カーブスエッセイ大賞2019結果発表

作品詳細

佳作

「カーブスと旅」

由利子様(67歳) カーブス湖南中央(カーブス歴:1年6ヵ月)

 2017年7月31日に捻挫かと思っていたら、左足くるぶしの骨折と診断された。1ヵ月余りのギブス生活を防水ギブスカバーと簡易車いすで乗り切った。この間、動きが少ないため筋力が低下したと感じた。友人が勧めてくれて近くの滋賀県の湖南中央カーブスに2017年10月18日から通い始めた。
続くかどうか一番心配であったが、7年間通っているという古くからの友人に初日にばったり出会った。「由利子さん、続くか?」と。彼女の筋力は62歳だと、何と10歳も若かった。この言葉に「よし、続けたるで!」と発憤した。どの時間にでも行けるので、私のライフスタイルにも合っていた。計測でおなか周りが1ヵ月後-3.7センチ。2ヵ月後-5.3センチ。ウエストは3ヵ月後には-6.7センチと順調に減っていった。
始めて2ヵ月ほど経った頃、台湾へツアー旅行した。バスを降りたとき、カーブスの足の裏側のストレッチをしておられた方がいた。「カーブスですか?」「神戸のカーブスよ。もう7年になるわ。おなか周りが8センチも減ったわよ。後期高齢者(75歳以上のこと)だけど、死ぬまで続けるわ」と言われる。最終日台湾の九(きゅう)份(ふん)を訪れた。ジブリ映画の『千と千尋の神隠し』の油屋のモデルになった「阿妹茶酒館(あめおちゃかん)」がある。中ほどにある館の前を通って、階段が300段あり上の小学校まで続く。何と健脚な夫より先に、「後期高齢者」の神戸のカーブスの方が先にすずしい顔して到着しておられるではないか。「カーブス続けるぞ」との思いを強くした。
更に、半年ほど経ったころ、夫が奥州街道のうち仙台から東京まで365キロを11日間で歩くと言う。東海道・中山道・熊野古道等を歩き、今度は奥州街道にまで足を延ばすらしい。カーブスの方に相談すると「トラベルパスが年3枚まで使えますよ」とのことだった。
仙台から東京の日本橋まで1日40キロ弱街道を夫は歩き、私が車でその日の到達地まで迎えに行って、車中泊とビジネスホテル泊を繰り返した。計画を睨んで、途中で行けそうなカーブスを探した。
 滋賀県湖南市から名古屋港まで行き、フェリーに自家用車とともに乗り込み、翌朝仙台港へ。夫は仙台青葉1丁目からスタートした。私は仙台観光をした後、カーブスのある宮城県の大河原フォルテへ向かう。商業施設の中で独立した建物の中にあった。14:30に着いたので、ここで間違いがないか確認してから時間まで待った。3時に入室。湖南中央の倍の広さ。カードをあいうえお順に入れるようにしてある。湖南中央の靴入れは別にあるが、ここは一緒で、上靴は柔軟の時もずっと履いたまま。筋トレの時も「吸う」と「吐く」がわかりやすく貼り付けてある。最後の柔軟の時、横にいる方と話したら、「私もアメリカでカーブスに行ったわよ。娘婿がインディアナ州に仕事で滞在したとき、遊びに行って使わせてもらったわ。世界の各地にあるのはすばらしいと思うわよ」と。カーブスはアメリカで生まれたと最初に聞いたことを実感した。
帰宅して湖南中央で話したら、「ニュージーランドへ行かれる方がよく利用しておられますよ」とのことで、カーブスのグローバルさを体験した。ピンクとブルーのゴムも一緒で、アドバイス、はきはき、親切なのも同じ。安心して、運動ができた。「将来への不安を抱くのではなくいくつになっても楽しく充実した人生を歩んでほしい」「筋トレを歯みがきに!全てのメンバーさんに筋トレが生活の一部になるようなクラブを創ります!!」などというスローガンが掲げてあった。
次は福島県伊達市保原に行った。ソフトバンクと一緒の建物で、前の駐車場も一杯。裏にあるとかだったが、「丁度終わったよ」と会員さんが声をかけてくださった。滋賀県から来たというとスタッフがすぐ対応してくださった。店の機械で「ピッ」とやると、私の名前が出る。全国共通カードと改めて認識する。広さも前の大河原と同じでゆったりしている。広いので出席表も今回行った3ヶ所とも全員分が壁に貼りだしてある。今月のマシンについては手書きでポイントが表示され、「吸う」と「吐く」も小さいが見やすい場所に書かれている。機械と台のつなぎがわからないところがあるとスタッフが気をつけて飛んできて教えてくれた。
 帰る間際に、何気なく湖南中央のメンバー手帳を見せたら、「これいいわ。見せて」と。訪問先のカードは3ヵ月単位で、なくしやすいそうだ。身体の記録・月間目標・反省等が書くところがあり、とてもいいと感心してもらった。前の所では見せていなかったので、東北はそうなのかわからない。自分たちが使って当たり前と思っているのが、地域により違うのかと、驚いてもらったのにびっくりした。私の書く文章をきっかけに、「全体が底上げできるといいですね」と言ってくださった。
 こちらでのスタンプは「ドルがもらえるタイミング」というので「お水が500ml飲めたら1ドル」「雨・雪の日に来店したら1ドル」「来店したら5ドル」「計測したら5ドル」などとドル立てになっていて、何ドル貯まったら何が(例えばTシャツがもらえる)というふうなシステムだった。結構面倒なように感じた。
湖南中央では、①目標来店回数を達成する②計測を受ける③たんぱく点数を毎日記入のうち、2つ達成したら、「メンバー手帳」の裏にスタンプがもらえて、それが貯まるとTシャツなどがもらえるシステムになっているのは、シンプルでわかりやすいことがわかる。
3店目のカーブスの栃木県大田原美原に10時に到着したら、駐車場が一杯であった。「滋賀から来たものです」「由利子さんですか?」。すごいちゃんと伝達されている!!「湖南中央店から詳しく電話をいただきましたから」と。すごい連繋プレーである。
10:05に店内に入り、順番札が49番。9:45から順番札を配りますと書いてあるのに、たくさんの人が並び、札を手に入れるのも大変そうであった。49番とういうことは3周目の一番目ということ!!コインランドリーで時間を調整していたのに、何ということだ。10:10に入店された方は52番。1時間以上待たなくてはならなかった。おかげで、52番の方から話を伺えた。
大田原市では運動を習慣化する「きっかけ作り」を支援するために、市がスポーツジム(カーブスを含む市内3ヵ所)に委託した事業の費用の一部を助成している。具体的には65 ~69歳になる方の内1人1回限りで、開始から連続した12週間(週2回程度)の費用の18600円(うち12400円は市が助成、6200円は自己負担)。つまり、介護予防に積極的に取り組むために運動の習慣化を計り、介護が必要な人が増えるのを防ごうというシステムである。
天候にも恵まれ、予定通りの日に訪問ができた。夫は日本橋の「東京市道路元票」に到着し、無事に旅を終えた。他のカーブスを訪問するのもいろいろと楽しく、旅の多い私にとっては年間3回の制限を増やしてもらえたらありがたいと、制度を利用した感想である。
 更にその後、ツアー旅行でトルコを12日間旅した。夫が「カーブスの体操してはる人見たで」と言ってくれて、山口県の方と親しくなった。「ホテルの朝のバイキングではたんぱく点数とるのはむずかしいね」と言うと、「チーズたくさん取って食べてる」と情報交換した。退職を機に始めて2年の方の活動的なこと、元気なこと!みんなほっこり疲れているときに「街まで行ってきたよ(「朝4時起きで熱気球乗ってきたよ」と。ますます、カーブスを続けようという意欲をもらった。

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