暑い。例年のごとくクーラー漬けの日々を過ごす。朝起きると頭が非常に重い。検温すると、39度あるではないか。大変、コロナに感染かと思い、ふらふらするので運転は危険。主人に近くのかかりつけの医院に連れてもらった。幸いにもコロナの検査では陰性で、風邪との診断で一安心して帰ってきた。
 その後、食欲が全然無くて、好きな米飯の味がしなくて、1週間位ダラダラと日を過ごした。結果、体重が3キロ減った。カーブスにはなんとか踏ん張って、10日程経った頃だろうか、行ける程度になった。

 その頃から両足の指の感覚に違和感を覚えた。今まで経験した事のない「しびれ」が発症してきた。カーブスの友達に勧められて整形外科を受診すると、腰椎の異常で神経を圧迫しているからだとの診断で内服薬とリハビリの治療が始まり、週2回の通院と服薬を頑張っている。80代の年齢だから、骨密度の検査が必要だからと測定してもらった。お医者さんが驚く程で60代の骨量があった。骨折しやすい年齢となったので「転ばぬ先の杖」の検査で納得だ。
 手指の「しもやけ」が早くから始まり、家事に支障が出てきたが、家の中でもいろんな手袋をして保温に努めている。

 少し気分が落ち込んだ折に出会った本。自閉症のうたの著者は、1992年生まれの青年で会話の出来ない重度の自閉症でありながらパソコンおよび文字盤ポインティングによりコミュニケーションが可能で、13才の時に執筆した「自閉症の僕が跳びはねる理由」で理解されにくかった自閉症の内面を平易な言葉で伝え注目を浴びる。声を出して本を読んだり歌ったりは出来るが人と話をしようとすると言葉が消えてしまう。自閉症を個性と思ってもらえたら今よりずっと気持ちが楽になるそうだ。はぐくみ塾の先生と母親との必死の訓練で筆談という方法を得た。自閉の世界は謎だらけだけれど、その奥に秘められた思いが13歳の気持ちとして綴られている。
 カーブスの友達で家族の方が発達障害のグレーゾーンだが社会参加が出来就労されている。椎茸の栽培等の農業に関する仕事だそうだ。頂いた事があるが肉厚でとても美味だった。明るい笑顔の絶えないお母さんでいつまでもそのままでいて欲しいと願わずにはいられない。
 テレビで良くみかける女優さんは、娘さん(9歳)との暮らしをSNSに難病である事を公表された。難病法が施行されて10年。10ヶ月おなかの内で育てた娘が難病かもしれない。「私のせいでは」と申し訳なく感じたそうです。ご主人が声をかけてくれたのが「謝るのはやめようね。娘は謝られなきゃいけないような存在じゃない」夫婦の絆が太い事が感じられる言葉だ。電動車椅子を乗りこなしピースサインをする姿が印象的だ。
 私の娘も障害者手帳を交付されている身だが、4月からは中学生になる孫を育てている。いろんな葛藤があったが、よくぞここまで頑張ってくれたという思いが強い。「ただ生きていて欲しい」その一念で過ごしてきた年月、どんな障害を背負ってもどうかお母さん達諦めないでいろんな人の助けを借りながら生きる喜びを感じて欲しい。

 詩人の谷川俊太郎氏が昨年11月に92才で亡くなられた。「自死」というテーマに向かい言葉をつむいだ絵本を書かれた。「ぼく」と表題で「ぼくはしんだ、じぶんでしんだ、ひとりでしんだ。こわくなかった、おかあさん、ごめんなさい、ジョイ(飼い犬)さようなら」の文で始まり、途中は省略するが、最後のページには「なぜかここにいたくなくなってぼくはしんだじぶんでしんだ」生は自分1人だけのかけがえのない現実、死もそれを断ち切ることは出来ない。重々しく考えず、かと言って軽々しく考えたくないというのが谷川氏の立場だと、私達に訴えている。
 小中高生の自死の件数が、昨年の統計によると最多だとの新聞記事を読み心が痛む。コロナ禍の2020年以降より下がらないそうだ。学業不振や交際問題いろんな原因があるだろう。政府が対策を強化して本腰を入れて取り組むとの事、成果を期待する。

 2月、81歳の誕生日。禅の言葉で「八風吹けども動ぜず」、八風とは人の心をまどわし、ありたてる八つのもの。八風に揺るがない不動の心を育てよという意味。「八風」とは、利(意にかなうこと)、衰(意に反すること)、毀(陰でそしること)、誉(陰でほめること)、称(目の前でほめること)、譏(目の前でそしること)、苦(心身を悩ますこと)、楽(心身を喜ばすこと)。私達の人生はいつもこれらの風にさらされ揺り動かされている。
 人に褒められれば喜び、馬鹿にされれば悔しくて泣きたくなる。八風が相反する四種のものであるように、生きることは常に毀誉褒貶や苦楽といった表裏一体の風に吹かれながら歩んでいくものと説く。人生の終盤にさしかかり、如何に1日1日を大切にとの戒めなのかも知れない。
 道元禅師の言葉に「恥ずべくんば、明眼の人を恥ずべし」、心ない人の悪口や褒め言葉など、どうでもよいと断言している。人生は、「勝つか、負けるか」では無く「勝つか、学ぶか」ではないだろうか。学びには多岐に広がる枝があり、年齢を重ねたらそれなりの方法を自分で見つけたい。

 11月歯の検診を受け、80才の高齢者に対してのいろいろなチェック項目があり、すべてにクリア出来た。若い頃より虫歯に悩まされ数の減った歯だが、残りを大切にして3ヶ月毎には通院して良好な状態を維持している。顎の力や飲み込む力が弱くなってきているので、これからもしっかりと良く噛んで食事に気を付け、蛋白質をしっかりと摂取しよう。

 お通じがどうもよろしくない。そんな折、コーチから勧められてヘルシービュティのごま味を試飲してみた。ごま風味の香りが良いので継続している。今までは朝起きてからすぐにコップ一杯の白湯を飲んでいたのをヘルシービュティを100ccにしてるのが、これがすこぶる効果があり、大腸に届いている感じ。プロテインは入会当初より飲んでいたので、ヘルシービュティは必要ないと思っていたのだが、思わぬ効果が出てきたので良かったと思っている。

 1月にはプラチナカードが届き、10年の歳月の重みと継続の素晴らしさを噛みしめた。
あちこちの体の不調が増えて趣味の数が減ったが、詩吟の魅力、声を出す事の爽快さにはまって、毎日の練習に取り組んでいる。秋の発表会、仲間と手を合わせハイタッチをして最初の人を舞台に送り出した。1年間切磋琢磨し、ベストを尽くせばとの思いが通じ合い、心を一つに出来た。年齢に関係なく、何かに挑戦して継続するには身体の健康が肝要だ。

 3月になり、手足のしもやけや腰のだるさが除々に快復してきた。1ヶ月毎の診察日で、骨密度の測定で秋に測った数値より少しは減っているが、またまた60代の骨量だと褒められた。医師にカーブスに10年通っていると言ったら、運動習慣が大事だからこれからも転倒に気を付けて、リハビリと薬の服用と勧められた。歩く感じが、最初の頃はふわふわとしている感じで足元が安定しなかったが、それが治ってきたから、暖かくなり、田んぼ道の散歩を復活しよう。変わりゆく自然と対話しながら孤独を楽しむ方法を見つけたい。

 老いを自覚する事は大切だが年齢に合った事が必ず出来る。娘夫婦と同居し4年経つが、確かに老夫婦だと家事も少なくて済むが「じいじ」と「ばあば」の役割を上手にこなして日々を過している。今日も笑顔で「ばあば」カーブスに行ってくるねと孫達に声掛けをしている。