母は88歳で旅立ちました。女性の平均的な寿命でしたし、孫やひ孫にも恵まれ、人並みの幸せだったとその時は思いました。
 一通りの供養に区切りがついた頃になると、心の中に空洞ができたようになり涙が止まらないのです。似たもの母娘でしたので、母のことが頭から離れない日々が続きました。
 ある日カーブスのチラシが目に留まり、教室を訪れ即入会しました。はじめは腹筋も弱くマシンの使用もモタモタしていましたが、根気よく通ううちに知り合いもでき日課のようになりました。そのうち、掲示物や、コーチの方のお話を聞くうちに思い知されたのです。本当に衝撃でした。目からウロコとは、まさにこのことです。筋トレとタンパク質が何よりの健康の秘訣だということを知ったのです。そして母に対して、よかれと接していたことが真逆だということを。
 母は50代で乳ガンを発症し、片方の乳房を全摘、もう一方もホルモン療法で治療していました。腰が二つ折れになるくらい曲がってしまい、本人は逆イナバゥアーだと笑っていましたが、荷物を持つこともままならないほどでした。私の退職後は親孝行のつもりで、家事一切を取り上げてしまい、腰のためにと乳製品こそ多く摂取させましたが、タンパク質のことは念頭になく、野菜中心の食生活を続けさせてしまいました。一日中部屋の中で、読書や文通、俳句作りを楽しんでいましたので私自身も満足していたのです。
 手を引いて散歩をさせれば良かった、タンパク質ももっと配慮すれば良かった、座ってできる筋トレもあったのに等と、認識不足を悔やみ深く深く反省しました。この後悔と反省を、主人と私の健康のために生かし、母の供養にしたいと思っています。そして、このことをまだご存じでない方々に、「筋トレ」+「タンパク質」はあなたにも使える魔法だとぜひ伝えたいです。
 カーブス歴はまだまだですが「目指せ100歳会員」を目標に心身共に明るく過ごしていきたいと思います。魔法をありがとう。