私がカーブスに入会したのは、昨年8月末です。
前々から痛みがあった膝は、卓球をやり始めて悪化し、夏を迎えた頃近所の整形外科で変形性膝関節症と診断され、ヒアルロン酸注射と10分電気をかけるリハビリをしていくことになりました。
そんな折、日課にしていた夕食後のウオーキング中急に右膝に鋭い痛みが走りました。幸い家の近くだったので、這うようにしてやっと家に帰り、湿布をして明日の回復を願って休みました。ところが、朝起きてみると、痛みは増しており、立とうとしたら失神しそうなくらいの激痛に襲われました。
これは、ただごとではない、と思いました。
実は私は、4年前にすべり症からの脊柱管狭窄症で腰の手術をしています。当時は起床時に腰の激痛に襲われ、動き出せるようになるまでに20分位うずくまって痛みに耐えるという毎日でした。すべり症でずれた腰骨が神経をボロボロにしていたようで、痛みばかりでなく、股間の灼熱感まで発生し、このままでは、排せつ障害も生じかねないと言われました。手術をしたくなかったわけではなくて、そんな状態になっていることがわからなかったのです。それから大病院で手術を受けました。執刀医は滑り出ている骨を削ってチタンで固定し、ボロボロになっていた神経を丁寧になめしてくれたようです。手術は4時間余りかかりましたが、おかげ様で、術後は、腰の痛みが全くなくなり、私の人生が変わりました。
私は執刀医を神の手と崇め、驚くほど良好な経過を毎年報告に行っていました。
今回の膝も神の手に診てもらいたかったのですが、神の手は腰の先生、膝の治療での予約は取れないと断られてしまいました。でも、この異常事態を必死に訴え、膝の先生の予約を3日後に取ってもらいました。痛みを我慢して3日後、大病院を受診すると、何枚かレントゲンを撮った診断結果はやはり、変形性膝関節症でした。膝のクッションである軟骨が減って痛みが生じる「変形性膝関節症」それでもこんな酷い痛みがでるのだと私はほっとしたような、痛みが解決しないことにがっかりしたような...。
それから、私はまた近所の整形外科でヒアルロン酸注射とリハビリを続けておりました。
「カーブスが良いんじゃない?」と友人に勧められたのは、そんな時でした。「筋肉をつけることが大事だよ。膝周囲に筋肉をつけ、柔軟性を保つと関節にかかる負担も軽減。痛みもきっと治まるよ」と。
マシンを動かすことができるのか不安でした。でも体験に対応してくれたコーチの方に「できる範囲でやりましょう」と言っていただけ、勇気が湧きました。おそるおそる、マシンを動かしてみると、「あれ?案外できるわ、私。頑張れるかも」落ち込んでいた私にふつふつと希望が湧いてきました。
カーブスの扉をあけると「美香さんこんにちは♪」とコーチの皆さんが明るく声をかけてくださいます。「今日の体調はいかがですか?200、300、どちらで頑張りますか?」わたしは、もちろんいつも300です。少しずつではありますが、痛みが軽減してくのがわかりました。嬉しくて、半年ほとんど毎日通いました。
膝の痛みはだいぶ軽減し、平らな道はほとんど支障なく歩けるまでに回復しました。しかし、階段の昇り降りの時は痛みが走りますし、平らな道でも長く歩くことができません。
そこで、理学療法士さんの徒手療法を受けてみようと思いました。徒手療法に先立ち受診した先生から「この骨の状態からそこまで痛みが出るのは不思議です。MRIを撮って調べてみましょう」と言われました。
そう言われても私は半信半疑でした。だって、夏の一番酷い時に大病院へ行って診てもらっているのです。今更...と思いましたが、徒手療法を受けたかったので先生の指示に従いました。
「半月板ですね。かなり損傷しています」
MRIの結果を聞いた私は頭が真っ白になってしまいました。半月板なんて思いもしなかった。だいたい、レントゲンに半月板が映らないなんて知らなかったのです。
そして、手術を勧められました。
半月板は若い人が激しいスポーツで痛めるイメージだったので、最初は思考回路がパニックしましたが、痛みを取るため手術しようと決心しました。
今度は腰の経過観察ですと嘘をついて神の手の診察予約を取りました。予約日までひと月待ち、私は今までの経過を話しました。
神の手はちょっと困ったような顔をして、「変形性膝関節症と半月板損傷は別物ではないのですよ。変形性膝関節症の患者さんは、往々にして半月板を損傷していることが多いのです。膝の先生の診断は正しいのですよ」と私に諭しました。
そして、私の場合の手術の方法としては、人工関節か、高位脛骨骨切り術の2択でしょうと言われました。私はまたびっくりしました。半月板損傷と聞いたので、半月板だけの手術かと思っていたからです。事の深刻さにまたショックを受けました。
神の手は翌日の膝の先生の予約を取ってくれて、「膝の先生とよく相談してね」と言いました。
膝の先生は、変形性膝関節症で損傷した半月板は修復してもまたすぐ破裂してしまう可能性が高く手術してもあまり意味がない。最終的には人工関節になる可能性が高いが、私の年齢と骨の状態としては、アンバランスになっている骨を削って比較的きれいな軟骨の存在する外側に移動させる高位脛骨骨切り術が望ましいこと。ただ、この術法も10年位しか持たないかもしれないこと。そして、この手術をすると膝に体重をかけられるようになるまでリハビリに時間がかかること等を丁寧に説明してくださいました。
そして、その上で、手術は決して強要しないともおっしゃいました。私はそこで半月板損傷だからといって必ずしも手術するわけではないことを知りました。
痛みは無くしたいけど、手術にもリスクはあるし、動けない期間に筋力や体力が落ちてしまうことも不安です。
私は手術の先送りを決めました。骨切りという修理はせず、この膝で粘れるところまで頑張って、いよいよ辛くなったら一気に人工関節にしようと決めたのです。
もしも、8月に手術の話を聞いていたら、私は多分手術を受けていたでしょう。何しろあの時は歩けなかったのですから...。
でも、この半年間カーブスに通って私は驚異的な回復をしてきました。
せっかくここまで回復したのにまたゼロからリハビリをやり直すとか、右足をカバーして痛みが出始めている左足もまた手術とかいうことになったら...私にはもはやそれを乗り越えるだけの勇気もエネルギーもでませんでした。
これからの生活は、いくらかの痛みと不自由さとの共存です。
でも、決心をしたら案外前向きになることができました。
この頑張りを続けていたら、もう半年後にはもっと回復しているかもしれない。
何よりもカーブスに通うのは生活に張りが出来て、運動するとスッキリして楽しいのです。特別なことなどなくても、この日常が本当に大切なのだと思いました。
カーブスに通える毎日は私の宝物です。
私にとってはびっくり!ドキドキ!のドタバタな日々の連続ではありましたが、カーブスのお蔭で乗り越えることができたと思っています。
だからこれからもこの毎日に感謝しながら、楽しく頑張っていきたいと思います。
筋肉は未来の自分へのプレゼントだと思います。5年後の私、10年後の私はきっと頑張っている今の自分を誇らしく思い返すでしょう。