばらく休養を取って1年後ぐらい経った時に店長さんから電話をいただき「体調はいかがですか?無理せずいつでも帰ってきてくださいね」と言って私の辛い治療の話を聞いてくださいました。しかし、ホルモン治療の薬の副作用で骨粗しょう症を発症し、咳やくしゃみをしただけで2度の圧迫骨折と、横断歩道で転んで右肘の複雑骨折で何度か入院し、もうカーブスの事を忘れかけていた時、また店長さんから電話をいただき「こんな状態でもう無理です」と言うと「そんな状態だからこそ運動が必要ですよ。コーチ皆でサポートするので軽い運動からはじめましょう。」と背中を押してくださいました。もう一度やってみよう...と思えた瞬間です。そして久しぶりにカーブスの入り口を入ると「おかえりなさーい」と明るい笑顔で迎えてくださいました。1年前と同じコーチの面々、ワークアウトをしてる顔見知りの会員の方々、懐かしい、また来れるのが嬉しかった。体調がすぐれない時はすぐに休むけど細く長くずっと続いています。

骨粗しょう症とプロテイン

今はホルモン治療をしながら骨粗しょう症と付き合っています。整形外科の先生からは軽い運動を薦められています。「カーブスやってます」と答えると褒めてくださいます。そしてプロテインは毎日飲み、ゼラチン1/2袋をコーヒーや味噌汁に入れてコラーゲンを取り、ビタミンDと骨の薬を処方してもらい骨粗しょう症の対策はバッチリです。骨に必要なのはカルシウムだけではなくコラーゲン、ビタミンDやK、そして骨にも骨を支える筋肉にも良質なたんぱく質を摂ってバランスの良い食事を心がけてくださいと先生は仰います。私の場合は薬の副作用なので確実に骨密度が下がります。でも先日の骨密度検査の結果は少しだけだけど数値が上がりました。乳癌は骨転移が多いので特に骨密度を上げれるよう頑張っています。そして「嬉しいおまけ付き」です。プロテインとコラーゲンのおかげでお肌がすべすべになってきました。「おまけ」はもう1つあります。実は私の母は95歳でそれなりに元気です。でも去年食が細くなりみるみる痩せてしまいました。それでプロテインを薦めました。カーブスのプロテインは美味しいので、レモネードみたいなレモン味、豆乳と抹茶味を混ぜて抹茶ラテ、チョコレート味をゼラチンで固めてチョコムース等にして飲んでもらいました。今ではそれなりに元気な95歳に戻りました。プロテインと言うとアスリートが飲む物みたいな風潮がありますが、私は高齢者こそプロテイン!と思っています。

生きてる事に感謝

2024年6月にボストンに住んでいる息子が結婚し、ハワイに住んでいる娘に女の子が産まれました。初孫です。とにかくかわいい。子供達や孫に会うには長いフライトや時差ボケに耐えなければなりません。だから私は元気でいなければならないんです。だから私は忙しいんです。だから私は...幸せなんです。

乳癌の生存率は10年と言われています。今現在、発症してから3年半が経ちました。手術、抗がん剤治療、放射線治療を経てホルモン治療中です。骨転移や脳転移が頭をよぎりますが「大丈夫...今日生きてる事に感謝しよう」と思いながら日々を過ごしています。