「オバさんオバさん、あんた歩くの偉く早いなァー。」
毎日ように降り続く雪を疎ましく思い乍ら過した二月から三月になると、陽差しが一段と暖かくなったある朝、カーブスからの帰り道。
歩道は、雪のために歩くスペースが狭く、バスから降りた八十才位の男性の方を"ゴメンナサイ"と追い越した時のことでした。
「俺は、家内に"あなた歩くの遅いよ"と言われていたんだ。元気だった家内が、買物の帰えりにバタッと倒れてそのまま逝ったんだよ。娘は苦しまずに、かえって良かったのだよ。と言うけど、看病ひとつすることもなく、あまりに呆気なくてね。俺も少しでも歩こうと思っているところだよ。」
思い返えすと十年程前、ショーウィンドーに映った自分の姿に愕然としました。
=何と前かがみの姿=これ私。
子供の頃、体育の時間があると憂うつだったひ弱な私がさて運動・・・。何かしなければと思い乍ら、どこで何を・・・。まず夜、布団に入ってから腹筋を始めました。
それから数年後、誘って下さる方がいて入会したカーブス。マガジン三十二号に掲載して頂いたセキセイインコの"カーブスに行って来るからね。楽しかったよー。"のいつもの言葉に後押しされて、細く長く継続は力なりを銘にして通っております。
スタッフの皆さんのいつも明るい笑顔と前向きな言葉、メンバーさんからの楽しい声掛けが、元気に生活出来る糧になっています。
歩くの早いなァー。と言ってくれたどこかの御主人、
たしかにオバさんなのですが、二月の筋力測定も二十代後半だったので、ちょっとおまけしてお姉さんと言ってほしかったけど、無理でしたね。
奥様の冥福を祈りつゝ・・・。