四月二日の日曜日に私の住む桜川連合町会のさくら祭が有りました。私は桜川二町目町会の副女性部長をしております。さくら祭には町会名物の芋煮汁を出店する事になっており、前日から芋煮汁の下拵えや祭り参加者の再度呼び掛けに自分でチラシを作りコピーをして、一軒一軒毎に配り廻りました。当日は九時四十五分に町会内の緑ヶ丘第二公園に二十七名が集まって下さり、私は先頭に立って「あいさつ運動」の幟を持って「お早様ございます。」と行交う人に声を掛けながら十五分程行進し、会場である桜川小学校グラウンドに到着、第三十七回桜川さくらまつりの式典が始まりました。式典終了後行進に参加された方々に記念のタオルを配布しました。その後割烹着に着替て芋煮汁売り場の方にまわり、女性部の皆んなで、用意した二百杯分を二時間で完売してしまいました。祭には千八百名の地域の人々が来場されたとのことで大盛況でした。そんな時に私の顔見知りの人達に久し振りに合いました。中には何年か振りに合う方もおりました。すると皆んながまるで申し合わせた様に私に向かって「元気になったね。前は本当に具合悪そうだったもんね。もう大丈夫なの。」と問いかけて来るのです。私は聞いた瞬間はエッ何のことだろうと訝しく感じたのですがやっと気が付きました。そうなんです。私は平成十二年十二月十九日に精神科クリニックで「典型的うつ病」と診断されたのでした。頂度父を亡くし、一年半後に弟も亡くして寂しい気持ちが消えない上に家庭では認知症の義母の介護が段々と大変になって来て居ました。もう既に町会の役員に任命されており、同時に板橋区老人連合会の桜川二丁目桜友会発足にもたずさわり、加入者が少なくて義母と主人と私の三人申し込みました。且つ又会計係も引き受けてしまいました。その頃から、あまりにも体調の悪い日が続き毎日気が重く元気が出なかったので、友人に相談したところ、精神科医を紹介してくれたので受診してみたのです。私が五十二才の時です。それ以来毎月一回治療に通い薬を飲んで過して来ました。義母は平成二十三年一月に亡くなりましたが、うつ病が良くなるにつれて友人との交流も増え、相変らず町会老人会の活動も続けており、結構忙しく生活していました。ある日友人とランチを共にした折、友人から「あなたってさあ、結構友達とコーヒー飲んだりランチしてるよね。お金が勿体ないでしょう。わたしカーブスっていう所で筋力体操してるんだけどあなたもやってみない。」と突然勧められました。私はうつ病のことは取り立てて話さなかったし、全然気にせず普通に生活しておりましたので軽い気持ちですんなりカーブスに入会してしまいました。平成二十六年十月十五日のことでした。入会した際のカーブスの説明では週三回位の運動が適当とのアドバイスを受けましたが、私は月謝の元手を取り戻したい一心で週五日のペースで通い始めました。昨年六月には、腎臓を患っている主人の為と私のダイエットを兼て、カーブスの食卓の一ヶ月講習も受け二キロ減量できた体験も致しました。ストレッチが終った後にココア味のプロティンも飲んでおります。私はカーブスの筋力体操をそんなに意識して頑張ったつもりは全く無かったのですが、うつ病を発症して十六年後の昨年十二月の受診の際医者から「もう今年で卒業だよ。薬も飲まなくていいからね。長い間良く通ったね。たまには顔を見せなさい。」とほめられました。私は毎月二千円の治療費が浮くし、通う面倒も無くなるのでラッキーと思わず先生の前でブイサインをしてしまいました。そうして迎えた今年のさくら祭。うつ病の件は医者を紹介してくれた友人にしか打ち明けたつもりは無いのに、なぜなら精神科に通っているのが知られると周囲から変な目で見られるからです。それなのに御無沙汰していた友人達から同様に言われたのが不思議でした。人って案外よく見ているものなんだという思いがしました。そうなんです。私今月でカーブス歴二年半になります。カーブスには気軽に入会したのに、うつ病まで良くなったのには驚きです。私は余程のことが無い限り月曜から金曜の週五日午後三時、一番初めに入店します。入店の時と体操終って帰る時は元気にしっかりとご挨拶します。運動もコーチには本日の目標二五八キロカロリーとかの冗談を言ったりしますが、一生懸命やるのでいつも額に汗をいっぱいかきます。最近コーチに「力がついて来たよね。」と言ってもらえました。悪いことなのですが、自転車を飛ばし過ぎて、知り合いのおまわりさんに怒られたりしています。振り返って思うに、カーブスに入会した日が私の希望が始まった日です。私は子供が授からなかったので主人と二人暮らしの老後です。充分な貯えがある老後でもありません。けれども不安で悲しい老後とは少しも感じていません。生涯青春桜です。お小遣いの続く限り、カーブスマガジンで拝見した百歳越えの先輩の年まで、カーブスに通いながら心の引き出しに色々な想い出をいっぱい詰めて我が人生を終りたいと思います。