「コロナです」看護師に告げられた。「えーっ......」年末年始で忙しい毎日を送っていた1月半ばの夜に熱が出る。翌日に医院(内科)でのPCR検査を受けた。昨年の秋にインフルエンザワクチンを接種したが、コロナは接種していなかったのだ。すぐ帰宅する。その後で医師から電話があり症状を説明して、薬局から薬を家に届けてもらった。
医院で渡された説明書に従って、10日間はなるべく外出を控えて自宅療養となる。熱は2日目に下がり安心した。やれやれと思ったが、10日目、20日目を過ぎたのにまったく体の具合が元にもどらない。後遺症なのだろうか?スマホで検索したが、調べるたび心配事が増える。気が小さいので見ないと決めた。
 私は今年、後期高齢者となる。今まで食欲がないことはなかった。どんなに具合が悪くとも何を食べても美味しかった。どうしたのか?これは。胃の調子が悪く、胸がムカムカして身体に力が入らない。誰とも会う気にならない。日頃おしゃべりの好きな私が友に電話をかけたくない。人と話すことなく自宅にこもっていた。何をするのも億劫だった。年を取ったのかなと精神的に落ち込む。どこか受診したほうがいいのか迷っていた。
体重は2kg減った。が、身体が重いような気がしてならない。肩が凝り、足もつる時がある。そう言えばカーブスには1ヵ月以上も行っていないと気づいた。運動の苦手の私だが、退職後は10年以上もカーブスに通っていた。(休み休みであるが)しばらくぶりにカーブスのことを思い出す。イオンの火曜市もあるし、疲れているからマシンは1周だけにしよう、いつ行けるかなと考えていた。その時、家の電話が鳴る。
 
 「カーブスです、ゆうこさんですか?」日常生活が戻ってきた。

 次の週にカーブスへ。マシンは、やはり2周は無理なので1周のみ。帰りのバスの中で、具合がそんなに悪くないしモヤモヤも少し薄れたと感じた。コーチや他のメンバーさんと深い話をしなくとも、顔を見てあいさつをしただけで気が晴れていたらしい。カーブスは私にとって居心地の良い場所となっていた。
 元気が出てくる。不思議であった。これから年を取っていくので心身ともに弱くなっていくだろう。しかし、大丈夫だよ、カーブスがあるからとつぶやいていた。