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東北大学 加齢医学研究所 川島隆太研究室との研究結果

東北大学加齢医学研究所は認知症などの加齢脳疾患や難治症のがんを克服することを目的に長年にわたり、研究を進めています。また、(株)カーブスジャパンとの2011年からの共同研究において、2012年5月~2012年6月の4週間の期間サーキットトレーニングを実施し、短期間のサーキットトレーニングが高齢者の認知機能に及ぼす効果について科学的な検証を行い、方法は無作為比較対象試験を用いました。

その結果、4週間のサーキットトレーニングが、実行機能、エピソード記憶、処理速度など広範囲な認知機能を改善することを明らかにしました。サーキットトレーニングは高齢者でも取り組みやすいため、今後急速な増加が見込まれる高齢者の認知症予防や認知機能リハビリなどへの応用が期待されます。

4週間の短期間でも広範囲な認知機能が改善することを見出した点、および高齢者を対象とした無作為比較対象試験である点から、従来にない画期的な研究成果として、米国エイジング協会発行の論文AGEに採択されました。

Age (Dordr). 2014 Apr;36(2):787-99. doi: 10.1007/s11357-013-9588-x.Epub 2013 Sep 25.Four weeks of combination exercise training improved executive functions, episodic memory, and processing speed in healthy elderly people: evidence from a randomized controlled trial.Nouchi R1, Taki Y, Takeuchi H, Sekiguchi A, Hashizume H, Nozawa T,Nouchi H, Kawashima R.

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研究の背景と目的・概要

背景と目的
背景と目的 厚生労働省HPにおいて2010年の段階で、認知症を有する高齢者は226万人ですが、2020年には325万人まで増加するとされており、今後の高齢者社会に伴い、認知症に対する関心は高まっています。一般に記憶力や処理速度などの認知機能は、年齢と共に低下します。高齢期に認知機能が低下すると認知症などを患い、日常生活に多くの不具合を生じます。

これまでの先行研究では、42週間サーキットトレーニングを継続することで高齢者の記憶力改善に効果をもたらすとされていたものの、健康な高齢者において、“短期間のサーキットトレーニング”が認知機能を改善させるか、という不明点が残されていました。そこで、短期間のサーキットトレーニングが健康な高齢者において種々の認知機能を改善するかどうか検証することを目的に、4週間60歳以上の男女64人を対象に東北大学加齢医学研究所と共同研究を実施しました。
研究概要
運動介入
期間
2012年5月~2012年6月の4週間
対象 65歳以上の男女64人
参加条件
  • 1)右利きで日本語を母国語とする
  • 2)自己の記憶機能に問題を感じておらず、認知機能を妨害する薬(ベンゾジアゼピン類、抗うつ剤、その他の中枢神経作用剤を含む)を服用しておらず、甲状腺異常、多発性硬化症、パーキンソン氏病、脳溢血、重度の高血圧(収縮期血圧180以上、拡張期血圧110以上)、糖尿病などの中枢神経にかかわる病気の疾患既往歴がないこと
  • 3)他の運動に関する研究に参加していないこと
  • 4)定期的な運動をしていないこと
  • 5)ジムまたはヘルスクラブの会員でないこと
抽出方法 地域タウン誌の広告で募集。サーキットトレーニング介入あり(介入群)・なし(無介入群)に関しては無作為に抽出
測定方法 被験者64名をサーキットトレーニング介入群・無介入群の2つの群(AとB)に分け、トレーニング開始前・終了後に介入群・無介入群に対し、認知機能検査を実施
測定項目 実行機能、エピソード記憶、作業記憶、読解力、注意力、処理速度

1.サーキットトレーニング介入群の実行機能が向上

研究結果 サーキットトレーニング介入群が非介入群よりも、実行機能(ストループ検査、カテゴリー流暢性検査)の認知機能において改善することを見出しました。
実行機能 » 行動や思考を制御し、実行する能力

2.サーキットトレーニング介入群のエピソード記憶が向上

研究結果 サーキットトレーニング介入群が非介入群よりも、エピソード記憶(物語記憶検査)の認知機能において改善することを見出しました。
エピソード記憶 » 情報を覚える能力

3.サーキットトレーニング介入群の処理速度が向上

研究結果 サーキットトレーニング介入群が非介入群よりも、エピソード記憶(物語記憶検査)の認知機能において改善することを見出しました。
処理速度 » 限られた時間で多くの作業を行う能力

その他.運動介入の認知機能に対する効果

有酸素運動、筋力トレーニングを行うと高齢者の認知機能が向上することが明らかになっています。

有酸素運動 エピソード記憶UP! 実行機能UP! 脳波伝播速度(baPWV)の低下傾向 脳波伝播速度(baPWV)⇒「カーブスの運動」がこの因子を低下させる傾向がある 脳波伝播速度(baPWV)の低下傾向 脳波伝播速度(baPWV)⇒「カーブスの運動」がこの因子を低下させる傾向がある
様々な国立大学法人の中で唯一、加齢医学研究を標榜している附置研究所。全国共同利用・共同の「加齢医学研究拠点」として、日本の加齢医学研究の中核的役割を果たしている。
加齢の基本的メカニズムを解明するとともに、認知症などの加齢脳疾患や難治性のがんを克服することを目的として、その目的を達成するために、加齢制御・腫瘍制御・脳科学を3つの柱として研究に取り組んでいる。加齢を個人と社会のさらなる成熟・発展ととらえる「スマート・エイジング」の実現を最終的目標として、研究所・大学の知の集結と、産学連携・一般市民参加の有機的体制で、その実現を目指している。