カーブスで筋トレを始めてから、今年の夏で4年になります。マシンを使い慣れるとつい自己流になってしまうけれど、コーチの指導のもと修正しながら、今動かしている身体の部分を意識して動作すると、普段汗をほとんどかかない私もじんわりと熱くなってくるのを実感します。やがて身体の動きを自分で把握出来ている感覚が新鮮で面白いとさえ感じるようになりました。すると日常の中でもワークアウト時を思い出しながら反り腰に気を付けたり、腹圧を入れて正しい姿勢で歩けるよう意識したりが出来るようになりました。久し振りにバッタリ出会った友人から「颯爽と歩く人がいるなぁと思ったら、あなただった!」と、嬉しい言葉を頂いたりもしました。

このように筋トレで身体に効果が出るのはもちろんですが、私にとってはカーブスに通うことで「心の筋トレ」まで出来るようになったのが大変大きな収穫です。

実はもともとメンタル面が弱く、すぐにくじけたり悔やんだりという質ではありました。そこに拍車をかけたのが富山の冬です。数年前からこの雪国で暮らすようになって以来、いっそう激しくなってしまいました。人生のほとんどを穏やかな気候の関西で過ごしてきたのですが、富山の重い雪、暗い空にはいつまで経っても慣れず閉口するばかり。そのせいで、物事をネガティブにとらえてしまい、考えることさえできなくなるいわゆる「冬季鬱」の症状にも陥ってしまうのです。治療法は、お日様に当たること。でもここでは冬の間中ほとんど灰色の空で、お日様など望めません。どうやってお日様当たれば?!とまたさらにマイナス思考に陥ります。

そんな時は動くのさえ億劫なのですが、少々無理をして、這うようにカーブスに行きます。するとコーチの笑顔や元気な声に迎えられ励まされ、また、他のメンバーさんたちとの何気ない会話で笑ったり和んだりすることで救われるのです。冷たく硬く凍っていた心が、筋トレをしながら溶けていくのがわかります。人と顔を合わせて話すということが、ここまで大きく心の変化に作用するとは、こんな症状が出るようになるまで全く気付いていませんでした。このようにして、どんよりとした顔で家を出たはずが、帰宅した時には心身共に温かくなっているのを実感するのです。

そう、このようにメンバーさんたちとの嬉しい接点を作ってくれたのが、カーブスプリンセスです。この年になって人見知りというのも情けないのですが、人との会話が大変苦手です。特に、年長の人との会話は緊張で肩に力が入ってしまい、うまく話せません。でも、カーブスプリンセスには工夫がたくさん詰まっていて、参加することで私のような者もメンバーさんたちの和に入っていけるようになっているのです。

この企画はチーム対抗戦ですが、毎年コーチによって趣向を凝らしたチーム名が決められています。ディズニーキャラクターであったり、映画女優さんであったり、チーム名にキャラクターを当てはめていて、今回は誰かな?と、発表を待つのも楽しみです。今年は、「あさ」「とと姉ちゃん」「すみれ」。そう、朝ドラ歴代ヒロインでした。体型体重変動が気になる冬の時期を乗り切ろう、マシンを効果的に使おう、目標を持って取り組もうといった趣旨のイベントですが、私にとって一番意義があるのが、メンバーさんたちと成果の共有ができることです。普段のワークアウトの中で、顔見知りになり挨拶をし合うようになっても言葉を交わす機会はほとんどありませんでしたが、この期間だけは違います。お名前を伺い、お互いの成果を伝え合い称え合い、一緒に用紙に書き込み、成果シールを貼って、その数に一喜一憂します。イベント終了間近になってくると、「あなた、あの人も同じチームよ、成果を聞いてらっしゃいな」など、紹介しあってさらに和が広がっていく高揚感、達成感もあります。50歳代半ばの私は、こちらのカーブスでは若輩の部類ですが、年齢の垣根を越えて「頑張ろうね」と声を掛け合ったり、ストレッチが終わった後に何気ない日常の会話をしたり、その時間も大好きです。「○○さん」とファーストネームで呼び合えるというのも、格別な嬉しさがあります。

このように年配のかたと、気軽なおしゃべりが出来るようになるとは、長年思ってもみないことでした。

人生の最初に意識をした年配女性、それは姑でした。思えば、大学を出てすぐに結婚したのが22歳、その時姑はすでに60代半ば。自分の親よりもさらに一回り年上で、共通の話題などみつかりません。それ以上に、学生気分が抜けないままの甘ちゃんだった私には、厳しい人としての印象しかありませんでした。嫁教育としていろいろ教えられた事に対しても委縮するばかり。忠告や叱責も素直に受け取れず、その時間を遣り過すので精一杯。さらにこちらの思いを伝えようとしても取り繕った言葉になってしまい、どうしても相手に届きません。このように、姑との会話は成り立ちませんでした。

でも今、自分が姑の立場になってみると、あの頃の自分がいかに幼稚で無知で頑固であったかを思い知らされました。そして姑が伝えたかったことや教えたかったことの意味、大きさ深さも慮ることが出来、申し訳なさでいっぱいになってしまうのです。亡くなってすでに20年が過ぎようとしている姑と、今ならわだかまりなく心安まるおしゃべりができるでしょう。あの頃、会話しなければなどと肩肘張らずに日常の何気ない言葉を紡いでいれば、それだけできっと何かが違っていたはずと気付かされました。

今、60代~80代のメンバーさんと、互いの孫の話をしたりグルメや旅行の話題で盛り上がったり、日にたった数分でも、毎日いろいろな人と接していると、年に換算して数時間ほどは楽しいおしゃべりタイムになっています。メンバーさんたちと話しながら時々ふと思うのです。もし今、姑と(今は取り壊した)あのサンルームでお茶の時間が持てたなら、私は何を話すのだろう。とりとめない事しか出てこないでしょうけれど、まずは「ごめんなさい」と「ありがとう」から始めたいな、と...。そして、健康に人一倍気遣っていた姑なので、カーブスを勧めたなら一緒に取り組むことがきっと出来たはずと確信します。

筋トレは筋肉を強くするだけでなく、柔軟にしてくれます。心も、強さと柔軟さが必要です。これからもカーブスのワークアウトで、身体と心を一緒に筋トレしていきたいと思っています。

ちなみに私は「とと姉ちゃん」チームでしたが、残念ながら2位。それでも、メンバーさんたちと1位を目指してワイワイと楽しめた時間の価値は間違いなく一等賞です。