この年齢まで生きていると、今まで出会った人たちや、自身の生き様など、過去を振り返りながら様々なことを想う。
 私はまわりの人たちに助けられ、家庭の事とは別に、社会活動などにおいても仲間にも恵まれ楽しく活動できたことを有難く思い、先輩に導いてもらいながら、私自身が育てられてきた事としみじみ思いながら、多くの人達との出会いで、豊かな人生を送ることができることを感謝している。苦しく、悲しい事もあったが、思い返せば喜びのほうが心に残り、過去の生き様に悔いはない。その時々に、友人・知人等に勧められたりして、様々なことをさせてもらってきた。その一つが、80歳を超えてからの、まさかのカーブスの入会である。
 私は愛知県・奥三河の山村に嫁いで63年になる。今まで、持ち山の仕事をライフワークとして働いてきた。きつい肉体労働の上、ハチに刺されたり、木にかぶれたり、なれない仕事を姑に扱かれ辛いときもあったが、育てた木への愛着もあり、山の管理を宿命と捉え頑張ってきた。
 30年くらい前だったかと記憶しているがスーパーの中の1部屋で、女性たちが必死でマシンを動かしていたのを垣間見たことがあった。その時は、女性のスポーツ教室なんて贅沢なことだと思い、私には縁がないものと気にも留めなかった。それが、今はカーブスが日常の大切な時間になり、カーブスとのご縁が、私に健康で生きるための生きがいを与えてくれている。
 私は働かざるを得ない環境にあって、がむしゃらに働いてきて、自分の健康も過信してきた。栄養のことなど考える余裕も無く、ともかく、お腹いっぱい食べてきたのだ。80歳になった時、夫が亡くなり、山林の仕事や田舎にある古民家の片づけなど、私の手に掛かってきて、心身共に疲れ果てたこともあり、一気に病が襲ってきた。糖尿病、高血圧、俗に五十肩と言うのか、両肩から腕が動かなくなり、一人暮らしで手伝ってくれる人もないので、無理しながら、リハビリに通い、辛い日々を送ってきた。
 その頃、違う町ではあるがカーブスに通っていた娘が、足腰が不自由な方でもカーブスに来て、コーチに助けられて一生懸命頑張っているよ「お母さんもカーブスに行くといいよ」とカーブスを勧めてくれた。
 その時は、痛くて、とてもそんな元気はなかった。でも、奇跡とも思われたが、2年半で痛みが取れた。「お母さんには、カーブスが一番合っているよ」と、勧められたが、贅沢であるし、この年齢で、今さらとのこともあり躊躇していたら、娘に無理やりカーブスに連れて行かされた。娘なりに、私が動けなくなっては困るので、カーブスに入会させるのが必死なのだ。
 カーブスでは、みんな私より若い人たちで、溌剌としてマシンに挑戦していた。場違いみたいで恥ずかしかったが、みんな運動するのに必死で好奇の目で見ることも無く、コーチの方がにこにこして迎えてくれた。マシンの使い方など教えてくれ、スムースにみんなの中に入り込めたのが嬉しかった。もたもたしていても、後に続く方が急かせることも無く見守ってくれているので有難い。
 スポーツ教室なんて私には縁のないところと思っていたが、今の時代は健康第一で、贅沢と言うより、スポーツ教室は生きることへの寄り所でもあり、年齢のことを気にしないで、まず、実行で、老いの身を奮い立たせて、私もカーブスに自身の健康を委ねる事にした。
 若い人たちが、マシンとマシンとの間にも飛び回っているので、私も負けないようにと無理して飛び跳ねたりした。娘が「ばあさんが飛び跳ねたりしないで」と、張り切りだした私に忠告してくれた。ボードの上で激しく動くと心拍数が上がり脂肪燃焼効果が下がることを知り、今ではマシンとの間は、ゆったりと足踏みしている。
 体を動かしていると気持ちがいいので、それこそ、毎日のように通い続けてきた。カーブスは女性だけなので、異性を意識することも無いのは気楽でいい。気ままに暮らしている私にとっては、予約なしで通えたので、長続き出来たのである。あっと言う間にもうじき4年になる。よくまぁ、続けられたものだと自分自身でも感心するが、コーチの笑顔に出会うと元気がでる。
 カーブスに来てから一番教えられたことは、筋肉運動はもとより、タンパク質を摂ることがいかに大切かと言う事。田舎育ちで、粗食に耐えることが美徳とも思っていただけにカーブスに来ていなかったら、栄養失調になっていたかもと、考えただけでも恐ろしくなって、命拾いしたことを有難く思っている。運動なんて、家で一人では絶対に長続きしないのに、運動をしてこられたことは、カーブスとのご縁のお陰だと感謝している。
 この年齢では、車に乗れなくなった時のことを心配していたが、幸運にも、昨年の6月カーブスが近くのスーパーに移転したのだ。場所柄、入会者が増え、時には待ち時間もある盛況ぶりである。コーチがにこにこと笑顔で、名前を呼んで迎えてくれることは、女性でも個人としての存在感を認められたようで、カーブスの大きな魅力であり、勇気づけられる。
 私と同年代の方たちは、車に乗らない方が多いので、友人に勧めたくても無理だったが、近くなったので自転車や徒歩で通えるので、お友だちが、1人、早速入会してくれた。やっぱり「カーブスに行くと、体が引き締まったようですっきりする」と、喜んでくれたので、お誘いしてよかったと思っている。また、東京の大学に行っている孫娘が私の紹介と言うことで、カーブスに入会した。全国どこで入会しても紹介者にも特典があるので、私も素敵なTシャツを頂いた。孫娘はおばさんたちの中で、コーチにしっかり扱いてもらい、素敵なプロポーションになり、びっくり!
 カーブスに通っていて嬉しい事は、ポイントを集めて、いろいろな商品が頂けるおまけがあり「今日も行こう!」と、頑張れる楽しみがある。私はたくさん集めて、今年の冬は真っ赤なパーカーをもらった。ばあさんが、目立ち過ぎで、ちょっと恥ずかしいが、勇気を出して着ている。
 歩いていると、知り合いにも出会い「健康にいいよ」と、カーブスのPRもしている。まるで、カーブスの歩く広告塔みたいだと1人ほくそ笑んだりしている。
 余談ではあるが、私は男女共同参画の勉強会の仲間に入っての学習や創作童話の会で、童話「留守番タヌキ」「お玉ばあちゃん」絵本「ぼくと大ばあちゃんでたんけんだぁ」と自費出版もした。私は書くことが好きなので、カーブスのこともエッセイとして残すことが出来たら、本当に嬉しい。
 カーブスとの出会いは、私の人生で健康を守ってくれる一番大切なことであった。命ある限りカーブスを続ける事を願って!