去年の12月、主人の認知症に合わせて、一緒に車の運転を自粛している。毎日往復40分のスーパー通いが、足に負担になった。
 一月末のある日、スーパーからの帰り道に左足裏に、違和感を感じた。翌日起き上がると甲が腫れあがり、足をひきずりながら朝の仕度をはじめた。
あまりの痛さに、骨折を心配して外科医で、レントゲンを撮った。骨の異常はなかった。
 骨折でないということは、カーブスで続行して良いと自分勝手に解釈した。
 ただ、痛みはすぐにおさまらなかった。
近くの接骨院で電気マッサージを受けながら今までと同じように、週に3回カーブスに通い続けた。
 厳寒の住宅街を歩くと、土手には寒さに負けずに春の雑草が揺れている。ペンペン草、ほとけの座、おおいぬのふぐり......。今までは車で通り過ぎても目に止まらない雑草たちが、「頑張りや!」と応援してくれるように感じた。
 足を引きずりながら、ゆっくり歩く毎日。電気治療を受けながら、聞かれた。
「カーブス、行ってるの?」
なかばあきれられているように感じた。
 治療と平行して、筋力アップを目ざして一ヶ月が過ぎたころ、甲の腫れも引いてかなり元の状態に近づいた。
「足の痛みは、どうですか?」とコーチ。
「もうすっかり痛みもなくなりました。」と私。
心配して声をかけて下さるコーチとの会話にも心が弾んだ。
 私は、足の痛さをがまんするのではなく、12あるマシーンの、レッグ・プレスとグルートを、足に負担をかけないように、ゆるく動かすように心がけた。そうすれば痛くても、続けられることがわかった。
 工夫次第で、治療と筋トレを平行して治していけることを、実証したのだった。