カーブスに通い出して13年目に入った。
 60代後半で左膝が変形性膝関節症になり、毎週リハビリに通った。左膝から右膝が関節症になり、途中、肩も痛めたので6年間リハビリにお世話になった。理学療法士のお兄さんから、行く度、筋トレに行ったか、どこの山に登ったかを毎回聞かれた。登山は40代から始めて国内や海外の山に登り、70歳で念願のキリマンジャロに登頂した。リハビリを続けたお陰で膝も肩も完治した。これも筋トレを続けた成果だ。
 43歳で山の会に入会し、キリマンジャロ登山が目標になった。59歳で退職したが、姑の介護や膝痛のため、キリマンジャロは諦めていた。69歳で関節症が完治した時、理学療法士が発した一言。「どこの山にも登れますよ、世界の山にも!」この言葉が私に大きな夢と希望を与えてくれた。その気になった私は早速知り合いの山岳ガイドに申し込んだ。70歳になっていた。2018年の9月、アフリカのタンザニアに向かった。6千メートルに近い高山なので一気に登れず、1週間以上かけて高度順応しながら登って行く。10名の登山客に20名以上のポーター、ガイド、コックが付き添う。登頂する朝は午前0時出発。暗闇の中、岩場を登って行く。7時間以上かけてギルマンズポイントに到着。そこから又1時間以上かけて目的のステラポイント。力の限界だった。くたくたに疲れてしゃごみ込んでいる私を屈強な黒人がぐいぐい引っ張ってステラポイントまで連れていってくれた。
「キリマンジャロの雪」の著者、ヘミングウェイが白い豹が山頂に眠ると書いた氷河。夢にまで見た氷河が目の前に!幾つもの層を描いた氷河が太陽の光をあびて燦然と輝いていた。ヤッター!やっと登れた。氷河が見れたよ。大声で叫びたかった。
 翌年はフランスからピレネー越えしてスペインに入る山旅に出掛けた。ピレネー山脈の地肌からサンゴや三葉虫、アンモナイトなどの化石が出るわ、出るわ!感激の瞬間。この山脈も海底が隆起してできた山ということがよく分かった。
 入会して10年目を迎え、紫地にハートマークがたくさん付いている記念のTシャツをいただいた。7年目を迎える頃、かかりつけの美容院に行き、パーマを掛けてもらうと美容師から髪質が強くなりパーマがかかりにくくなったと言われ、びっくりした。年を重ねると髪はコシが弱くなり柔らかくなるのに貴女のような人はいないと言われた。プロテインの影響でツメはピンク色、肌もツルツルになった。筋肉がついたお陰で太らなくなった。基礎代謝が良くなったせいでずっと現状維持を続けている。やせたいと言う人に会うと「筋トレを長く続けたら太らなくなるよ」と話している。
 最近一番嬉しいのはプロテインのお陰で眠りの質が快くなったこと。夜中、トイレに行くことも少なく、ベッドに横になると1~2分で眠りに就く。早朝、快眠の後、印を押したようにパチッと目が覚める。快い目覚め!早寝早起きを実践している。4時に目覚めるとルーティンをこなし、2時間かけて新聞を読む。電話も掛かってこず、誰にも邪魔されない貴重な時間。趣味のケーキを焼いたり、読書、書道と楽しい時間が過ぎていく。
 カーブスの良い所は好きな時間にいつでも行けること。そして毎月の計測。計測が健康のバロメーターになる。油断すると少し太ったりする。骨格筋が上がり、体脂肪が落ちるとニンマリ!数値に一喜一憂する。スタッフも元気よく挨拶してくれ、「もっと肩の力を抜いて」「もっと大きく速く!」と励ましの声。最近いかに効率よく、効果をあげられるか、腹圧を意識しながら考えてワークアウトするように心掛けている。
 自分が健康になると友人、知人にも幸福を伝えたくなる。多くの人に話し入会してもらったが、入会した人が元気になっていく姿を見るとこんなに嬉しいことはない。近くに住む長女にも折りにふれ話していたので筋トレを始め、体調が快くなったと喜んでいる。
 カーブスは全国1500ヶ所。90代のシニアも汗を流して頑張っている。スポーツマンのみならず声楽家や演奏家の人達も筋力をつけて技を磨き、素敵な演奏を披露してくださっている。
 今しみじみ思うのに毎週毎週6年間通い続けたリハビリ。頑張って良かった......。あの努力があったから今の私がいる。腰が痛いのも肩も膝痛も全部筋肉がつくと不思議と痛みが薄らいでいく。筋肉サマサマ!
 日課となった筋トレ。3月で喜寿を迎えたが、私の原動力はカーブス!100歳になっても施設の配膳の手伝いをしたり、野菜作り、山歩きと動き回るシニアがたくさんいる。
 私もそんなシニア目指してこれからも筋トレに精を出していきたい。