主人の退職と共に実家へ戻り5年目、59歳の6月。掃除をしながらふとテレビをつけると、「女性だけの30分間トレーニング」、カーブスのCM放送が流れていた。即本部へ電話し、地元の今治のカーブスワールドプラザ店を紹介され、即出かけ申し込んだ。何の躊躇いも無かった。
 主人が在職中は、毎日のお稽古事と水泳1時間が日課。自由な時間はたっぷりあり、主婦という座を満喫していた。そしてスリムなボディに、ブランドの生地からオーダーした、有名ブランドの(しかし成金趣味みたいに、ブランド名はでてない布地)いでたちで装っていた。


 ところが実家に戻る事になり、家は少し郊外である。お稽古事、水泳は中止して、その時82歳の主人の母と、2Km離れた里の80歳の母の為に生きて行く時が来た、と思った。ひたすらよき嫁、娘、優しき嫁、娘で頑張り、また2人の母も優しく、主人の母は息子の嫁ながら私を暖かく受け入れてくれた。また幸いにも実家は二世帯住宅になっていた。
 しかし2~3ヶ月頑張っては緊張の糸が切れてしまうのか、ストレスで1ケ月位寝込んでしまい、またよく風邪を引いた。気が付けば体重が10kg増えていた。毎日通っていたプールも遠い。まさにストレス太り、ブランドのオーダー服も1着30~40万円が全て入らない。かと言って、さりとて・・・悶々とする毎日。
 いや、私には2人の母のお世話がある、迷い悩み、結果が即自分の心と身体に表れている。これではいけない。しかしこれが現実!


 そんな時、偶然に出会ったのがカーブスのテレビ番組であった。申し込んだ翌日から毎日朝一番で通い始めた。だが、わからない事ばかり。また周囲にも馴染めず、ぽつんと大海原に放り出された様な気分であった。しかし、何とかせねば!自分を変えねば!!この一念であった。頑張った。
 1ヶ月後に病院で検査したら、中性脂肪値が197から126迄下がっていた。正常値(50~130)になっているではないか。やはり運動はしなくてはいけない。家や庭が広く、掃除をした位では運動になっていないと実感した。しかし正直、なかなかまわりりに溶け込む事のできない自分がいた。カーブスのパンフレットを読んでも、いまひとつ理解できない。書かれていない部分が理解できない。何故?何故?疑問ばかり残る。指導者は次々と応対におわれ、質問する間もなく、次々人が来ては、また人が去って行く。行った時と帰りの挨拶、そして少しのマシーン指導。ベテラン組は何事も無く、あたり前の如くあたり前に運動をして帰って行く。壁の張り紙も読むが、私の求めている答えは見つからない。何故?何故この運動をするのか、どうしてマシーン毎の間に、この運動をするのか、何のためにするのか????
 2、3ヶ月すると、少しお話しをする友達も1、2人でき始めた。来る人みんな気楽にたのしんでいる。なぜあの様に楽しく陽気に笑い話が出来るのか?納得できないと前に進めない自分がいる。筋力アップトレーニングが、即マシーン運動である事が4~5ヶ月位して、本部に電話してはじめて理解できた。 
 チャップリンの映画のひとコマを思い浮かべる。何もかも全て機会がやってくれ、それに人間(チャップリン)が自分の身を委ねる。ちょっと狂えば、メチャクチャになってしまうシーンをいつも思い出していた。先生が「筋力アップトレーニングですよ!」と言われるけれど、私には単に「マシーンにかかって体操」それだけでしかなかった。


 やがてお正月、私的な事で20日位休んだ。お正月の御馳走と、後はステーキ、ハンバーガー、フライドポテトの国。しかしあまり体重は増加していなかった。はやく、カーブスに戻ろう、そう感じ、また通い始めた。
 平成25年3月末。カーブスに通い始めて約9ヶ月。今の私。

 ① 朝一番でカーブスに行く為には、1日をどう過すか、計画を立てている。いつ寝ていつ起きるか、毎日メモを書き、行動している。

 ② 昼食後の休憩も、通い始めは疲れと安心感で2時間位ぐっすり寝入っていたが、今は30分、ぐっすり休んでパッと目が覚め、昼からの活動再開、しかも元気よく溌剌と!

 ③ ボテボテのトドの如き、身体が少し締ったような気がする。太ってあわててオーダーした服が、少しゆるゆるになっている。洋服屋さんに持っていって、腰回りとウエストを入れてもらった。そしてひと言、「でも布は切らずに縫い込んであるからまた太くなったら出せますよ!」グサ!そして少しほっと(?)した私。でも、いつか、その余分の布を切ってもらわねば!頑張る私。

 ④ いつもストレスで風邪を引き、寝込む私に、主人の母が「豊香さん、寝込まないね。元気ね、どうしたのこの頃?」「風邪も引かないね?」と不思議がる。彼女にカーブスの話しをしても理解できないであろうと、「お母さんと義徳さん(主人)のおかげで、元気に体操教室に通わせて頂いています。だから元気なんです。」と答えると、にっこり笑み、喜んでくれる。

 ⑤ ある日ストッキングを穿いていた。立ったままスルリと穿けた。昔は椅子に腰をおろし、まさに老人スタイルで穿いていたのに、寄りかかりもせずに穿いている自分を発見した。若返った!と感じた。

 ⑥ はじめはまわりに馴染めなかったが、いろいろの人がいて、自分の人生を謳歌している事が理解でき始めた。百人いれば百通りの人生があるのだ。自分の心に少し外への扉が開いた。
  今や朝一番のカーブスのメンバーは、元気とパワー溢れる陽気な仲間。そして私もone of them.

 ⑦ いろいろ深く話し会える仲間も出来、私にはない視点から私にアドバイスをくれる。また、ただひたすら無言で運動に励む人に「何故?」と聞くと、「私は、運動して、鍛えに来ている。話しに来ているのではない」とにこやかに答える。その言葉にまた、ひとつ教えられ私の世界が拡がってゆく。

 ⑧ インストラクターの人は、よく水を飲んでいる。私も1回で500ml飲み干すようになった。家でも合計2リットルは飲むように心がけ、あと生野菜をしっかり採ると、1日2回のお通じが快調である。

 ⑨ カーブスに80歳を過ぎた先輩が、毎日仲良くペアで通っている。にこやかな微笑をたやさない人と、色白で料理上手でハイカラなマイカーでやってくる。"アイドル2人"である。私もこの2人にお目にかかると、あと25年頑張る!と、勇気と元気が沸いて来る。私もすてきな80歳になりたい、と努力中。

 ⑩ 今、私は充実している。カーブスは、朝一番の私の仕事、主人が緑茶を入れてくれ、頂き、笑顔で「行って来ます」と言って出かける。また、今日までこの私にひたすら耐えて暖かく、笑顔で接して下さるカーブスワールドプラザの先生方に、深く感謝申し上げたい。よくぞ耐えて下さいました!この一言に尽きます。よくぞ耐えて私をここまで育てて元気にして下さいました!


 先日、先生に「感想文書いて来ようか?」と尋ねると、「感想文はいらんから、毎日頑張って来て!」と言われた。まさにその通り。言えとる!
 最近頂いたカーブスマガジン2013年春号に、「体験談・カーブスで変わった私の毎日」を募集します。というのが目にとまった。これに書いてみよう、と思った。
 1日30分、本当に私の身体も心も変えてくれ、気のおけない女性どうしの仲間の筋肉トレーニング、カーブスに出会えてよかった、と言える。
 医者をしている従兄弟に久々出会った。里の母に、その彼がひと言。
 「豊香は元気そうやのう!(今治方言)」
 そのひと言が、私の何よりの変化の証しの言葉ではなかろうか?多謝。