人生100年時代という言葉を最近よく耳にします。全国の100歳以上の高齢者が、9万5119人になったと発表されました。(毎日新聞2024年9月18日厚労省調べ)女性の最高齢は明治41年生まれの116歳とのこと、明治大正昭和平成令和の時代を生き抜いて時代の変化を肌身で感じてこられたんだろうと興味深く思いました。
 さて、私の人生はどうなるんだろう?生きてきた70年を振り返ってみると、大病もせずやりたい仕事も定年まで勤めることができ、そして今もなお仕事を続けることができています。どちらかというと、健康体だと思います。好きな趣味のゴルフも日本舞踊もカラオケも主人との旅行も楽しむことができています。この生活がずっと長く続いてほしいと思っています。

 ある日、「広報とよた」を見ていたら、高齢者が生きがいをもって元気に過ごせるように「ずっと元気プロジェクト」と題して、いろいろな講座やイベントをしていることを知りました。お稽古事が大好きな私は、早速会場に足を運びました。ここでは、65歳以上の高齢者が健康を維持していくための様々なブースがありました。それは、簡単にできる脳トレや体操の紹介、今の自分の体力測定、健康維持のための講演や施設紹介などです。その中にカーブスも出店していました。これが、私とカーブスの出会いでした。
筋肉は、放っておいたら年に1%減ってしまうことや、筋肉をつけることで代謝が良くなって痩せられるというお話にとても興味を覚えました。
私は、ここ数年でずいぶん太ってしまい、日頃なるべく体型のカバーできる洋服ばかり着ていました。何よりショッキングな出来事は、日本舞踊の振り付けで座ったり立ったりすることができなくなったことです。止むを得ず振り付けを変えてもらい、立ったままで踊るようにしました。
また、今までの帯結びでは帯のワンポイントの柄が正面に来なくなってしまいました。これも大きなショックでした。痩せることで足への負担も少なくなるし、帯も上手く締められることは分かっていました。そこで、痩せるためにダイエットに挑戦したこともありました。しかし、ある程度の成果はありましたが、途中で全く体重が落ちなくなってしまいました。近くにあるジムの会員になってはいるものの、重い腰が上がらず筋トレはできず、専らお風呂を利用するだけでした。
ちょっとした段差でつまずくこともあり、自分ながらびっくりすることもありました。これが、老化なんだなと老いの気配を感じ、怖くなったものです。両親の長い介護生活を経験しているので、自分の将来に不安を覚えました。あのような身体にはなりたくないと強く思っていました。

 そこで、咋年の5月にカーブスに入会しました。早いものでもうすぐ1年になります。仕事帰りの途中にあるカーブスはとても通いやすい所でした。会員の皆さんが自分の目標をもって真剣に取り組んでいる様子も刺激となりました。用事がない限りほぼ毎日通うことが日課となり、コーチからの「伊藤さん、頑張っていますね。今月も来れましたね。」と声をかけていただくのも嬉しくて続けられています。
 カーブスで筋トレを始めて、5ヶ月ほどたった頃でした。孫を連れて伊吹山に登る機会がありました。バスで1180mの地点まで行き、そのあと頂上まで150mほど階段でできたコースを登るというものでした。登りやすくジグザグになった道を見上げると、私には随分長い距離に見えました。更に、階段の高さも30cm位はあったと思います。孫たちと主人(ジムで週2~3回筋トレしている)は、走るように先へ行ってしまいましたが、私は以前坂を頑張って駆け上がったら息が上がってしまったことがあるので、慎重に一歩一歩ゆっくり登って行きました。途中、後ろを振り返って登ってきた道を見下ろしたり、爽やかな山々の緑を楽しんだりしながら登りました。途中で休憩することもなく、1333mの伊吹山山頂まで登ることができました。もう登山らしきものは無理と思っていたので、山頂に着いた時はとても充実した気分を味わいました。主人も「登れたね」と褒めてくれました。カーブスで筋トレをする前は、職場で3階まで歩くとため息が出ていたのですが、随分筋力が付いたことを実感することができました。とても嬉しかったことなので、コーチにも話したところ「筋トレの成果がしっかり出てきましたね。伊藤さんが喜んでくださるのを見ていると、私たちも嬉しいです。」と言っていただきました。
 嬉しいことは、まだまだあります。お腹周りに付いた脂肪がどんどん落ちていくのが分かるように、計測した際にウエストラインをリボンで表してもらいました。それが短くなっていくのも楽しみでした。入会当時より8cm細くなりました。
旅行に行くと、食事が美味しくてついつい食べ過ぎてしまい、2kg位は体重が増えてしまっていたのですが、ほとんど増えなくなっていました。代謝が良くなってきたんだなと思います。
 正座することもできなかったほどの足も、細く筋肉質の足になり、20分くらいならジョギングもできるようになりました。もちろん踊りも立ったり座ったりができるようになり振り付けの幅も広がりました。10年前の体を取り戻せたような気がします。体は何歳からでも鍛えられるというコーチの言葉を実感しています。
 先日、カーブスを15年続けているという方にお会いしました。年齢をお聞きしてびっくり!私よりも6歳も上なのに、肌も綺麗で若々しく見えました。私もこれから15年カーブスを続けたら、どんな素敵な未来が待っているかと思うとわくわくします。

 カーブスは、将来への不安を未来への希望に変えてくれました。今の私の直近の目標は20代に着ていたお気に入りの洋服(入学祝いに叔母がプレゼントしてくれた生地で丹精込めて作ったワンピース)を着て、主人と街を歩くことです。きっと気持ちも20代の時のようになれると願って。
 以前読んだ本の中に、『元気で長生きできる人は運のいい人』とありました。私も長生きして、30年後の自分を見てみたいと思います。