私は、皇孫愛子さまと年号違いの同じ日、大正13年12月1日生まれ、89歳と5か月になります。後期高齢者と言われる老女です。最初に自己紹介させて頂きます。父(外科医師)と母の間に長女として生まれ大切に育てられ、呉の海軍共済病院に長年勤めた父は呉市内で開業致しました。 私は昭和16年高等女学校卒業、専門部終了致しましたが終戦までの間戦争の恐ろしさを味わいました。 呉は軍港ですから、艦載機の攻撃、B29の焼夷弾攻撃、またそれ以上に広島市に近かったため原爆の悲惨事も目の当たりに見ました。 やがて終戦、平和がもどりました。 その後結婚して主人との生活52年7か月を大過なく過ごして、主人は穏やかに旅だって行きました。 主人が亡くなって今年で14年になります。長女、長男に恵まれ、それぞれ独立して都内に住んでいます。 現在私は1人の生活です。心身共に健康で日々楽しく暮らしています。

 さて今から2年程前、新聞の折込チラシに目が留まり、カーブスという筋トレ教室のある事を知りました。 何事にも好奇心の強い私です。すぐに行ってみようと思い、よくチラシを見ると83歳までとあります。 駄目かなと思いながら午後、教室まで見学に行きました。私の想像では何名かのグループでストレッチ体操でもするのかな? ところが見慣れぬマシンが沢山並んでいて、私の娘、嫁、年の離れた妹くらいの年令の方たちが上手にマシンを使い、 ボードの上で足ぶみをして楽しそうにしています。 しばらくは感心して見ていました。ストレッチ体操も見学も全て初めての事です。 スタッフの方たちは皆様笑顔の良い感じのよい方ばかりです。 よほどよく教育が行き届いているのだろうなと思いました。やがてスタッフの方に色々と説明受けましたが、 何かにつけて不安もあり「一晩考えさせて下さい」との言葉を残して帰宅しました。

色々と考えたことは、
1. 若い方たちの中に入ってこんな年の私が出来るかな?
2. 今でもスケジュール一杯の私が週に何回これるかな?
3. 続けられるのかな?

 でも考えていただけでは前進できません。当分の間、 子供たちに内緒で入会しようと決心しました(今ではすべてを子供達承知のうえです)。 翌日入会手続きのため出かけ、無事入会しました。 さあ、今からやるのだぞ! 若いスタッフの方たちの笑顔がとてもよく、親切で初心者マークを腕につけた私について1つずつマシンの乗り方を指導して下さり、 1回目は6台のマシンに乗り、ストレッチも1~7までの号令のもとに何とか出来ました。感じたことは、私にでも続けられそうだなと思いました。 2回目は12のマシンに乗れ、3回目からは2周出来るようになりました。

 早いものであれから2年の月日が過ぎました。 今ではあの重いなと思ったマシンも「ドッコイショ」でなく軽々と上手に使えるようになり、 ボードでの足ぶみもなるべく足を上げ、手を振って、階段の上り下りをイメージするように心がけるだけの心にゆとりが出来てきました。 カーブスに行って嬉しいことは、私の歳で周りの年長者の肉親のすべてがいなくなった今では、 私を「澄子さん」「澄ちゃん」とか呼んでくれる人は1人もいなくなりました。 ところがカーブスでは「澄子さん」です。童心に戻った気で嬉しいです。 週2回のペースで2年間通いました今では風邪もひかなくなり、足は元気、早足で歩けます。 どこも痛いところなく元気な毎日を過ごさせて頂いています。 我が家は坂の上です。以前は上り坂は必ず3~4回は立ち止まって休んでいたのに、気がついてみれば一度も立ち止まらず家に着いています。 2年の間にこんなに元気な足になりました。感謝・感謝の毎日を幸せに過ごしています。

 現在の私の生活。私は70年以上編針を持ち続けています。今でも編針を持たない日はありません。 自宅で編物の教室を続け、私も月に1~2回は指導者講習会に出かけています。 本当に編物は奥深いと感じつつ頭を使い指先を使っています。編物は静の時間です。 20年続けた卓球はまだ続けています。2つのクラブに入り、1つは年代は60代くらいの方々でご迷惑かけるかと思いながらシングル、ダブルと2時間汗だくです。 皆さんが90歳で元気で卓球出来ていることは若い方たちの目標になると言ってくださいます。 このクラブは週に2回練習いたします。もうひとつのクラブはラージボールのクラブでお年寄りが多く、中でも私が最高年齢です。卓球は動の時間です。 昭和10年から習っていたピアノは子育て、家庭生活で50年間お休みしました。 主人が他界して24時間全部が自分のものになった今、また始めようと思いました。 気兼ねなく弾くためにサイレントピアノにして楽しく毎日練習しています。 1年に一度はステージに立っています。昨年はベートーベンのソナター(作品79)の1、3楽章。 今年はランゲの花の歌を弾きました。娘と連弾も続けていますが、90歳になる母親と連弾の出来る事は最高の幸せと言ってくれます。 娘はピアニストで私の先生です。 今のところまだ譜読みも出来、指は動いています。衰えないで続く事を祈っています。

 90歳というのは大変な歳のようですが大した事はありません。 3度の食事を美味しく頂き、夜はぐっすり8時間、運動をして身体を動かす、絶えず前向きに明るく過ごす。 この気持ちの毎日です。カーブスを始めてますます元気になりました。有難うございます。 スタッフの皆様、メンバー皆様有難うございます。

この元気な気持ちで100歳までお仲間に入れて頂きたいと思っています。


一日に一度は人を喜ばせ
笑顔で打ちたい 終止符を