いつものように、カーブスでの筋トレを終えて帰りの挨拶をしていたとき、
「いつも、お花ありがとうございます」
「先週、いただいたお花、持ち帰ってドライフラワーにしています」
と言ってくださり、私の心は温かくなった。たった一輪の花を大切に思う心で、カーブスは支えられているのだと嬉しくなった。
カーブスはただ運動するだけではなく人と人、心と心を繋ぐところでもあると思っています。
私がカーブスに入会したのは、さかのぼること10年前、母の介護が大変になったからです。それまでにも、父、義母、義父、と看ていたので、体力勝負なのはわかっていました。
母は糖尿病で、片目は見えず、もう片方もぼんやり見える様子でした。それがはっきりわかったのは、風邪でひしゃげた声の私に「どちら様」と言った時です。今までは声で判断していたのだと知りせつなくなりました。
そんな折、カーブスでメンバー紹介ということで、私も取り上げてもらい「介護、頑張ってます!」とメッセージを入れてもらい、沢山のメンバーの方々に声をかけてもらいました。
その中のおひとりが親身になってくださり、「今は介護施設に入れるつもりはなくても、切羽詰まってからではなく、今、余裕のあるうちに見ておいた方がいいよ」と言ってくださり、早速、ケアマネージャーさんに相談したところ、市内で受け入れてくれるところは2つしかないと言われたのです。
それは、母がインシュリンの注射を1日2回打っている為でした。それにもまして、予約というか、待機している方が50人もいるという途方もない数字と厳しい現実を知ることになったのです。やっと、アドバイスをしてくださった方の真意がわかった訳です。
いよいよ自宅でお風呂にいれることもままならず、デイサービスに行きたがらない母を「お風呂が壊れた(嘘です)から」となかば無理やりでしたが、思いのほか楽しんでいる様子に安堵したのも束の間、母と同居している弟が高次脳機能障害で介護4になってしまった。透析の為に週3回の通院も加わり、以前にましての忙しさだ。
それでもカーブスに通い続けたのは筋トレで糖尿病のリスクが低くなることを知っていたからだ。
カーブスに入会する以前の私は、糖尿病についての知識も乏しく両親とも糖尿病で家系なら仕方がないと諦めていたし、ましてや運動と食事でリカバリーできるなんて知りませんでした。以前にもまして真摯にカーブスに通うことになったのです。
あの時、カーブスに行くことを選ばなかったら、どうなっていたかな?
それというのも、確定申告で会った同級生が、
「医療費10万円超えてきたんだぁ」
「うちは1万円台かな」
「1ヶ月?」
「うう~ん、1年で」
「ええっ、ほんと!?」
親の介護もあって、自分のことは後まわしになってしまったとのこと。順番になり詳しくは聞けなかったが、大変だったね。私も同じだよ。ただ、10年前に縁があってカーブスに出会って、自分でも知らず知らずのうちに予防できていたんだよ。
その後、母は心筋梗塞を患った。カテーテル手術で命が助かるところ、糖尿病により血管がボロボロで手術は断念するしかなかった。母が亡くなったときに肩を抱いて慰めてくれたコーチの手のぬくもりが今も忘れられません。泣くのをこらえて言葉にはならなかった。心に寄り添ってくれてありがとう。スタッフの皆さんの笑顔にも助けられました。
20数年、なにかしらの介護に携わってきた姿を見ていたので、息子は、
「お母さんは、僕が看るからね」
と頼もしい言葉をかけてくれた。
それというのも、近所の60代の方が、お風呂で骨折したことを知るとすかさず浴室で使う滑り止めマットを買ってきた。有難いけど、ショックでもある。年寄り扱いされたようで...。
「お母さん、シニアカードを出しても、『ご本人様ですか?』と確認されるだからね!」
「ころばぬ先の杖」「ころばぬ先のカーブス」と言い笑った。
今後は迷惑をかけてしまうこともあるかもしれない。それでも、できるだけ後になった方がいいし、短い方がいいに決まっている。介護させないですむように、頑張るからね。心の中で呟く。
継続は力なり、この言葉が浮かんだ。