4年半前、理由もなく怯えていたコロナ禍の始まりが少し落ち着いた頃でした。行動制限などで体重増加と筋力低下が気になり何か運動を始めなきゃ、と思い私は初めてカーブスを訪ねました。その頃は1週間誰とも言葉を交わす事の無い日々も在ったように思います。中学生以来大した運動などやってこなかったので、続けられるかさえ心配でした。しかし中に入ると私より年齢を重ねられている多くの方々が笑顔でやっていらっしゃったのがとても印象的でした。そしてここに来るとコーチが必ず声をかけてくださいます。
それからは用事や買い物のついでに通うようになり1年程経った頃、1人のメンバーさんを見かけました。私と同年代と見受けられるその方はスリムで引き締まった体型で、彼女は私の憧れで目標となりました。お昼頃に訪れると、毎回お会いする為挨拶や他愛もないお喋りをするようになりました。
ある日、ほぼ同時にワークアウトし会話をしながらストレッチをしていた時の事です。以前ヨガをしていたという柔軟な身体の彼女は、開脚をして胸を床につけたまま顔だけをこちらに向け「私、独り暮らしなの!良いでしょう?」素敵な笑顔で言われたのです。「私も独り暮らしです」と答えながら少し面食らいました。離別をして2人の子供たちは共に東京で就職しているので今は独りで暮らしています。商売屋の家に生まれたので幼い頃から1人遊びを苦に思わなかった事もあって、今の気楽で気儘な独り暮らしは悪くないなと思ってました。けれど還暦過ぎの独り暮らしを堂々と人に話した事が無かったからです。そんな彼女はやっぱり素敵だと改めて思いました。
それからまた3年を過ぎ、他に用事が無くても時間が在ればできるだけカーブスに通っています。目標数値まで減量も出来て脚力も強くなりました。この4年半でお喋りしてくださる顔馴染みのメンバーさんも増えました。私のように離別や死別で独り暮らしをされている方が思ったより多いのだと知りました。大きな地震や火事等のニュースを見聞きすると独り暮らしを不安に思う事も在りますが、ここに来て人と会話できる事も私がカーブスに通う励みにもなっています。
先日、近所のスーパーマーケットで同級生に会いました。90歳になられる父親の運動を兼ねて一緒に買い物に来たのだと話しましたが大変そうでした。私の父母は共に他界しています。介護も終わり子育ても卒業して、気楽で気儘な独り暮らし。心身共に元気でこの「贅沢な孤独」を少しでも長く味わって居たいから、私は今日もカーブスへ向かいます。
いつも親しげで明るい笑顔で迎えてくださるコーチの皆さま、本当に感謝しています。カーブスは身体も心も元気にしてくれています。
入賞
「贅沢な孤独」
カーブスって
どんな運動?