昨年7月の下旬に転んで手をついただけで右手首を複雑骨折し手術、リハビリの日々になってしまいました。利き手が使えなくなってしまったため、仕事を休み趣味の家庭菜園は楽しめなくなり、テレビをぼんやりながめるだけの日々が続きました。2か月後にやっと「自分でダンベルなどを使って筋力をつけましょう」と言われてリハビリは終了しました。しかし右手首の動きに違和感が残り、リハビリ用に買ったダンベルやトレーニング用のゴム器具は1・2回使っただけで放置し、転ぶのを恐れて外出したくない。そんな私を夫は心配し、毎日のようにスイーツをお土産にしたり旅行に誘ったりしてくれていましたが気のない返事をすることが多くなってしまいました。そして、半年後でも寒い寒いとこたつに入りあまり動かないでいました。そんな日々を続けていた1月の中旬にショッピングセンターでもらったチラシ「カーブス体験」。チラシを読みながら骨折でお世話になった主治医から骨密度が同じ年齢の人より少ないことやリハビリのトレーナーに言われていたことを思い出し、「このままじゃだめだよね」と思い切って体験の予約をしました。
 予約した時間にドキドキの気持ちでカーブスのドアを開けるといきなり「お待ちしていました」と明るい一声とともに浮き立つような音楽に合わせて楽しそうにマシンを動かしているたくさんの人が目に入りました。体験を終えると「これなら自分でもできそう」とは思いましたが、「続けられるかな」の心配もよぎります。10年前にスポーツジムに入会しましたが、マシンの使い方が分からず、汗臭い男の人と並んで運動するのも嫌になり、1か月に1回くらいしか行かなくなってやめた経験があるからです。とりあえず1週間やってみようと思って入会を決めて帰りましたが、夫には内緒でした。ただその日、夫は私が機嫌が良いのを不思議そうにしていました。
 入会して5回はトレーナーさんにマシンの正しい使い方を教えてもらいながらのトレーニング。以前のジムと違い「上手にマシンを使えていますよ」と言われながらなので安心して運動できました。それがうれしくて、気軽に自転車で週3回のペースで通うことができました。3週間後には寒風が吹きまくる中でもカーブスに通うのが平気になり、そこでようやく夫に「カーブスに通うことにした」と打ち明けました。夫は「いいんじゃない」とにっこり。私がどんどん明るくなり家の中もきれいになってきたと言うのです。そういえば、掃除機を持って2階に上るのが嫌でなくなってきたと感じ始めていました。
 そうして6週間後の土曜日、以前のようにこたつに入り「体がだるい。寒いしカーブスに行くのをどうしよう」と朝からぐずぐず言っていました。「行ってきたら」と夫の励ましを受けたので、仕方なくのろのろとマシンをちゃんと動かせるかなと思いながら出かけました。それなのに元気に「こんにちはさちこさん」とトレーナーさんに迎えられるとなんだか元気が湧いてきて、気が付くとマシンをグイグイ動かして同じメンバーさんと「暑いねー」なんて会話までしていました。軽快に自転車をこいで帰ると夫は家庭菜園に出て待っていました。「カーブスに行くと元気がでてくる。私たちの親くらいの年配の人もしっかりマシンを使って運動して元気いっぱいだよ」と話すと風水好きの夫は「無理をしない適度な運動が一番だな。ある意味、そこは通っている人のパワースポットになってるな。今日は元気にマシンを動かしている人たちのパワーをもらってくることができたのだろう」とごきげん。「えっ、パワースポット!」と夫の返事をびっくりしながらも納得し「今日はパワーをもらったけれどパワー(成果)を分かち合うのもいいね」と会話が弾みました。
 このエッセイ締め切り日でまだまだ入会3か月弱ですが、体が軽く感じ、趣味の家庭菜園も夏野菜を目指して種まきから再開できました。未だに続く毎日のような夫のスイーツ土産をついつい食べてしまっていますが、入会直前に買ったジーンズに余裕がでてきています。これからも入会時に決めた体脂肪量の目標達成を目指してカーブスに通い、元気パワーをもらいつつパワー(成果)を分かち合っていきたいと楽しみに思っています。トレーナーさん、カーブスメンバーのみなさま方よろしくお願いします。